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和書 492094 (140)



イスラーム世界の女性たち (文春新書)
販売元: 文藝春秋

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クルアーンには女性は四人まで娶って良いと書かれている。これはイスラーム社会のことを少し知っている人ならば聞いたことのあることであろう。
そして複数の妻を娶った場合は全ての妻を平等に扱わなければならない、扱えないのならば複数の妻を娶ってはならないということも同時に書いてあることを知っている人もけっこう多いのではないか。
さらに、クルアーンの書かれた時代に女性の地位は決して低くなかったこと、イスラームの本来の教えでは男女は基本的に平等(というより唯一神の前では全ての人間は平等である)ということもイスラームに関する知識のある人にはよく知られたことである。

しかし、実際にはイスラームは女性を抑圧する社会と思われているし、そのような部分があることも否定出来ない事実である。
著者は、聖書やクルアーンの記述から、近代化の波の中での女性たちの葛藤や、現代におけるサウジアラビアの女性たちのデモ、夫や一族の面子を守るための妻殺しといった様々な例を挙げてイスラームにおける女性の存在を考察している。
イスラーム世界における女性蔑視は、イスラームに起源するものではなく、それぞれの地域の風習に起源するものであることが明らかになっていく。

ただ、女性蔑視や女性抑圧といえるものも視点を変えれば決してそうではないことも教えてくれる。ブルカなどもかえって外部からの視線を遮る装置となることなど西洋や日本の視点からだけで物事を捉えてはならないことに気付かされる。また信仰告白のためのベールの着用、自己の純潔の証としての女子割礼なども既存の視点からでは捉えられない現象である。自己の周囲の状況を利用して主張していくしたたかさは地域が変わっても同じであることも感心したところである。




イスラーム世界の都市空間
販売元: 法政大学出版局

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イスラーム地域研究の可能性 (イスラーム地域研究叢書)
販売元: 東京大学出版会

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イスラーム地域の国家とナショナリズム (イスラーム地域研究叢書)
販売元: 東京大学出版会

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イスラームの性と文化 (イスラーム地域研究叢書)
販売元: 東京大学出版会

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記録と表象 史料が語るイスラーム世界 (イスラーム地域研究叢書)
販売元: 東京大学出版会

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イスラームとジェンダー―現代イランの宗教論争
販売元: 明石書店

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イスラームとユダヤの世界遺産Best99 (「世界遺産」の散歩道)
販売元: 角川書店

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何かと偏見を持たれるイスラム世界ですが、
世界が欧米流に染まっていく中で、
頑なに、「海外」を意識させてくれる世界でも有ります。
イスラム圏の様々な国々が、美しい写真とともに紹介されており、
今までいったことのある方は、再認識と追慕
まだ行ったことのない方は、驚きと憧れ
が味わえると思います。

本のサイズも、写真の迫力を十分に満たしてくれると思います。

イスラム圏から帰国して、程なく購入。
また、イスラム圏に行きたくなる!
そんな本でした。




イスラームとは何か
販売元: 新書館

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イスラーム・ドルーズ派―イスラーム少数派からみた中東社会 (中東パレスチナ選書)
販売元: 第三書館

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 ドルーズ派は、11世紀初めに、イスラム教シーア派の一派であるイスマーイール派から分かれたイスラム教の一派と理解されて居る。しかし、ドルーズ派は、『コーラン』を教典と見なさない等、「イスラム教の一派」と見なして良いかどうか、見方が分かれる面が有る。(私の友人のイスラム教徒は、イスラム教徒の間では、ドルーズ派は、イスラム教とは見なされて居ないと述べて居る)更には、輪廻を信じるなど、興味深い点も多い宗派である。
 そのドルーズ派が、中東の近現代史において注目されるのは、ドルーズ派が、19世紀後半に、イギリスの対オスマン・トルコ政策の中で、イギリスに協力した事と、シオニストがパレスチナで土地を買収するに当たって、交渉の窓口に成った事などによる。更にドルーズ派は、イスラエル建国後、中東紛争の様々な局面で、イスラエルに協力的な姿勢を取る場面が有った。本書は、こうしたドルーズ派に関する、稀な日本語の単行本である。
 著者の宇野昌樹氏は、1952年に生まれ、シリア、フランスに留学した後、湾岸戦争前後の1990年から1993年まで、外務省専門職員として、在イスラエル日本大使館に勤務した経験を持つと言ふ、中東問題のエキスパートである。やや高価である事は否めないが、ドルーズ派に関する貴重な情報が満載された、密度の濃い良書である。中東問題に関心を持つ日本人が、必ず読むべき本の一冊であると思ふ。

(西岡昌紀・内科医)


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