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和書 492412 (376)



悪女木曜日に死す (トクマ・ノベルズ)
販売元: 徳間書店

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悪女木曜日に死す (徳間文庫)
販売元: 徳間書店

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芥川龍之介全集 全8巻セット
販売元: 筑摩書房

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 エンタテインメントとしての小説という形態、芥川はその極致なのかなと思っております。特に初期。面白くて、そしてある程度納得する処に落ちる。たとえば魔女は退治される。善きことは知られる。安心してその世界に身を浸せる感覚があります。こんなこと言ったら怒られるかもしれませんが、それは時代劇やディズニー映画に浸る感覚に似ていなくもないと考えます。
 但、晩期に至り作風は大きく変わります。たとえば晩年、小説『歯車』を書いた芥川は「遂に芥川が小説を書き始めた」と好意的に評されます。最初にも書いたように、わたしは小説をエンターテインメントだと思っているので、初期芥川をより評価したいと思っていますが、当時はそうでなかったようだし、現代でももちろん、そうでない人は一杯居るでしょう。
 とまれ、大作家は常に生々流転、ある評価・ある立場のもとに留まることなどないのかもしれません。その流れを知る為にも全集をお薦めします。




芥川龍之介雑記帖 (河出文庫)
販売元: 河出書房新社

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芥川竜之介集 (河出文庫―文豪ミステリ傑作選)
販売元: 河出書房新社

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芥川龍之介全集〈1〉 (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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 まず芥川龍之介は全集で読むべき作家です。それは作品の大半が短編で、その創作内容が広いためです。純文学、時代小説もの、王朝もの、切支丹もの、明治もの、児童小説など挙げればきりがありません。そして純文学の正道を歩みつつ、ここまでレトリックを駆使する作家も珍しい。多彩かつここまで楽しませてくれる作家もそうはいないと思います。短編集で満足するには惜しすぎる作家なのです。
 
 しかし一般読者にずっと愛されたのに反し、人間の苦悩を好む戦前文壇では永く無視されてきました。短編中心で、ラストの落ちで読者をあっと言わせるような話の書き手である以上合いが悪かったのだと思います。話の大半は最後が幻想文学的で、通常の内容では結末がつけられないと本人が言っている程です。

 この全集の年代順に読んでいくと作品の傾向などの変化が感じられて良いです。第一巻ではシニカルで皮肉的な「MENSURA ZOILI」が一番お気に入りです。どうぞ一度全集を通して読んでみて下さい。きっと気に入る話が見つかります。




芥川龍之介全集〈2〉 (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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「旅に病んで夢は枯野をかけめぐる」は芭蕉の辞世の句として伝えられるが、実際は死ぬ5日前に作ったものである。その間のことを書いた文暁の「花屋日記」を参考にしながら、芥川は門弟が集まって師芭蕉の終焉を迎えた時の心理をそれぞれ書き分けている。
 其角は瀕死の芭蕉に、ほとんど何の悲しみもなく、最も堪え難い嫌悪の情ををもつ。去来は満足と悔恨とが交錯し、人が良くて小心な彼の気分を騒乱していた。それも、親に仕えるつもりで師の看病を続けていたからである。支考はちらりと閃いた苦笑をするような、辛辣なところがある。丈草は老実で、つつましく伏し目になって何やらかすかに厳か。
そのように、師匠の終焉に侍しながら、かれら門弟たちはそれとは関係ない利害打算に左右されていた。
 自分たち門弟はみな師匠の最後を悼まずに、師匠を失った自分たち自身を悼んでいる。枯野に窮死した先達を嘆かずに、薄暮に先達を失った自分たち自身を嘆いているのではないか、と支考は厭世的になりながら、しかもそれに沈める自分に得意になっているのだった。丈草もまた、久しく芭蕉の人格的圧力の桎梏に、空しく屈していた彼の自由な精神が力をえる解放の喜びがあった。
 俳諧の大宗匠は「悲嘆限りなき」門弟に囲まれて臨終を迎えたという芥川一流のアイロニーで一編を結んでいる(雅)




芥川龍之介全集〈3〉 (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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大正期における日本のキリスト教受容の様子がよく分かる
「きりしとほろ上人伝」、
映画にもなった有名な「南京の基督」、
教科書によく登場するハートフルな「蜜柑」(みかん)、
個人的に大好きな「舞踏会」等、いい短編が収録されています。




芥川龍之介全集〈4〉 (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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芥川龍之介全集〈5〉 (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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 本全集第5巻には、36編の短編が載せられているが、その中から注目すべき、大正14年(1925)発表の「大導寺信輔の半生」のみを取りあげる。
 数少ない自伝的作品で、自分の精神形成の根底にある生い立ちについて語っている。その世界は陰鬱で自虐的でもあり、告発的でもある。作中の信輔は作者龍之介の分身であることは間違いない。
1、本所 母の実家のある本所。ここは感じ易い信輔の心に無数の追憶的風景画を残した。そこは自然に乏しかったにせよ、美しい自然を愛するようになった。ある朝、隅田川の百本杭にからまった死骸があったのを忘れられない。
2、牛乳 体の弱かった母の乳を吸ったことがなかった。瓶詰めの牛乳のほかに母の乳を知らぬことを恥じた。叔母の乳を吸っていた女の子に嫉妬を感じた。
3、貧困 彼はいつか貧困に対する憎悪そのものを憎んでいた。このような二重の憎悪は二十歳前の彼を苦しめ続けた。
4、学校 彼は試験のある度に学業はいつも高点だった。が、いわゆる操行点だけは一度も6点を上らなかった。彼に与えられたのものは、畢竟落莫とした孤独だった。
5、本 小学校時代から本に対する彼の情熱は始まっていた。あらゆるものを本の中から学んだ。人生を知るために街頭の行人を眺めなかった(雅)


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