それゆえ、・・・聖庁は、全ての教区司教、修道会上長、神学校校長、大学総長に、テイヤール・ド・シャルダン神父と彼の追従者の諸著作によって引き起こされている危険から、人々の精神を、とくに若い人々のそれを守るように強く勧告する。」 (WARNING REGARDING THE WRITINGS OF FATHER TEILHARD DE CHARDIN ,Sacred Congregation of the Holy Office,June 30, 1962)
このようなヴァチカン当局からの警告にもかかわらず、そしてまたそれは現在もなんら撤回されていないにもかかわらず、(1981年に再度確認されました。)「沈黙」の故遠藤周作や上智大学教授百瀬文晃師、テイヤールの著作の邦訳を出版したオリエンス宗教研究所をはじめとして、日本のカトリックの中にはテイヤールの教説を支持する人々が数多く存在し、またその言説は広い影響力を及ぼしています。
きわめて異常かつ危険な状況です。
テイヤール主義は、「進化する神」という思想を提唱している点で、神の不変性を主張するキリスト教の正統的教義と正面から矛盾するばかりでなく、神智学・ニューエイジ的疑似宗教にかぎりなく接近しています。
現にニューエージャー自身が、自分たちの思想の先駆者としてテイヤールにしばしば好意的に言及しているのです。(ファーガソン「アクエリアン革命」実業之日本社参照)ニューエイジ運動は教皇ヨハネ・パウロ二世の著作「希望の扉を開く」で、「新たなグノーシス主義」として鋭く批判されました。
テイヤール主義の意図は、伝統的な神学の言い回しを巧みに援用しつつそれを換骨奪胎して、「新しいキリスト教」をつくることにほかならりません。(Leontine Zantaへの手紙参照)カトリックの過去の教義を任意に廃棄し、ニューエイジ的疑似宗教と一体化する「新しいキリスト教」、万一それが実現すれば、それは尊者アンナ・カタリナ・エメリックによって予言された、忌まわしい「偽りの教会」となるでしょう。
テイヤール主義に関する最も徹底した批判文献としてつぎのものをおすすめしておきます。
Wolfgang Smith,Teilhardism and the New Religion (TAN Books)
ISBN 0-89555-315-5
「ありのままの生を肯定するインド古代タントラの捉えるセックスの意味。男女の引用の概念と性
の超越について、心理面も含めて大胆に解説…」
1人で瞑想する時も、パートナーとの時間も「愛」になるんだな。