2005/7/25作成   

国内旅行 旅行記 魚津 蜃気楼

2004年4月

 天気予報でその日の富山の天候を調べると、蜃気楼が出そうな天候だったので、行ってみることにした。私は、上方倒立像を追っている。 蜃気楼は滅多に出ないし、特に上方倒立像は余程のことがない限り出ないが、 どうしても見たいのなら、何度スカを食らっても、何度も足を運ぶ以外に方法はない。 今回も、上越新幹線で越後湯沢まで行き、北越急行直通の特急列車に乗り換えて、魚津に向かった。

 特急列車が越後湯沢を発車し、六日町で北越急行線に入った。 北越急行線は150km/hくらいまで出せるので犀潟まで軽快に走り続けたが、犀潟でJR線に入ると在来線の速度まで下がり、トコトコ走って魚津に着いた。 魚津駅前で簡単な食事をして、埋没林博物館に行った。蜃気楼を見るだけなら埋没林博物館に入らなくてもいいのだが、 かなりの長期戦となるため、退屈しのぎに、少し入場料はかかるが埋没林博物館に入った。 広場で、海の遥か向こうの岸にある建物を眺めながら、今日もスカかなと諦めかけたところ、 後の方で「あれ、凄いんじゃない」「今までここまで凄いのは見たことない」と男性客2人が話す声が聞こえた。 女性の係員も、双眼鏡で見ながら「そうですね」と答えていた。どこに見えるのか係員に尋ねると、 係員は、右の方を指差してこう言った。

 

「あの岬の先にある堤防は本当はもっと低いんですが、今は、縦に何倍にも引き伸ばされて見えてます」(左にある2つ目の写真)

比較のため、蜃気楼が発生していないときの写真も載せる(左にある1つ目の写真)。



 

写真を普通に並べただけではわかりにくいと思うので、問題の箇所のみ拡大して縦に並べる(左写真)。


 ここで蜃気楼について補足しておく。蜃気楼とは、無いものが見る現象ではない。 有るものが、本来の位置とずれたところに見えたり、本来の位置に見えたままずれたところにも見えたり(つまり二重に見えたり)する現象だ。 今回の蜃気楼は、堤防の上の方は実際より上にずれて見え、堤防の下の方は実際より下にずれて見えたために、縦に引き伸ばされて見えたのだ。

 二重に見えるときは、ずれたところに見えている像が上下逆さまに見えることがある。 これは、例えば上にずれているとき、下の部分ほどずれの度合いが大きくて、上の部分を追い越してずれたところに見えるからだ。 二重に見えてしかも一方が上下逆さま、というくらいになると面白い。 上にずれたところに見えている像がそうなるのを上方倒立像、下にずれたところに見えている像がそうなるのを下方倒立像という。 下方倒立像の方は、単に海に反射して見えたときと見た目が変わらないのでつまらない、というイチャモンがつくかもしれないが、 上方倒立像の方は文句なしに凄いと感じる筈だ。それで私は上方倒立像を追っているわけだ。そういう意味では今回は外れだ。

 今回は外れだったが、大抵の人は簡単な蜃気楼でさえ見ることができないまま帰るのが普通なので、今回の、縦に何倍にも引き伸ばされた蜃気楼でよしとしよう。 いずれは上方倒立像を捕らえてみせるつもりだ。
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