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和書 1093102 (283)



力の論理を超えて―ル・モンド・ディプロマティーク1998‐2002
販売元: NTT出版

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『ル・モンド・ディプロマティーク』はフランスの日刊紙『ル・モンド』の子会社が出している硬派の月刊新聞。その中から毎月5本前後の論考が日本語版編集部によって翻訳され、現在は無料でメール配信されている。本書はその中から23本を選んで編まれている。

選集は目次を見ればその価値がわかる。そして、本書の目次は私を圧倒した。9.11を含むテロリズムに関する論考だけでなく、日本の大報道機関が軽視・無視しがちな地域・領域に関する論考が多く名を連ねているからである。そこにはもともとの『ディプロ』紙のものだけでなく、日本語版編集部独自のバランス感覚が見て取れる。

個々の論考は「無色透明」からほど遠い、強烈な主張を持っている。だが、この主張は単なる意見の押しつけと違い、常に自らと異なる立場の人々がいることを前提としており、その人々を説得しようという意欲に満ちている。その結果、論者の意見に反対の人間でも、そこから何かを学ぶことができる。そこには主張する立場を超えた一種の客観性が成立していると言えるだろう。
いわゆるフランス中華主義の匂いを感じる論考もある。だが、無意識のうちに国際関係をアメリカ中心に考えがちな私たちにとって、それすらもまた思考の惰性を揺さぶるきっかけになりはしないか?

個人的には第2部「グローバル化の影で」に収録されている論考群にとりわけ深い感銘を受けた。とりわけ「消費する『自由』」を論じたバーバーの論考は、私たちの日常に潜む深い影を示している。

最後に、本書の装幀・レイアウトが、大人が持つにふさわしいものに仕上がっていることを付け加えておく。やるじゃん、NTT出版。




森にいこうよ! (地球絵本)
販売元: 小学館

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地球温暖化の経済学
販売元: 東洋経済新報社

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地球温暖化問題の対応策を経済学の観点から評価している。
本書で用いられるモデル(DICE)からの結論については、いわゆる環境保護論者からは必ずしも受け入れられるものではないことを注意。逆に経済学として評価した場合は、経済と実世界のバランスを取った良書と言える。




地球たんけんたい〈2〉山は生きている (地球たんけんたい (2))
販売元: リブリオ出版

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テレビの子供向け理科番組を本にしたような科学絵本です。絵はとても感じがよく普通の絵本のような雰囲気を醸し出しています。 肌の色も髪の色も違う子供4人が登山に出かけ、頂上付近でアンモナイトの化石をみつけるところから、何百万年も前は山も海だったと話が展開して行きます。岩石圏、地殻、プレート、褶曲山地、円頂山地、断層山地、円錐山地、海底山脈などの言葉がでてきます(全てふりがなつき)。しかもきれいな絵で丁寧に説明されています。この絵本を何度も子供に読んであげたらさぞ理科が得意な子になるだろうなと思える絵本です。作者がアメリカ人なので最後のページの地図には北アメリカの山しかのっていないのが残念。




地球/母なる星―宇宙飛行士が見た地球の荘厳と宇宙の神秘
販売元: 小学館

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地球の長い午後 (1977年) (ハヤカワ文庫―SF)
販売元: 早川書房

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地球の長い午後 (ハヤカワ文庫 SF 224)
販売元: 早川書房

