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和書 492084 (37)



元朝秘史 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 今年から数えてちょうど800年前の1206年に、その後一時史上最大の帝国に発展するモンゴルを創始した王として、チンギス・ハンが注目を浴びています。「元朝秘史」は彼の歩みを綴る唯一の貴重な一代記。折しもこの8月8−12日、モンゴルの首都ウランバートルでは「第9回世界モンゴル学者会議」が開催中で、同国大統領・首相・国会議長と在席する世界各国からのモンゴル研究者たちの前で、著者小澤重男は第1回から第8回まで連続参加の誉れある日本人モンゴル研究の碩学として紹介されました。本著は、「元朝秘史」に四つに取組んで執筆当時で既に40年以上を費やしたモンゴル語と言語学専門の重鎮である著者が、そのモンゴル語原名、原典に使用された言語、作者、書かれた時期など、学術上の根本的未解明問題の各々について、主たる学説を紹介しながら対する自らの立場を真に理路整然と論じます。まず原典は、チンギス一家の私的な記録として、元来今日的題名を付することなく、ウイグル式モンゴル語を用い、オゴデイの第2代ハン即位に際しその重臣が1228年に原型を著したとします。そして1252年の第4代ムンフ(本書はモンケと記載)・ハン推戴時に向けて増補。いずれも次期の王位推戴時の供物として準備されたと述べます。今日手に入る“漢字音写”モンゴル語の「元朝秘史」は、これがさらに14世紀後半にその転写過程を経て形成されたというものです。今日モンゴル人がチンギス・ハンの伝記を学ぶテキストとしての「元朝秘史」は、この“漢字音写”モンゴル語“版”の現代モンゴル語への焼戻し(著者は13世紀の“中世”モンゴル語の7割は今日のモンゴル語に対応と分析します)。文献学としての固いイメージがある一方、チンギス・ハン研究には必須の「元朝秘史」を取巻く基礎知識を提供してくれる点で必読の書。著者の紹介する例文を通じて、“漢字音写”モンゴル語“版”の読み方の一端に触れることもできます。




紅衛兵の時代 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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古代中国の文明観―儒家・墨家・道家の論争 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 書物の出版、執筆の動機が「あとがき」で次のように示されている。
 
 環境科学研究科に所属したのを契機に、これまでの思想史的手法から少し離れた立場で、古代中国文明について考えてみようと思い立ち、本書を執筆した。
 
 いわゆる「儒教思想」「老荘思想」と言われてきた思想・文化に属する精神面とは「ベクトルが逆」の(物質)文明の面から、これら在来の儒家・墨家・道家の文明観の位相差を論じることになる。簡単に言えば、儒家は「文明の全面肯定」、墨家は「節約型文明」、道家は「文明批判」である。本書の中軸をなす第3・4・5章に詳述されているのでそれらを読み取ればいいわけであるが、次のように要約できるだろう。
 儒家の立場は、あくまでも文明の高度な発展を全面的に肯定・是認する楽観主義である。
 墨家の立場は、文明社会を維持していく立場から、実用性に徹する節約主義である。  
 道家の立場は、文明に絶対の価値を認めず、一切を相対化する文明批判主義である。

 これら古代中国の文明観が、環境問題をかかえる現代に語りかける意味は大きい。著者はそのことを心に本書を執筆した。しかし、西欧近代文明の歪みから発した自然破壊・環境問題の視点で捉えて捉えきれない齟齬がありそうだ。新観点からの提言とみよう。まだまだ述べ尽くされていないところを発展・深化させるのは、これからの我々であるという思いしきりである。




三国志の風景―写真紀行 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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主に写真を中心としていますが、
三国時代に栄えていた都市や、戦場と
なった土地に、今住んでいる人の表情や
生活を撮っている感じになっています☆
今と昔を比べるためには良いかも知れま
せんがその土地の写真が見たい人にはお
すすめしません。




諸葛孔明―三国志の英雄たち (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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諸葛孔明を中心に、代表的な出来事をまとめている感じ。




