2005/7/29作成   

国内旅行 旅行記 立山黒部アルペンルート

2002年9月

 乗っていた中央線の特急「あずさ」がかなり遅れ、松本に着いたときには乗継予定の普通列車はすでに行ってしまっていた。 乗継ぎ時間は結構あったのだが、「あずさ」がそれ以上に遅れたのだ。 八王子で「あずさ」に乗った時点で夕方だったので、松本に着いたときは完全に夜になっていた。 信濃大町にその日のうちに着けるか心配になって来た。時刻表を調べて見ると、幸い、普通列車がまだ残っていた。 信濃大町のホテルへの到着は想定より1時間ほど遅れ、夜遅くなってしまった。

 次の日、ホテルをチェックアウトすると、まず、バスで扇沢に行った。 その扇沢で、黒部ダムに行く関電トンネルトロリーバスに乗ったのだが、この、関電トンネルトロリーバスは、ちょっと変わったバスなのだ。

このバスは、屋根の上の2本の棒から電気をとって、電気モータで動くのだ。 棒の先が触れているのは、トロリー線という線で、その線には電気が流れている。 2本あるのはプラスとマイナスの両方が必要だからだ。

トロリー線に沿って走らせるのは、運転手がハンドルを操作して行わなければならない。


 このようなバスをトロリーバスといい、昔は、大都市でも、走っていたそうだ。今は、この「関電トンネルトロリーバス」と、 この先にある「立山トンネルトロリーバス」しか走っていない。 この2つが残った理由は、たぶん、区間のほとんどがトンネルで、排気ガスを出すようなバスを走らせると換気が大変になるからだと思う。 もちろん、走る道路は、これらのバス専用の道路であり、一般車両は走れない。

発車時刻になると、数台で列を成して発車した。 トンネルに入り、ずっと走っていると、正面からこちらに向かって来るバスが見えて来た。 おそらく、逆方向に走るバスもほぼ同時に発車していたのだろう。 トロリー線は、たぶん、逆方向のバスと共用しているだろうし、一体どうやって行違いを行うのだろう?と思っていると、 一時停止したものの、あっさりすれ違った。よく見えなかったが、トロリー線が分岐・合流しているようだ。 プラスとマイナスの対のまま分岐させるなんて、どういう構造で実現させているのか不思議で仕方ないが、上手くやっているのだろう。


 その後もずっと走っていると、黒部ダムに着いた。降り場は、照明で明るくはなっているが地下の中だ。 地下通路を歩き、外に出ると、視界に巨大な建造物が飛び込んで来た。

黒部ダムだ。

ダムの上を歩いている人と見比べるとわかるが、あまりにも巨大だ。一体、どうやって作ったのだろう?と思ってしまった。

しばらく眺めていると、光の加減か、虹が見えて来た。


 ダムの上を歩いている人と同じくらいの高さまで下りると、このダムの建設のときに犠牲になった人達の慰霊碑が立っていた。 当時の技術でこれほど巨大なものを作るのは並大抵のことではなかっただろう、と思った。 近くに食堂があったので昼食をとってしばらく休んでから、ダムの上を歩いて向こう側に行った。 向こう側のトンネルに入ってすぐのところに、左に出口があり、ダムの周囲に沿って歩ける道があったので歩いてみた。 しばらく歩くと、遊覧船の乗場があった。乗ってみたかったが、時間がなかったので戻り、 先ほどの出口から逆に入ってダムと逆側に向かって歩いた。

すぐに立山トンネルケーブルカーの乗場に着いた。照明で明るくはなっているが、トンネルの中だ。

ケーブルカーに乗ってしばらく待つと動き始めたので、車両の後ろ側に行き、乗場の方向を見てみた。 狭いトンネルの先にある出口の向こうが乗場だ。


 ケーブルカーが上の黒部平に着くと、ロープウェイに乗り換えた。 ロープウェイが黒部平駅を出ると、すばらしい景色が見られる筈だが、その日は霧だった。 霧でも少しは見えるだろうと期待したのだが、全く何も見えなかった。 このロープウェイへの乗車だけは、いずれリターンマッチをする必要がある。 景色が全く見えないまま、ロープウェイは大観峰に着いた。 外に出てロープウェイで通って来た方向を眺めてみると、数十メートル先までは見えるがそこから先は雲みたいな感じのもので遮られていた。 ずっと眺めていてもしょうがないので、次の乗物の乗場に行った。

トロリーバスだ。

これが先ほどの説明に出て来た「立山トンネルトロリーバス」で、こちらの方が高いところを走る。 トロリーバスは一応鉄道に分類されるので、 立山トンネルトロリーバスは、日本で一番高いところ(2424.3m)を走る鉄道(?)ということになるらしい。

発車して外を眺めていると、こちらもずっとトンネルだった。


 トロリーバスが室堂に着くと、高原バスに乗り換えて美女平に向かった。 高原バスは、ハイブリッド車で運行することもあるそうだが、自分の乗ったバスがそれなのか普通のバスなのかはわからなかった。 霧で景色がよく見えないまま、高原バスは美女平に着いた。 待合所の屋上に上って外を見ると、ケーブルカーが下って行くところが見えた。立山ケーブルカーだ。 2両編成で先頭(つまり下側)車両は貨物車(屋根なし)だった。 ケーブルカーというのは必ず1両編成だとばかり思っていたので、それを見て少し驚いた。

 そのケーブルカーに乗って立山駅まで行き、富山地鉄に乗り換えて富山駅に向かったのだが、寺田駅でちょっと気になる光景を目にした。 列車から降りた高齢の女性が踏切を渡っている最中、踏切が鳴り始めたのたが、 杖をついていてあまりにもゆっくりにしか歩けないために踏切を中々渡り切れないのだ。 その女性が渡り切って数秒も経たないうちに列車が通ったのだが、危ないと思った。 それを見て、ここに限らず全国的に、危険箇所の改善が、あまりにも悠長過ぎるのではないか、 すぐに完了させることを本気で考えないといけないのではないか、と思った。
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