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和書 492412 (332)



アガサ・クリスティー自伝〈上〉 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
販売元: 早川書房

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この自伝は、59歳から15年半をかけて、アガサが、折に触れて、心の赴くままに、さまざまなエピソードを書き連ねていったものであり、この上巻では、3歳の誕生日から、33歳で世界一周旅行に旅立とうとするまでが語られている。  

さて、読み始めてすぐに気が付いたのが、「はて、これは、前にどこかで読んだような記憶が…」というフレーズが頻繁に出てくることである。調べたところ、「未完の肖像」であった。改めて並行して読み比べてみると、一目瞭然、ときには実名で語られているエピソードさえあるのだ。一部に改変はあるものの、「未完の肖像」のエピソードは、この自伝のエピソードと重なっており、「未完の肖像」は、ほぼ、アガサの私小説であったと見てもよいことが確認できた。この作品を書いたのがアガサ44歳のときであり、このときは、アガサ自身、まさか後年、自伝でこの小説のネタを明かすことになるとは思っていなかったのだろう。 

ところで、意外なことに、アガサは、15歳まで学校教育を受けていないため(本文の記述から逆算すると13歳頃)、文法がまるでわからず、作文はうまくなかったのだそうだ。ただ、その頃の教師の「あまりに空想的」という批評は、その後のミステリ作家としての大成を予言しているようでもあり、16歳のときに初めて書いた長編小説「砂漠の雪」を読んだ、当時、隣人であった「赤毛のレドメイン家」で有名なイーデン・フィルポッツは、「あなたは会話にすぐれた感覚を持っている」と、アガサの最大の長所の一つを、早くも見抜いている。 

また、注目すべきは、初めて探偵小説を書こうと思い立ったエピソードの中で、ポアロの人物像が完成していく過程を詳しく語っていることだろう。デビューの4年前のことであるが、このときの作品は、出版社から何度も送り返され続け、アガサも出版の望みを断念しかけている。後のデビュー作「スタイルズ荘の怪事件」である。 




アガサ・クリスティー自伝〈下〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
販売元: 早川書房

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アガサ・クリスティー自伝〈下〉 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
販売元: 早川書房

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えっ!?あのアガサがサーフィンを?下巻は、世界一周旅行の道中、ホノルルでサーフィンに熱中していたという衝撃の?エピソードで幕を開ける。 

この下巻では、母と夫を立て続けに失うという失意の中、自分探しの中東旅行でマックスと出会い、思いもよらなかった再婚をすることになる波乱に満ちた私生活と、本格的な充実期に入った著作活動における秘話・裏話がたっぷり語られている。 

例の謎の失踪騒ぎについては、直接的には一切、触れていないものの、騒動に耐えられずカナリア諸島へ旅立つに際し、マスコミや群衆に対する不信感を吐露した幾つかのコメントに、狂言説を強く否定するニュアンスが込められている。 

マックスとのエピソードは面白い。マックスとは、ウルでの遺跡発掘調査終了後に、ひょんなことから二人だけの運命的な小旅行が実現するのだが、道中でのある些細な出来事で、マックスはアガサを将来の妻と決めているのだ。また、帰国の旅のさなかに飛び込んだ「一人娘重態」の報に、急きょマックスと乗ったオリエント急行で、あろうことか途中の停車駅で列車に乗り遅れ、映画の一シーンさながらに、山道を抜きつ抜かれつのカーチェイスをするくだりも見物だ。 

著作活動の面では、探偵小説について、「言葉の節約は探偵小説には特に必要」で、「適度な長さは五万語」としており、アガサの定評のある簡潔で読み易い文体が、読む側に立って計算され尽くしたものであったことが伺える。マープルのモデルとなった人達についても詳述しており、ポアロとマープルを老人として登場させ、自分と同時に年をとっていくキャラにできなかったことを計算違いと認めていたり、劇作家の道に踏み込んだ真意も述懐するなど、興味の尽きない話題に溢れている。  

世界最高のミステリ作家でありながら、内気で控え目な、愛すべき人間アガサ。その自伝は、与えられたよき人生と愛を神に感謝する言葉で、幕を閉じる。 




秋のまばたき (りぼんマスコットコミックス)
販売元: 集英社

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秋のめざめ (集英社文庫 8-D)
販売元: 集英社

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秋に墓標を (カドカワ・エンタテインメント)
販売元: 角川書店

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徹夜度    ★★★☆☆    話題性    ★★★☆☆
着想     ★★★☆☆    作品の重さ  ★★★☆☆
テンポ    ★★★★★    読みやすさ  ★★★★★
謎解き    ★★★☆☆    感動     ★☆☆☆☆
読後感    こんなものかな
おすすめ度  ★★★☆☆

東京での生活を捨て、漫画の原作者として、ひっそりと暮らす松原のもとに、突如、杏奈と名乗る美女が逃げ込んでくる。エージェントのもとから逃れてきた彼女を、彼は匿おうとするが、やがて彼女は謎の失踪を遂げる。純粋に杏奈への想いから、彼女の行方をおう松原。彼の前には、CIA、公安、チャイニーズマフィアなど、様々な障壁が立ちはだかる。

作者の作品としては可もなく不可もなくというところか。一見大きなスケールの話に見えて、狭い範囲でちまちまと物語が進行する、中途半端な印象。この程度の内容でこの分厚い内容を最後まで読ませる筆力はさすがだが、本筋とは関係のない余分な描写が多い(つりのシーンなど)。流行作家が、読者受けをねらわず、書きたいことを書いた作品という印象を受けた。ひょっとして、作者本人の願望が入った作品かな?

2004年版 このミスで48位




秋に墓標を〈上〉 (角川文庫)
販売元: 角川書店

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私はこれまで大沢在昌さんの著書は結構読んでます。
たまたま本屋で、出版社の夏商戦でこの本がこの夏お勧めの100冊の中にあり、
試しに買ってみたのですが、面白くて読みふけてしまいました。

確かにこれまでの大沢在昌さんのスタイルとは違う気もしますが、
私はこの作品の方が好きです。
常に『どうなるのだろう?どうなるのだろう??』と思い、
最後まで読みきってしまいました。

続きは無いのかな??




秋に墓標を〈下〉 (角川文庫)
販売元: 角川書店

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秋の日のヴィオロンのため息の (角川文庫)
販売元: 角川書店

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秋の街 (中公文庫)
販売元: 中央公論新社

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