植民地朝鮮の日本人 (岩波新書 新赤版 (790))
販売元: 岩波書店

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 本書は、近代を迎えた日本人が「かの国」に積極的に移住していった時から、終戦を迎え、「かの国」から積極的(あるいは消極的)に帰国していったまでの、「日本人の記録」を主観を入れずに丹念にまとめ上げたものである。とは言っても、著者のスタンスは「繰り返してはならない」というもので、今風に言うならば、「自虐なんとか」であろう。だが、本書は「朝鮮人の苦悩の記録」でも「朝鮮人の言葉」を代弁したものでもなんでもない。繰り返すが、あくまで「日本人の記録」をまとめたものだ。その範囲は本末の文献に記されている如く、可及的に全体を網羅したものである。さて、これらは「嘘」であろうか、「偏向」であろうか、果ては「捏造」であろうか。06年10月今現在の日本は「好景気の期間が戦後最大」を迎えたという。統計では「確かに事実」であろう。では、我々の実感はどうだろうか。バブル・デフレを抜けて、本当に景気のいい「日本」を実感しているだろうか。「政治」も「景気」も「国」も「国民の実感」を伴って初めて「真実」ではないだろうか。そうであるのなら「植民地支配」もしかりであろう。その辺りを踏まえることができるのなら、本書の立つ位置は「明確」である。日韓併合を「統計」ではなく「人間」で捉えたい人は勿論、今まで「統計」でしか捉えたことのない人にも是非お勧めの本である。「歴史とは人間」という事を本書で考えたい。




西域探検の世紀 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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西域探検の歴史と日本の大谷探検隊の関わりを描いた本書は、
あまり類がない作品になっている。特に、グレイトゲームの話は
興味深い。大谷探検隊の正確な記録は無いという事実は初めて知った。





台湾―人間・歴史・心性 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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中央アジア歴史群像 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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とまで言えるかどうかわからないが、なかなか得がたい本であることは確かである。「歴史群像」であるからには、中央アジアの人物を取り上げていることは想像がつくが、多くの人が、植村清二「アジアの帝王たち」(中公文庫)のような、著名なアジアの専制君主や武将を取り上げているのでは、と思うのではないのだろうか。

本書はそうした期待を裏切って、通常あまり日本で名の知られていない人物を多く扱っている。一般的に言って、メジャーな人物は、イブン・シーナ、チムール、バーブルだけ、といえよう。その他は、必ずしもマイナかというと、そんなわけではなく、寧ろ文化人を多く取り上げているといえる。ペルシア詩人の父、ルダーキー、ウズベク文学の祖、ナワーイーやトルクメニスタンの詩人、マハトゥム・クリなどを扱っている。バーブルも、政治家というよりは、寧ろ文化人としての側面に焦点を当てている。バーブルの詩が7ページにわたって掲載されているのである。

 これはつまり、著者が、意図して、文化人に焦点を当てているのではないかと思う。中央アジアに人物がいなかったか、というとそんなことはなく、ウマイヤ朝を倒したアブーバクル、サーマン朝のイスマーイル、セルジューク朝のスルタン・サンジャル、シャイバニーハーンなど幾人でもメジャーな人物を挙げることができる。少し角度は違うが、アレクサンダーに抵抗したソグド人スピタメネスの章では、イリヤソグの小説「ソグディアナ」の筋の紹介があったりと、エッセイ風なところもある。全体としてなんとはなしに、このように、文化的な香りのする「歴史群像」なのであった。




中華人民共和国史 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 中華人民共和国の建国前史から江沢民政権までの約100年を扱うが、そのほとんどをタイトルが示すとおり1949年以降の約50年間の記述に費やされている。
 それにしても1976年までの中華人民共和国史は毛沢東に振り回され続けた歴史といっても過言ではない。
 53年のスターリンの死をきっかけにスターリンと関係の深い高崗を激しい党内闘争の末自殺に追いやる。56年にフルシチョフの「スターリン批判」により個人崇拝批判が行われると、毛沢東の威信を再強化すべく大衆運動を引き起こす。党に対する積極的批判を歓迎する「双百」をあおり、反中共分子をあぶりだすと徹底的に叩く。同時に「独自の方法と意気込みを強調」した「大躍進」を採択する(58年)。大躍進の重大な行き過ぎに20年代からの同士である彭徳懐が私信で意見書を提出すると、早速これを失脚させてしまう。62年に大躍進政策の失敗から「自己批判」を余儀なくされ主役が劉少奇とトウ小平に移ると、実権派打倒へ向けて動き出す。64年におきた「海瑞免官」をめぐる文芸論争を政治問題化させ、66年には「中央文革小組」が設置され文化大革命の基盤を作るとともに、劉少奇とトウ小平を失脚させた(67年)。実権は林彪派と四人組派に移る。69年には党規約に「後継者」とまで明記された林彪だが、その2年度には毛沢東暗殺クーデターに失敗し亡命中墜落死する。両者の関係は「きわめて政治的」であったという。その後周恩来の後継者として毛沢東の合意のもとに73年にトウ小平が復活するが、四人組の暗躍が毛沢東を動かし、76年1月の周恩来の死ととともにトウ小平は再度失脚する。
 毛沢東は同年9月に82歳の生涯を閉じるが、最後の最後までトップにしがみついた尋常ではない執念が見てとれる。
 なお、本書は江沢民時代まで網羅している。


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