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和書 467260 (48)



平家物語〈1〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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平家物語は登場人物が明るくて、ほがらかで、笑える話がたくさん書いている本でした。
高松あたりの陸にいる源氏の那須与一が、海に浮かぶ小舟に乗った美女が扇子を広げて、ほれ、射抜いてみろと挑発したときに、それを見事射抜いたときに、船にのって浮かんでいる平家たちは、船の脇腹をどんどんと叩いて、すごいぞーと拍手喝采をしたという話を誰でも知ってると思いますが、あんな調子です。
 平家の主要戦力が倶利伽羅峠の戦いで失われて、平家の負けが運命づけられたのですが、あのときも、実際は高いところから次々と落ちて、落ちたところは屍の山、血の海で、すごく悲惨な光景のはずなのですが、それほど悲惨さは感じずにただ、平家の戦力がほとんど失われてしまったなあという感じです。悲惨なものが悲惨なものとして描かれていない明るい物語です。
 明治になって初めて個人というものが登場したなどと言って夏目漱石を褒めそやすのが文学史の常ですが、平家物語を読んで、そのころもちゃんと自我というのがあるじゃないか、文学史の嘘つきという気になりました。平家物語は現代の人たちが読んでも普通に古さを感じることがなく楽しめる本です。僕は平家物語こそが日本で一番の小説なんではないのかと思っています。




平家物語〈2〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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通しで読みたいと思いつつずっと適書が得られなかったが、本書が発刊された時は本当に嬉しかった。まず第一に読み易さの工夫が素晴しい。見開き右頁に本文、左頁に校注のスタイルで、目や手を煩わせることなく読み進めることができる。校注それ自体も親切で、誰でもスムーズに本文を味わえる。繰り返し登場する用語にも、その都度注が付けられているので、本書を読むに当たり記憶力は不要。原文それ自体も平安文学とは異なり現代の私達にも馴染み易いもので、美しい用語とリズムには、きっと誰しも胸躍る思いがすると思う。内容の味わいについては言わでもがな、私達の生活・心象・行動の基本が源平争乱の時代には既に形作られ、連綿と現代にまで継承されていることを思うと、神韻縹渺たる思いに駆られる!また、誰しも本書の様々なエピソードの幾つかに、きっと我が事として心を添わせることが出来ると思う。




平家物語〈3〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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平家物語〈4〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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方丈記 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」、の有名な書き出しで始まるエッセイ。平安末期の世相が落ちつかない不安定な時代に生きた長明は、人生の無常、有為転変の世相から離れ、出家して日野山に方丈の庵を結ぶ。そこで、四季の移り変わりに喜びを見出しつつも、悟りをひらくにはなお妄執があるのではないかと、反省しつつ心にもない念仏を唱える・・・。

俗世を離れ、悟りをひらいたようで、どこか突き抜けきれていない人間長明。それは、たまに都に降りていっては、自分の着衣のみすぼらしさを嘆くくだりなどに、ありありと顕れてしまっています。それなりに良家の出でありながら、偏屈な性格、権力闘争によって、希望の官職が得られなかったようです。そんなことも関係してか、長明の、あまりに人間的な、その揺れる心情がわりとストレートに描かれていて、どこかどうしようもなく共感してしまいます。仏教的思想は、欲望の追求こそが社会の原動力と考える欧米的な思想の対極にあるようで、どこか同じコインの表裏なのではないでしょうか? そんなことを考えさせられました。

わたしは中高生のころ、何より古文が嫌いでしたが、こうして歳を経てから読み直してみると、教えかた、つまり教育のありかたに問題があったのではないかと思います。特に偉大でもなければ、我々と興味や関心ごとがさほど違うとも思えない人が、千年もの時空を超えて、語りかけてくるのが、古典を読むことの醍醐味ではないでしょうか? その不思議に身をひたして、思いを好きな方向に馳せのばすことが、若いころになぜできなかったのか、などと考えてしまいました。短いので、若い人にはもちろん、古文なんて二度と読みたくない、という人にも、だまされたと思って手に取ってみたら、と勧めたくなる一冊です。




怪談 牡丹燈籠 岩波文庫
販売元: 岩波書店

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中国の有名な怪談の翻案である。但し幽霊話は作品の主軸ではなく、全体の主題は仇討ち話であるから、怪談と思って読むと勝手が違う。カランコロンの怪談の方は物語の前の方で終わってしまい、しかも何が何であったのか、判然としない。それだけを楽しみに本書を読んだ人には、欲求不満が募るはずである。

それでも、円朝の語りそのままと思しいこの作品には言い難い魅力があって、語り口の巧妙さに本を置くことができなかった。勧善懲悪の古典であってとりたてて仕掛けがあるわけでもないのに、読者を引き込む力が凄い。名人の高座、如何ばかりであったか、本書からでも幾分かは窺い知れるように思われる。

斯くして、文章はリズムがよく、大変読みやすい。難しい知識も要らないから、臆せず手にとって一読されることを勧める。平文で読める、江戸文化の精華であると言ってよい。





松蔭日記 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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耳嚢〈上〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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岩波文庫の黄版といえば取っつきにくい本のように思われるかも知れません。しかし心配はいりません。文章は江戸期のものですし、声に出して読めばイメージしやすいでしょう。内容も現代の価値観では表現するのをためらう話が満載です。ぼくは上中下巻そろえて数年越しでつきあいました。




耳嚢〈下〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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耳嚢〈中〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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