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和書 492148 (106)



ソ連のイスラム教徒 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 著者は、潜入レポートを得意とするノンフィクション作家ですが、本書は、潜入レポートではなくて、普通に取材したソ連末期の中央アジア、カフカスのイスラム教徒に関するレポートです。

 ジャーナリストによる著書なので、ソ連のイスラムに関する仔細な歴史などはあまり掘り下げられていませんが、実際にソ連のイスラム地域に入っての取材には他に替え難い価値があります。インタビュー相手は勿論、取材の過程で出会った様々な人々の態度や感情の表れなどから、公式的な発言・立場の裏にある現実を垣間見ることができます(ロシア人のイスラム教徒に対する差別感情とそれに対するイスラム教徒の反発等が具体的に分かります)。

 また、ナゴルノ=カラバフ問題においても、アゼルバイジャン側からの見方というのは貴重な証言ではないでしょうか。

 長く政府により圧迫されていた宗教活動が、ゴルバチョフの登場により、徐々にではありますが、自由を取り戻していく過程にありました。復活したイスラムのエネルギーがどちらに向かうのかは、この時点では定かではありませんでしたが、ソ連解体の可能性も十分に感じさせるものでした。

 アカデミックな研究者の著書とは少し異なった角度から見た、中央アジアイスラムの姿として貴重なレポートではないでしょうか。





大使夫人―世界各国から来日した「おつきあい」のプロ (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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 皆さんは、外交官に会ったことがあるだろうか。私はある。しかし、大使に会ったことはない。大使夫人は見たことはおろか、本で読んだことさえない。それもそのはず、このアマゾンで「大使夫人」と入力しても、出てくるのはこの一冊だけなのである。

 このように述べれば、皆さんの好奇心を刺激出来るだろうか。一体どんな人たちなのか。毎日何をし、何を考えているのか。パーティーではどんな会話をするのか。日本のことをどう見ているのか。そんなミーハーな気持ちで本書を手に取ってみて欲しい。

 本書には、緊迫感あふれる交渉の場景、いわゆる「外交」は一切出て来ず、ミーハーでなければとても読めたものではない。その代わり、和やかな社交舞台と穏やかなその裏側とが楽しく描かれ、著者がいかに数々の大使夫人に魅了されたか、彼女ら(彼ら)にいかに敬意を抱いているか、が文面から伝わって来る。

 人が人に魅せられる。人間としてこれほど幸せなことはあるまい。さて、本書を読まれる皆さんは大使夫人のどこに魅せられるだろうか。著者はこう答えるだろう。「大使夫人という職業は存在しない。しかし大使夫人という立場は、大使にはない、国のイメージを上げることが出来る何かを、持っている」。




台湾の台湾語人・中国語人・日本語人―台湾人の夢と現実 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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地球政治の再構築―日米欧関係と世界秩序 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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ブッシュ家とケネディ家 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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 豊富なエピソードはいいのですが、それが思いつくままに並んでいる感じで、
時代が行ったり来たりするのには閉口しました。文章も翻訳調で日本語として
不自然なところが多く、読むのにとても時間がかかりました。
 また似たような名前の人物がおおぜい登場するのに、家系図や主要人物の
相関図をつけていないところも、不親切だと思います。




ブレアのイラク戦争―イギリスの世界戦略 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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新聞で好評を受けていたので購入しました。評価はきびし目ですが、イギリスがどのような背景を持ちながらイラク戦争に加担したかが分かります。

気になったのは、次の2点。
①必ずしもイギリス全体が参戦に好意的ではなく、首相の意思が大きなウェイトを占めている
②本来、左翼的な労働党の党首であるブレア首相が、戦争にも積極的な保守党と同じ思考回路を持った

そして、この2点が日本にも当てはまるということ。これが、本書を読んで得た一番のポイント。詰まるところ、思想の自由はあっても、政権を担うという重責下では、選択肢が非常に限られるのではないでしょうか。日本の行く末を占う上でも、本書は役に立ちます。




北方領土問題―歴史と未来 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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 日本政府の北方領土の論拠は、1980年代中ごろまで「南千島は千島ではない」が前面に出ていました。これは、下田条約・千島樺太交換条約の日本語条文で、クリル群島がウルップ以北と読めるためです。

 本書の著者である和田春樹氏は、政府の論拠は、日本語の誤訳に基づく誤解であり、条約の他の言語を読む限り日本政府の論拠は成立しないことを明らかにしました。和田論文以降、政府の北方領土の論拠は「固有の領土」論が前面に出るようになっているようです。

 本書は、北方領土の歴史から説き起こし、外交文書の検討等、詳細緻密な考察により、北方領土問題を冷静に考察しています。また、その上に立って、日露関係を見直しています。
 北方領土問題を、感情に流されることなく、まじめにまともに考えようとする人には恰好の参考書です。




民族問題とは何か (朝日選書)
販売元: 朝日新聞

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メディア・ナショナリズムのゆくえ―「日中摩擦」を検証する (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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2005年に起きた中国での反日デモの検証論文。
若干、内容のばらつきがあるものの、全体的によく組み立てられている。
興味深い研究も多い。

日本にいると、多くの場合は日本のメディアを通じてでしか、海外の情報を知ることはできない。
そのメディアにバイアスがかかっていると、本当のところや違ったものの見方ができなくなる。

複眼的に、ひとつの物事を違った方向や角度から見ることが、ボーダーレス化時代にはますます必要になってくる。
その一例として。




歴史和解の旅 対立の過去から共生の未来へ (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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「和解」という言葉を用いて日本の「歴史問題の克服」を最初に本格的に論じたのが、著者である。

単に世界の「歴史問題」を羅列しただけでなく、「和解」とは何かという問題も論じている。船橋によれば、「和解とは究極的には、それぞれの個人の心からしみ出す悔悟と、心からにじみ出る赦しの交差するところに生ずる潤いを必要とする営為」、すなわち個人の内面レベルの営為である。

他方、「歴史和解」とは、日本と近隣諸国との間に緊張を引き起こしてきた、教科書問題や靖国問題のような歴史問題群に、「開かれた国益の観点から、息長く、実務的に、そして最後は政治的に取り組んでいく」という作業である。つまり、「歴史和解」では、和解という営為の政治的解決としての側面、集団的営為としての性格がより重要な意味をもつ。そして、その目的は、対立の過去を克服し共生の未来を拓くことにある。

『日本の戦争責任をどうとらえるか――歴史和解ワークショップからの報告』(朝日新聞社・2001)とあわせて読むとさらに理解しやすい。

和解論に関心をもつものが、まず最初に手にとるべき本であろう。自分の関心のもてるテーマを見つけることもできるだろうし、自分の研究テーマを良い意味で相対的、客観的に眺めることができるようになるだろう。


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