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和書 467266 (205)



シェイクスピア全集 (2)
販売元: 白水社

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シェイクスピア全集 (2) ロミオとジュリエット
販売元: 筑摩書房

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 この作品を下地にした映画やドラマなどでは家族同士の確執による悲恋物である点を強調しているので、かなりロマンチックな物語と思いきや、他のシェイクスピア作品と同じで登場人物は直接的な猥雑さに溢れている。むしろ、それがあるので純粋さが強調されていると言えようか。
 出会いや逢瀬、有名な最後のシーンなどはテキストで読むとあまりにもあっけなく、舞台上での演出家の腕の見せ所と思える。
 物語を語る単調なドラマではなく、いわゆる「ボケ」「突っ込み」などが溢れる喜劇的なやりとりの中に、真情を吐露する独白が混じったり、セリフに文化的な教養や時事性、痛烈な皮肉があるのには驚いた。さらにセリフに溢れる罵詈雑言、猥雑さに驚き、「ライブ総合芸能」としての演劇のエネルギーというかエンターテイメント性に感心した。実際には衣装、舞台装置や照明、そして客の反応を見るような間が演出されたりするのだろうが、あまり馴染みがなかった「演劇」にがぜん興味が湧いてくる。
 原典が古いうえ何通りもあること、さらに解釈が色々あるのが古典の常だが、国内外の前例を踏まえた丁寧な脚注や解説がそれらを補ってくれている。こちらは文学という学問ジャンルへの取り組み方の認識が改まるところだ。





シェイクスピア全集 (3)
販売元: 白水社

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シェイクスピア全集 (3) マクベス
販売元: 筑摩書房

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 マクベスとマクベス夫人の対比が面白い。最初は夫人に背中を押されて鼓舞、さらに罵倒されることでしか悪事に向かえなかったマクベスが、終盤には夫人をも圧倒する存在になり、逆に夫人はすっかり弱気で妄想に取り憑かれてしまうと言うキャラクターの入れ替わりが非常に作為的ではあるが面白い。
 魔女の予言で「女の股から生まれたものはマクベスを倒せない」「バーナムの森が動かないかぎり安泰だ」といわれたマクベスが、どのように滅びていくかというのも非常に興味津々だった。これは読んでいて、なるほどと感心してしまう仕掛けだ。
 物語を語る単調なドラマではなく、いわゆる「ボケ」「突っ込み」などが溢れる喜劇的なやりとりの中に、真情を吐露する独白が混じったり、セリフに文化的な教養や時事性、痛烈な皮肉があるのには驚いた。さらにセリフに溢れる罵詈雑言、猥雑さに驚き、「ライブ総合芸能」としての演劇のエネルギーというかエンターテイメント性に感心した。実際には衣装、舞台装置や照明、そして客の反応を見るような間が演出されたりするのだろうが、あまり馴染みがなかった「演劇」にがぜん興味が湧いてくる。
 原典が古いうえ何通りもあること、さらに解釈が色々あるのが古典の常だが、国内外の前例を踏まえた丁寧な脚注や解説がそれらを補ってくれている。こちらは文学という学問ジャンルへの取り組み方の認識が改まるところだ。






シェイクスピア全集 (4) 夏の夜の夢・間違いの喜劇
販売元: 筑摩書房

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 前者はいたずら者の妖精パックの粗忽な働きで、惚れ薬の使い方を間違えて、相手が少しずつずれていくドタバタが、見え見えなんだけれど最後は綺麗に収まってしまうところが、あたかも夏の一夜の余興にぴったりという感じだ。
 後者は双子の貴族とその従者がまた双子という凝った仕掛け。これに親子別れの話が絡んで、大団円直前までは抱腹絶倒の勘違いストーリーが展開される。いい加減混乱したところで最後は人情話で丸く収まるところが後味の良い結果を生んでいると思う。
 いずれも明るい予定調和の結末である点が、安心できる後味の良いデザートと言えるような楽しい作品だ。
 シェイクスピアの作品に名言は限りないと思うが、かつての恋人を嫌って、一度は夢中になってもそこから目が覚めると幻滅する様にたとえて「いわばお前は食べ飽きた料理、異端の教えだ」という一言、拙い演劇でも心がこもっていることを評して「純朴で忠実な心が差し出すものは何であれ、不都合のあるはずはない」、練習したのにあがってセリフが声にならなかった演者に対する「愛と、舌を縛られた純朴さは、聴く耳さえあれば、寡黙であればあるほど多くを語るのだ」というセリフは心に残った。





