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和書 467266 (103)



古田新太之丞 東海道五十三次地獄旅―踊れ!いんど屋敷 (K.Nakashima Selection)
販売元: 論創社

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オナー (オーストラリア演劇叢書 (4))
販売元: オセアニア出版社

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隠人(おに)―ゆいきょうじ戯曲集
販売元: 而立書房

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オニール (20世紀英米文学案内 14)
販売元: 研究社出版

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鬼火
販売元: 三一書房

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小野家の女たち、小町とお通
販売元: 翰林書房

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小野お通―歴史の闇から甦る桃山の華
販売元: 河出書房新社

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御浜御殿綱豊卿・巷談宵宮雨 (歌舞伎オン・ステージ)
販売元: 白水社

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小原輝夫脚本集
販売元: 門土社総合出版

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オペラ 爛々と燃ゆる
販売元: ふくろう出版

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 2002年を迎た今年の夏,サンフランシスコの南にあるスタインベックの故郷であるサリナスの町は,アメリカが生んだこのノーベル賞作家の生誕100年祭を祝って沸き立った.これに合わせるかのように,音楽家フランク・ルーインの手でオペラ化された彼の作品『爛々と燃ゆる』〔1950年作〕が,スタインベックの研究家として知られる高村博正氏により日本語に訳され出版されたことは決して偶然ではないだろう.

 スタインベックといえば『怒りのブドウ』や『二十日鼠と人間たち』など数々の名作で知られているが,1950年以降の後期の作品となるとジェームズ・ディーンを主役として映画化された1952年作『エデンの東』を除いて比較的に知られていない.ルーインがオペラとして書きなおした『燦々と燃ゆる』は,スタインベックの後期に属す最初の作品であり,スタインベックの精神的変遷の大きな転換点をなし,スタインベック・ファンにとってもオペラ・ファンにとっても見逃せない作品である.

 1930年代の大恐慌後のアメリカ社会を中心に季節労働者や「踏みにじられた人々」を主題にしたスタインベックにとって,第2次世界大戦は作家として大きな試練だった.彼が「憎しみ」とともに「愛と寛容」を『爛々と燃ゆる』のテーマとしたのも頷ける.ノーベル賞受賞演説で「心と精神の広さ―勇気,同情心,愛への人間の受容力」を説いたが,それらが『爛々と燃ゆる』の底に流れている.第1幕,第2幕,第3幕における烈しい場面の急転につづき,地上の争いを超越する生命の誕生と,それが暗示する人類の将来―これらはスタインベックの内面を知る手掛かりとなる.
 オペラのCDが訳本についているのも楽しい.スタインベック・ファンの方々に強く推薦したい.


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