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DVD/ビデオ 775858 (131)



ポランスキースペシャルDVDコレクション 「水の中のナイフ」 「反發」 「袋小路」
販売元: 角川エンタテインメント

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

ポーランド時代の長編第1作目『水の中のナイフ』、フランスで撮られた『反發』『袋小路』の初期作品3本。いずれ劣らぬ大傑作です。
『反發』はカトリーヌ・ドヌーヴを主演に、『袋小路』はドヌーヴの姉のフランソワーズ・ドルレアックを主演に据えています。
どの作品も予算がかかっている様子はなく、セットもシンプルですが、舐めるようにフェチな、しかし洗練され、計算され尽くしたカメラワークが冴え渡り、モノクロームの映像がおそろしくお洒落に映ります。とくに『水の中のナイフ』に見られるシャープな映像センスと即興的にも見える演出のさりげなさは、とても20代の監督が撮ったとは思えないほどの成熟を感じました。
またポランスキーは登場人物の心理描写においても卓越した表現能力を持っていると思うのですが、この3本に共通する感覚といえば崩壊と喪失感でしょうか。
『水の中のナイフ』と『袋小路』では第三者の登場により崩壊していくカップルの関係を、『反發』では自ら生み出した妄想とコンプレックスによって自己を崩壊させていく少女の心理を細やかに描いています。
人間が自ら生み出し、育てる神経症的な恐怖というものは当事者ではない他人から見るとどこか滑稽なところがあるという、シニカルで覚めた視点も面白かったです。ただ、その恐怖がじわじわと見ている側をも侵蝕していくところは何ともいえず怖いのですが。
彼の作品の中ではこの3本と'70年代終わりの『テナント』がとくに好きです。





ダーク・エフェクト
販売元: トランスワールドアソシエイツ

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美しき獲物
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

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Knock Knock -ノック・ノック-
販売元: ポニーキャニオン

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う〜ん。この手の映画の新リリースには、今度は一体どんな奇抜なアイデァで怖がらせてくれるんだろうという興味のみだと思いますが、まず期待に応えてもらえることはマレですよね。でも何度がっかりさせられてもいろいろ見てみたいのがホラーファン。今回もちょっとガッカリではありましたが、まぁ後悔まではさせられないデキだったかなぁという感じです。リリースされるだけありがたいということですけど。冒頭に手持ちカメラでずるずると始まった時は、ゲッ!これは学生の習作映画かと嫌な感じがしましたが、そこは段々大丈夫になりました。以外と予算も取ってるようです。また前半は今時のホラーで殺戮シーンがコマ落としなのもなぁという辛い感じもしましたが、そこも後半はちょっとスプラッター風味の方も頑張りはじめます。しかしこの殺人者、レザーフェイスならぬアルミホイルフェイスみたいなご面相で、またその動機もなぁ・・・。伏線らしきものはあったのですが、真相はいきなりあっさり人の証言で明かされます。まるっきりサスペンス要素はありません。しかも捜査側もよくある反目しあう2人がばらばらに捜査してそこに意外な落とし穴がっ!ぽい展開なのですが、いきなり手を組んで終わりでした・・・。そして脇役の中にものすご〜く!下手な役者さんが何人か混じってて唖然とさせられる時に、やっぱりこれ学生の習作映画?との疑問が・・・。それでも結局は何とか無難にまとまってるんですよねぇ。




埋れた青春
販売元: アイ・ヴィ・シー

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埋れた青春
販売元: アイ・ヴィ・シー

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狂気の愛
販売元: 東北新社

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バイオレンスと言うとペキンパーを思いだす。彼の作品には美学があった。裏切り、復讐、友情と哀愁が漂っていたのだ。ところが「狂気の愛」には美学がない。愛がない。破壊なのだ。パリが荒野と化す新しいバイオレンス映画の傑作だ。




影の軍隊 (ユニバーサル・セレクション2008年第8弾) 【初回生産限定】
販売元: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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この作品は泣ける作品だ。この作品に描かれている登場人物たちの生きざま(死にざま)を観るにつれ、その重い生きざまに心をうたれ涙なしには観られない。それはラストに「1944年2月13日フィリップ・ジェルビエは走ることをやめた」という字幕が流れるシーンでピークになる(原作にはこのシーンはなく、原作者のジョゼフ・ケッセルもこのシーンを観てむせび泣いたという)。

