仏は少数派ドルーズ派とアラウィ派を政治的に利用し
典型的な分割統治
「密度の高い少数派社会」という特徴
レバノンでは、集中と分散
異宗派同士の相互寛容と不干渉主義
「否定すべき伝統主義が、伝統主義を通してしか
拡大・発展しえなかった所にバース党運動の致命的限界があった」
「軍人の温床が地方農村であり、そこがスンナ派社会から疎外された
宗教的マイノリティ社会である以上、軍人とバース党とが結び付くのは
これまた当然の論理であった」
「シリアのような宗派的・地域的・部族的社会では、イデオロギーを追求し
宗派的・地域的・部族的忠誠心や結び付きを除去する為には、世俗的政権政党
内で権力を獲得しなけらばならない。しかし、その権力を維持していく為には
これらの伝統的忠誠心や結び付きに依存しなければならないという悪循環
レバノンの選挙制度
複数性・一括性の組み合わせリストを選択
地方の有力者のボス交で決まる弊害
「議会制民主主義という近代市民の成果を維持する為に
それと全く相容れない宗派主義の伝統社会の温存を図らざるをえなかった」
「宗派主義の各共同体が強い政府の出現を望まなかった」
「逆説的だが、宗派主義に基づく不確かな政治的安定こそが
レバノンの経済発展の源泉であった」
「この社会は真の意味での社会ではない
レバノンはセクトと社会的・宗教的コミュニティの集合体にしかすぎない」
「更にこの制度を固定化せざるをえなかった」
「貧富の格差が宗教的コミュニティの社会的地位の固定化と」関連
「シリアに与えられた行動の自由は
米国主導の多国籍軍へのシリア参加の明らさまな報酬であった」
「米国はレバノンを取引の材料としたのである」