和書 492240 (123)
オーディオマニアが頼りにする本〈5〉クラシック音楽が三倍楽しくなる
販売元: 青年書館
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オールマン・リバー―自由と平和の歌手ポール・ロブスン
販売元: 芸術現代社
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楽聖たちへの旅 ([MOOK21]シリーズ)
販売元: 株式会社共同通信社
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開演一分前!プラシドドミンゴ4つの物語
販売元: 音楽之友社
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海峡のアリア
販売元: 小学館
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在日朝鮮人二世として生まれ、クラシック音楽のオペラ歌手をしている著者が家族の歴史、日本と朝鮮の不幸な歴史を語り、その中で日本と韓国と北朝鮮がよい関係を構築していけることを念願し行動してきた自身の活動を語っています。
田さんは、大学に願書を提出したところ、「受験資格がありません」と拒絶されました。田さんが通っていた朝鮮学校を卒業しても、高校卒業の資格が与えられなかったのです。
受験を認めてくれた桐朋学園大学短期大学部芸術科の受験に合格し、学生生活を送るようになると、日本人以外の学生が一人しかいなかったので、良くも悪くも目立ちました。
田さんは、芸術の世界では目立つことは良いことだ、と前向きにとらえます。
私は単なる音楽好きなお嬢様ではない。
私は必ず、なにものかになってみせる。
そう心の中で思っていました。
卒業し、声楽家としてのキャリアを積みながら、田さんは北と南に分断された祖国の両側で、そして日本で、最高指導者・首相の前で歌う機会を得ました。
1985年平壌公演では金日成主席の前で、2002年ワールドカップの際は、小泉総理、金大中韓国大統領の前で歌いました。
こんな輝かしい経歴を持っていますが、田さんの胸の中には、自分の家族や多くの同胞達が受けた悲しい仕打ちが影を落としています。
特に、田さんの異父兄たちは、理想の楽土と信じて北朝鮮に帰ったものの、スパイの疑いをかけられて収容所に送られるという経験をしています。2番目の兄の死のあと、他の兄弟も後を追うように亡くなっていきました。
壮絶な経験をした家族の苦しみだけではなく、田さんは北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの両親の思いも受け止め、歌を通じて人々の心を癒す活動を開始しました。
朝鮮と日本の近世の歴史をよく知らない人にこそお勧めしたい本です。
回想の小野アンナ―日本のヴァイオリニストを育てて半世紀
販売元: 音楽之友社
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回想のカザルス (新日本新書)
販売元: 新日本出版社
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回想のジョン・ケージ―同時代を生きた8人へのインタヴュー
販売元: 音楽之友社
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回想のモーツァルト
販売元: 舷灯社
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回想のロンド (白水Uブックス)
販売元: 白水社
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これは指揮者カール・ベーム(1894-1981)の回想をまとめた本である。聞き取りは1967年に行われたから、晩年のことは書かれていない。
私はこの本を2度読んだ記憶があった。一度は学生時代、一度は10数年前、と記憶していた。しかし、手元にある本は1992年の出版であり、「そんなはずはない」。なぜそうなったのかわからないが、確かなのは、過去に読んだときは本書の内容をろくに理解できなかった、ということだ。
今の知識で読むと、とくに難しいことが書かれてあるわけでもない。当時の私の教養の、一体何が欠けていたのかわからないほど、本書は簡明な記述に終始している。ベームは自身の人生を恰も成功の連続であったように語り、常に問題となるナチスとの関係については、執拗といえるほどに無罪を主張している。とりわけ興味深いのは、R.シュトラウスとの暖かい交友の記述である。ウィーン帝政が生んだこの畢生の天才の姿が鮮やかに描写されていて、ともすれば露悪的に描かれることの多い作曲家の別の姿をみることができる。また、悪女として名高いパウリーネ夫人についても、好意的な記述に終始する。外見ほど好人物ではないベームは本心を語っていないに違いないと思われるのだが、あるいは本心からそう思っていたのか、よくわからない。なお、カラヤンについては、きわめて婉曲に皮肉っている箇所がひとつだけある(当時カラヤンは権力の絶頂にあった)。
私自身の経験から、これはクラシック音楽を聴きかじった程度の知識では、恐らく内容を追いかけるのが難しい本なのであろう。しかし、多少とも基礎知識をもつ人ならば、歴史の証言として、大変貴重な回想録である。なお巻末のシュトラウスの遺言はずいぶん厚かましい提言であり、苦笑せざるを得ないが、どんな内容かは見てのお楽しみである。