この作品は他のいわゆる戦争映画と違って破壊活動や工作活動でカタルシスを得ようとするものとは大きく異なり、逮捕、脱走、救出などの報われない過程を丁寧に描くことを通して、レジスタンスに従事する者たちの苦悩、裏切り、非情な決断などを赤裸々に描いている作品だ。そこが作品にリアルさと重みを与え、観る者の感情を揺さぶる。
メルビル自身レジスタンス従事者であったことと製作過程で多くのレジスタンス活動の調査を行っていることから、彼の経験や調査による事実が作品中の事件や登場人物たちの設定にオーバーラップして、ケッセルの原作とシンクロしているところが特に当時の人々の感情を揺さぶったのだろう(今観ても十分心は揺さぶられる)。
冒頭の凱旋門前のシャンゼリゼをドイツ軍が行進するシーンなど当時フランスでは考えられないシーン(ドイツ軍の軍服を着た人々の行進はパリ市民にとってNGだった)を敢えて撮影しリアルさを追及したところも功を奏している。
とにかく、観る者の感情を揺さぶるレジスタンス映画の最高傑作といえるだろう。

この作品に対するメルビルの想いは「サムライ」(ルイ・ノゲイラ著、井上真希訳)を読まれるのをお薦めする。





影の軍隊 (ユニバーサル・セレクション第5弾) 【初回生産限定】
販売元: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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長い間映画ファンの間で幻の作品とされてきた“影の軍隊”のフランス語完全版がついに出ました。 勿論私も初見です。 残念ながら画質はそれほど良いとは言えませんが、この値段なら気になりません。(リマスターとの事ですが本当なのでしょうか?)

並の映画なら、いくらでも派手に演出されるであろう場面(暗殺、脱走シーンなど)をほとんどぶっきらぼうとも言えるようなやり方で撮って(しかも演じる役者たちが見事なまでに無表情!)いるところが逆に強烈な印象を与えます。 ラストのエピソードなどは、去年カンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞した“麦の穂をゆらす風”のラストシーンにも匹敵する(しかし、こっちの方が美学的には乾いていてよっぽど怖いです)強烈な反戦のメッセージになっていると思います。 作り手たちが明確に反戦を意図してるのかどうかはわかりませんが、優れた戦争映画というものは多かれ少なかれそうなると思います。 つまり、戦争というものの本当の恐ろしさは、人が人を殺すということよりも、自分の大事な人−さらには自分自身をも殺してしまうことにあるという真実を冷酷に映し出してしまうということです。

リノ・ヴァンチュラやシモーヌ・シニョレなど、ビッグ・ネームではあるけれど、果たして観客動員に役立つのだろうか?という役者たちだけを使って作られた超渋いレジスタンス映画の傑作です。 結構集中力を要求されますが、それだけに見た後の感慨は大きいものがあります。 





告白
販売元: 東北新社

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 この映画のもととなった史実を私は全く知りませんでした。これは1952年チェコスロバキアの共産党書記長ルドルフ・スランスキーと13人の党高官たちを国家反逆罪で裁いたプラハ裁判の顛末を描いた映画とのことです。当時の外務副大臣だったアルトゥール・ロンドンの手記「自白‐プラハ裁判煉獄記」が原作で、ロンドンをモデルとする主人公ジェラールをイブ・モンタンが、そしてその妻リーズを実生活でもモンタンのつれあいだったシモーヌ・シニョレが演じています。

 ジェラールはある日突然反逆罪で国家当局に拉致されます。彼は共産党にとって都合のよい自白を強要され続けるのですが、2時間以上もある作品の内およそ8割が、食事や睡眠も満足に与えられない苛烈な尋問生活の場面で占められています。拘束した相手に対し、牢獄内を休みなく行進させ、尋問の席では自己の尊厳を踏みにじるような罵声を大声で浴びせ続けるという当局側の手順は、見沢知廉の「囚人狂時代」(新潮文庫)で描かれた日本の刑務所とまさに同じ拷問ですが、剥き出しの神経に錆ついたやすりを長時間かけ続けられるかのような塗炭の苦しみの連続に、私の神経も完全にまいってしまいました。スターリニズム共産主義の恐怖を、見ている側が疲労困憊するまでとことん味わわせる映画です。

 そしてこのプラハ裁判は、共産党内のスターリン主義者とトロツキー主義者との派閥闘争という図式のみならず、「容疑者」の大半がユダヤ人であるという人種差別の様相をやがて呈してきます。

 裁く側も裁かれる側も、平和で平等な労働者の国家を建設するという理想を掲げていたはずです。しかし暴力によって獲得したものは、維持と管理をする上でも永遠に暴力を頼りとせざるをえません。そんな哀しくも恐ろしい現実を容赦なく見せつける作品です。


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