シェイクスピア全集 (5) リア王
販売元: 筑摩書房

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シェイクスピア全集 (6) 十二夜
販売元: 筑摩書房

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松岡和子さん翻訳で送るシェークスピア・シリーズの第5巻。松岡訳は従来のものに比べるとテンポが早く、軽快。訳注を参照しつつじっくりと内容を読み解いてゆく、という学術的シェークスピアというよりは、なによりもまず「読んで面白い!」翻訳です。松岡さんのそんな翻訳スタイルがもっとも威力を発揮するのは、この『十二夜』のような作品ではないでしょうか。たわいもないおとぎ話なのだけれど、なにか心に残る、そんなシェークスピアの「喜劇」の世界。『ハムレット』や『リア』といった重い作品だけがシェークスピアではないのです。ぜひあなたの本棚に!




シェイクスピア全集 (7) リチャード三世
販売元: 筑摩書房

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四大悲劇を読んでみたけどどうもピンとこなかったという人や、シェイクスピア初心者にもおすすめできる「悲劇」。(一般には歴史劇に分類されますが、原題がThe tragedy of ~となってるように内容は典型的な悲劇)

プランタジネット朝最後の王リチャード三世を主人公にしたこの劇は、『ヘンリー六世三部作』の歴史的経過を前提にしているので、実は結構フクザツな背景があり正直ややこしいです。
けれど率直に言って歴史的背景を知らなくても十分すぎるくらい楽しめる作品。

なんといっても、見た目はブサイク腹の中は真っ黒なリチャードのスマートな悪党ぶりと人間臭い魅力が『リチャード三世』の醍醐味。複雑な背景にも関わらず、とてもわかりやすくて共感しやすい「人間悲劇」として楽しめる仕掛けになっていると思います。

とはいえ、歴史的背景が全然わからないと、「この人たちどうして敵対してるの?」とか「やたら出しゃばるこの婆さんは何者だ」とかスッキリしない思いをしてしまうところなんですが、その点ちくま文庫のシェイクスピア全集は、全ページの下部に注釈覧があるので、最低限必要な情報はその場で確認できて便利。個人的にはちょっと親切設計すぎてたまに「ありがた迷惑」に感じるところもありますが。
そして松岡和子さんの翻訳がナチュラルで親しみやすく、でもきちんと重みもある日本語になっていてすごくいい。シェイクスピアの日本語訳は世に何十とありますが、彼女の翻訳は一読の価値あり。




シェイクスピア全集 12 タイタス・アンドロニカス (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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この作品を一言で言うなら残虐的な悲劇といえるであろう。
解説を提供している由井哲哉さんの言葉を引用させていただくと、
『シェイクスピアはこれ以降『タイタス』ほどの残虐な芝居を書いておらず』
といわれているように、私が知る限りでも悲劇といわれる『ハムレット』や『ロミオとジュリエット』などの4大悲劇には見られない残虐性がこの作品にはある。

しかし残虐性があるのに、不思議と読みやすい。
それはおそらくこの物語の主役が悲劇の被害者であり、かつ元凶だからであるといえる。
そしてこれは主人公タイタスだけでなく、この本に出てくる人物全てにいえることである。
この悲劇を生み出す中心人物の1人后妃タモーラでさえ、加害者であり被害者なのだ。
故にだれか1人を憎むこともできず、誰か1人に同情することができない。
おそらく作品に対し、残酷だと感じながらも誰も憎めず、誰も応援できないが故にこの作品に対する嫌悪感等を持ちえないのではないかと思う。

私自身この作品は人が死ぬときにとてもあっさりと死んでしまい少し物足りないと感じていたが、
これは訳者あとがきを見て、むしろシェイクスピア劇の完成度の高さを知る要因となった。
詳しくは実際に作品を読んだ後に訳者あとがきを見ていただきたいのですが、人があっさりと死ぬことがこの作品の残虐性をより強め、作品に一本の柱を作り、より完成した作品にしているといえます。

私はこの訳者のシェイクスピアを何冊も読んでいますが、とてもすばらしい翻訳者です。
訳者あとがきも読み応えがあり、レビューを書く上で参考にさせていただきました。
また、作品を一通り読んだ後にあとがきを読むことでよりこの作品がおもしろくなりました。
ぜひ一度、他の翻訳版を見た方でも、文庫本で値段も高くは無いのだから読んでみてください。





シェイクスピア全集〈4〉
販売元: 白水社

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