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オールディスの61年の作品。生命の、そして宇宙の謎をオールディス流のアイデアとして確立させて、その生命が住む地球の末期の姿を描いています。この謎が明かされるのは最後の最後なので、そこに至るまでの長々とした、主人公達、僅かな人間の描写は読むのに少しけだるさを伴う。確かに完全に未知の世界を作り上げないといけない種類の物なので、その描写力は素晴らしいと言えよう。ただ、主人公達以外にも人間なのかどうなのかよく分からない生き物が数種類登場するのだが、これが何か現代社会に当て嵌めての暗喩になっていると思われる事が多々ある。「ポンポン」などはあからさまであるし、途中の廃墟で昔の人間が作ったオモチャの鳥が「民主政治を作ろう」「官僚政治や共産主義者の主張に巻き込まれてはいけない」「今こそサルなみの労働から足を洗うべきだ」と叫びまくるのなんかを見ていると、やっぱり本作も風刺的なSFの形を取らざるを得なかったのだなと感じる。ただ主人公の歩んできた道のりは人間という者の強さも弱さも現しており、最後に選んだ道は無意識的な母なる大地への愛とも取れるし、自分と家族の事だけの目先しか見えない自己中心的な怠慢さとも取れるし、いやそれこそが人間の本質だとも取れるし、全てを悟りきって終末を待つ潔さとも取れる。これまでの少し詰め込みすぎな内容になっているのが、最後の中々素晴らしいシーンを曖昧な物にしてしまっている気がします。しかし本作は中篇という形で全5回に渡って雑誌に掲載された物らしいので、基本となるアイデアの母体はある上で、それぞれの回で第1回では終末を迎えた人間の死生観および象が墓場へ向かう様に月へ渡る人間を、第2回では人間の進化の起点となる寄生生物を、第3回では全体主義の風刺を、第4回では知識を全ての概念を放棄すると時間を越えられるといったアイデア、といった感じに話をそれなりに完結させ盛り上げるアイデアも入れなければならなかった事を考えると仕方の無かった事かもしれない。




哲学事典―AからZの定義集 (ちくま学芸文庫 ク 13-1)
販売元: 筑摩書房

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現代英米哲学界の重鎮クワインが書いた哲学辞典(?)です。
クワインにしては珍しく、ユーモアを交えながら、各項目について気軽に書いています。読みやすいとはいえ、一般教養向きではないのでご注意下さい。間違っても辞典としては使用しないで下さい。原書のタイトル通り、クワインのエッセンスだと思ってください。
内容はやはりクワイン・カラーで統一されていますので、気軽に現代哲学の雰囲気に浸りたい方にお薦めです。
できれば英語で読んだ方がいいかも。





文化と抵抗 (ちくま学芸文庫 サ 18-2)
販売元: 筑摩書房

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物理学に生きて―巨人たちが語る思索のあゆみ (ちくま学芸文庫 ハ 28-1 Math&Science)
販売元: 筑摩書房

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20世紀の物理学(特に量子力学・量子電磁力学)に通じている人は面白く読める講演録(1968年)です。この分野の先駆者達(Bethe, Dirac, Heisenberg, Wigner, Klein, Lifshitz (Landauの代弁))が生い立ちや研究姿勢について語っています。(彼らの周囲に居た大物たち(Einstein, Bohr, Schroedinger, Pauli, ...)への言及もあります) この講演録を読むと、各人みな違った物理観があることに気付かされます。「物理理論はかくあるべし」という"審美眼"や「物理研究はかく進めるべし」という"処方箋"は皆違っている処が窺えて興味深かったです。個人的にはDirac流アプローチ(問題は一度に一つしか解決できない)とは対照的なHeisenberg流アプローチ(一度にただ一つの困難は解決出来ない。多くの問題を同時に解決しなければいけない)の話は興味深かったです。(Heisenbergが"木箱の蓋の釘打ち"で例えたり、Bohrの名言(*)を引用したりする処がニクイです)
なお、青木氏の「物理学とその時代―あとがきに代えて」が充実しています(全219頁のうち約38頁)。物理学者と社会との関わりについて、この"あとがき"が非常に良い補足になっています。
"あとがき"によればLandau・Lifshitz小教程(全2巻)が本シリーズで刊行される予定とのこと。Pauli本・Weil本にも驚きましたが、嬉しい知らせです。理論物理学教程(大教程)も是非!(^-^)
(*)"The opposite of a correct statement is a false statement. The opposite of a profound truth may well be another profound truth." (N. Bohr)


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