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和書 492142 (181)



検閲 1945‐1949―禁じられた原爆報道
販売元: 時事通信社

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 アメリカは、戦後、日本に「言論の自由」をもたらしたと言はれて居る。だが、そのアメリカが、占領した日本で、実は、厳しい検閲を行なって居た事を、皆さんは、知って居るだろうか?
 アメリカは、占領した日本において、日本の新聞、ラジオ、出版物に、厳しい検閲を加えた。その目的は、日本国民のアメリカ及び連合国に対するの批判を封じ込める事と、新憲法制定におけるアメリカの役割を隠匿する事に集約されて居たが、その一方で、特別な意味を持って居たのは、原爆に関する諸事実の発表、報道に対する検閲であった。即ち、広島、長崎に投下された原爆の悲惨を日本国民の目から隠し、占領軍への反撥、批判を押さえ込むと同時に、原爆の威力に関する科学的情報をアメリカが独占する為に、アメリカは、占領下の日本において、原爆に関する情報の発表、普及を、検閲によって、阻止したのであった。

 この本は、アメリカが、占領下の日本で行なった、そうした原爆に関する検閲を、膨大な一次資料から検証した、驚くべき研究書である。この本には、アメリカが、占領下の日本で行なったそうした検閲の詳細が記述されて居るが、医師である私にとってショッキングな事の一つはアメリカが、占領下の日本で、被爆者医療に関する医学記録を押収し、被爆者の解剖記録などをアメリカに持ち去った事実などであった。そして、こうしたアメリカによる検閲が、世界の人々に核兵器の恐ろしさを伝える事を遅らせた事は、この本のテーマが、いかに世界史的な意味を持つかを意味して居る。-本書の著者、モニカ・ブラウ(Monica Braw)は、1945年に生まれたスウェーデンのジャーナリストである。彼女は、日本に永く在住した事の有るジャーナリストであるが、この本の冒頭の「日本の読者のために」と言ふ一文の中で、こう書いて居る。--「・・・私はまた、本書が読者にとって、権力者というものはどのようにして情報一般の統制をこころみるのか、そのことを考えるよすがとなるよう願うものである。権力者による情報統制の試みは占領下の日本においてのみおこったのではない。それは今日も多くの国で、あまたのやり方で行われている。・・・(中略)・・・原子爆弾の検閲の問題は、四○年前の日本にのみかかわる問題ではない。それは、私たち一人びとりの将来にもかかわっている。」
 湾岸戦争やイラク戦争の際の情報操作を思ひ出すまでも無く、こうした情報統制は、今も続いて居る。原爆と、その原爆について、アメリカが占領下の日本で行なった検閲の問題は、優れて、現在のテーマなのである。

(西岡昌紀・内科医/広島と長崎に原爆が投下されて60年目の夏に)




検閲放送―戦時ジャーナリズム私史
販売元: けやき出版

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検証 視聴率
販売元: 日本能率協会マネジメントセンター

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検証「新聞報道」―戦後50年と憲法
販売元: 〔柏書房〕

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検証「新聞報道」―戦後50年と憲法
販売元: 『検証新聞報道』編集委員会

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検証!事件報道 (宝島社新書)
販売元: 宝島社

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検証・テレビ報道の現場 (現代教養文庫)
販売元: 社会思想社

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 著者は,ジャーナリストとしてメディアの批評をおこなっており,どちらかといえば,各章はあまり関連性は無く独立しており,どこかに掲載された文章の寄せ集めの感あり.
 全体として,検証を進めているようにも思われるが,かなり身勝手な論理展開もあり,少々不満も・・・
 メディアを研究している人の参考にはならないと思うが,ルポ的な読み物としては良いかもしれませんね.




検証・天皇報道 (総合特集シリーズ (44))
販売元: 日本評論社

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検証「日韓報道」―ペンの懸け橋
販売元: 大村書店

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検証 日本の組織ジャーナリズム―NHKと朝日新聞
販売元: 岩波書店

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日本の組織ジャーナリズムの代表格、NHKと朝日新聞を俎上に、メディアの現状に警鐘を鳴らした一冊。特にNHK批判のメスは鋭く、女性国際戦犯法廷を報じる「ETV2001」についての章では、政治家の介入の有無に関わらず、NHKの番組内容が外部からの圧力によってゆがめられていく経緯を通じ、いかにNHKの側に「報道の自由」や「言論の独立性」に関する自覚が欠如しているか、という深刻な状況が浮き彫りにされている。
ただ、朝日の論説をめぐる「ぐらつき」批判には、一部に疑問も感じる。有事法制整備に前向きになった点について「戦時に結果として軍事優先になってしまうことと、平時にそのことを予測して有事法制をつくっておくこととは、まったく違うことなのだ」と批判している。しかし、「戦時に結果として軍事優先になってしまうこと」とは、有事の混乱の際に自衛隊が超法規的に動いてしまうことで、それをさせないために平時にルールを作っておくのが有事法制なのではないか。「有事法制といっても一体いつ誰が攻めてくるのか」という批判では「では誰かが攻めてきてから国会で有事法制の審議をしろというのか」という人々を説得することはできないのではないか。


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