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和書 492116 (256)



ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む (ちくま学芸文庫)
販売元: 筑摩書房

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8章まで読んだ感想です。
無理に「論理」で「未来」を構築しようとしている印象を持ちました。
(ここでいう「論理」はいわゆる論理、A∧Bとか、A∨Bといったもの)
「論理」は絶対であって、万人に共通するものという考えが
支配しているようです。
そして、「論理」の真偽を問う方向に読解が進みます。
このような「論理」を尊重した読解の結果、
「強いア・プリオリ」「弱いア・プリオリ」といった
『論理哲学論考』にない概念が登場してきます。
そして、「論理」的ゆえ、妙に頭が疲れます。

「1 世界は成立していることがらの総体である。」
「3 事実の論理像が思考である。」
「4 思考とは有意味な命題である。」
「5・123 神がある命題を真とする世界を創造するならば、同時に神はまた、その命題から帰結するすべての命題が真となる世界をも創造するのである。…」
といった『論考』のテーゼからすると、
論理は現在のことがらに対して何事かを語るための操作であり、
今、現在ある世界についての「歴史」を語るための操作であるように思われます。

したがって、いわゆる「論理」については、
「7 語りえぬものについては、沈黙せねばならない。」
と言えると思います。

と、ここまでは本書を叩いておいて、
ここからは持ち上げる方向で…

7章までの部分は非常に『論考』が整理されていて、
入門書としてはよいものであると考えられます。

また、時折面白い表現があって、ちょっと笑ってしまいました。
たとえば、「である」調の文章の中に、突然、
「ここまで、よろしいだろうか。」(p.136)
という文章が出てきます。
このあたりに、教師としての野矢茂樹の姿がはっきりと表れていて、
彼の「教えたい」という意欲が明確に伝わってきます。




ウィトゲンシュタインはこう考えた―哲学的思考の全軌跡1912‐1951 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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しっかりしているし、新書だし、いいかと思うのだが、新書であろうが単行本であろうが、面白さを問題にするなら、
あまり高得点はあげられない、という感じ。
とくに、「これがヴィトゲンシュタインの実像だ」とか、遺稿2万枚、とか、いかにも大げさな前振りからすると、
内容の貧弱さにがっくりくる。
ただ、永井さんのものなどよりはよほどましで、ヴィトゲンシュタインを読むときに手元にあって毒になるものでは
ないと思う。特に、今までそれほど論じられていなかった部分について、いくらか分かって来るところもある。




ウィトゲンシュタイン―言語の限界 (現代思想の冒険者たち)
販売元: 講談社

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今や現代英米系哲学を志す人の必読書となった観のある「言語哲学大全」の著者、飯田隆先生のウイトゲンシュタインの入門書です。
いつものクールな感じとは違った著者に出会えます。もっとも、語り口はいつもどおりクレバーです。こんな入門書をもっと早く読んでおきたかったです。
ウイトゲンシュタインの哲学に出会ったときの衝撃、呪縛からどう脱出するかで、研究者の質が問われるような気がします。
ウイトゲンシュタインを礼讃して、翻訳しているだけで研究者としてやっていける時代もありましたが、現在ではもうそれは許されないでしょう。





ウィリアム・ジェイムズ入門―賢く生きる哲学
販売元: 日本教文社

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著者によれば、ジェイムズの核心は「会話」である。
「会話」は、議論や論証とは違い、相手をやっつける、よそよそしいものではない。
もっと気楽で散歩のようなものである。
本書の中で著者はジェイムズと会話し、それをとおして私たちもジェイムズと会話する。

著者はジェイムズ哲学の最も優れた点を「触れたものの人生をより良くすること」だと指摘する。
実際、ジェイムズの著作(本書で引用されたものだけでなく)を読むと、そのような感銘を受けずにはいられない。
そこからジェイムズの誠実さ、真摯さが(たとえ翻訳であっても)伝わってくるのだ。

ジェイムズへの手引きとして、一読をお薦めしたい。


本書の構成
前半 : ジェイムズの生涯と彼の思考のまとめ
後半 : ジェイムズからの引用集(とくに思考のスタイルと世界の見方、道徳をあつかった部分)

補足
○:巻末に日本語で読めるジェイムズの著作が載っているので便利。
  全体をとおしてコンパクトに書かれており読みやすい。

×:副題「賢く生きる哲学」は誤解を招く。自己啓発の類ではない。これは著者のジェイムズ観とも関連がある。著者はジェイムズを穏やかな啓蒙主義者かなにかと考えている節があるが、私はまったく賛成できない。帯の「ジェイムズのすべて」も追記に書いたとおり嘘。


追記:本書では根本的経験論や純粋経験の形而上学はまったく扱われていないので、そちらに興味のある方は、沖永宜司『心の形而上学』あるいは伊藤邦武編訳『純粋経験の哲学』をお読みください。





ウィリアム・ブレイク研究―「四重の人間」と性愛、友愛、犠牲、救済をめぐって
販売元: 彩流社

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序章にうまく解説があり、研究者以外でも理解できるように工夫していただいているが
ブレイク自体が難解すぎて、序章が理解可能で一番面白く役に立ちました。でも宝がありそうで
時間を得て再挑戦したい本です






ウィーン学団―論理実証主義の起源 (富士思想叢書)
販売元: 富士書店

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ウィーン学団―論理実証主義の起源・現代哲学史への一章 (双書プロプレーマタ2)
販売元: 勁草書房

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ウィーン精神―ハープスブルク帝国の思想と社会 1848‐1938〈2〉
販売元: みすず書房

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ウィーンの経済思想―メンガー兄弟から20世紀へ (MINERVA人文・社会科学叢書)
販売元: ミネルヴァ書房

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ウィーン発の哲学―文化・教育・思想
販売元: 未来社

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