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和書 499784 (381)



トゥパク・アマルの反乱―血ぬられたインディオの記録 (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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東京の戦争 (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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作家というのは事実でも自分の解釈で描いていくものである。
しかし、吉村さんというのは作家でありながら、新聞記者やルポライターよりも誠実に事実を追及し、そこに人間性を見出しドラマを描いた方であった。
さまざまな戦争物がある。
今、戦後60年以上たち、沖縄戦における軍の介入の真偽が問われたり、戦争に対するさまざまな解釈や見解が出てきている。
あの戦争を振り返る一冊として、ためらう事なくこの一冊を読んだ。
そこに描かれているのは、空襲で家を失い、その後家族を亡くした吉村少年の体験記である。
お涙頂戴はない、アメリカの爆撃機がどのように街に近づき、破壊し、戦後どのように人々が生きたかを実に清廉、簡潔明瞭な文章で書いている。
ドラマ性を求めず、事実を淡々と描いているだけであるが、悲しくもあり、当時の生活をそのまま疑似体験できるような筆致であった。そして戦争を考える上で非常に貴重な一冊である。
吉村さんがこの本を書いてくれた事を感謝したい。




歴史紀行 峠をあるく (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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国道299号、群馬・長野県境にあたる十石峠は、道路マニアにはちょっと人気のある峠です。
かつてこの峠を越える正式な国道はなく、村道を仮に国道として代用したものでした。
その道の状況たるや、昼なお暗い深山幽谷の狭路であり、舗装すら施されていないダートが延々続くという有様。
「国道だから」と言って知らずにここに乗り入れ、半ベソをかきながらほうほうの体でここを通過したという車も多かったもの。
近年に入りさすがに舗装がなされたものの、今でも離合に気を使う隘路であることは変わらず、
ここを通る車は依然、余程のモノ好きと言っていいでしょう。

このように、近代交通から取り残されてしまった感のある十石峠ですが、かつては信州と上州・武州を結ぶ重要な交通路でした。
米の取れない上州に向け、佐久盆地からは十石の米が運びこまれていきました。この峠はまさに、食をつなぐ命の道でありました。
そして今を遡ること約100年の昔、秩父に旗を挙げた困民党が最期の望みをかけ、この峠を佐久へと越えてゆきました。
本書の著者、井出孫六氏はその佐久の出身。全編を通じて、困民党への強い想いが推し量られます。
本書で井出氏が言いたいことは、冒頭の十石峠編に集約されていると言ってもよいでしょう。

山や峰はただ、最初からそこにあった。しかし峠は、人が自ら切り開いてゆくものです。
そこには異域への怖れと、同時に希望があったはずです。峠はまさに人間の「意思」の通う場所だったはずです。
交通状況が飛躍的に発達した現在、日本人の「意思」は際限なくその範囲を広げ、
最早狭い地域の生活など顧みることすら忘れているかのようです。
麓の集落はただの通過点となり、かつて賑わった場所も今では過疎の山村です。

峠を思い出すことはまた、自然と共生してきた人間の営みを思い出すことでもあるでしょう。
本書は著者・井出氏の史観に基づく歴史紀行作品ですが、我々読者一人一人が現代を考えるヒントを与えてくれます。




東條英機と天皇の時代 (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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著者の著作の魅力は、当時の権力者から末端の関係者までを含む膨大な
当事者達の「声」をベースにして、いかに歴史の実相を描き出すかにあ
ると思います。
単純な指導者批判や讃美、あるいは現在の基準で大上段に過去を総括し
て裁くようなことは注意深くさけられています(ところどころ個人的な
思いがあふれる箇所もありますが・・・)。
冷静に今に歴史を教訓として生かすために、東條英機の苦悩に迫ること
で彼を指導者としてかかえることになった日本の政治的、組織的、精神
的背景や状況が、証言やメモを確認しながら掘り起こされ考察されてゆ
きます。東條自身の苦悩がひしひしと伝わる名著です。
公や組織の中で状況と相対する形でしか個人にとっての歴史が現前する
場はないというごく当たり前の原則をふまえ、できる限りその状況に迫
ろうとする著者の態度にすなおに共感できます。
会社等でこれから人の上に立とうする若いリーダーさんにもおすすめし
たい。




日米先端ビジネス戦争 (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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ヒジュラに会う―知られざるインド・半陰陽の社会 (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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10年ほど前のインド旅行中、
列車でグジャラート州バローダを通過する際に、
明らかに男の体格であるにもかかわらずサリーを纏い、
乗客たちに嫌がらせともつかないことを繰り返しながら
幾許かの金銭を巻き上げているらしい、
異様な風体の者たちを目にしたことがある。

その時は、「ヒジュラ」という存在自体を知らなかったし、
その後も格別な興味を抱くことはなかったのだが、
ひょんなきっかけから本書を読んで、本当に驚かされた。
近年、アジアでのバックパッカー的な生活を
題材に据えた文章やマンガは決して少なくないが、
本書の水準に達しているものは、未だ皆無と言ってもいい。

「第三の性」とも言うべきヒジュラは、
表面上は賎民と蔑まれる存在でありながら、
なかにはその美貌と歌舞音曲の才を武器に、
社会の中枢に食い込む者すらいるらしい。
その彼らの特殊な存在様式を手がかりに、
著者によれば高度な論理性に貫かれてもいるという、
インド社会の渾沌として複雑極まりない実相を
徐々に明らかにしていく本書の叙述は、
本当にスリリングで、読者を飽きさせることがない。

当時の著者自身が置かれていた、部外者的なポジションを
ヒジュラという存在に重ね合わせることから始まった旅は、
いつしか宗教的な巡礼の様相を帯びることになり、
ヒンドゥーの聖地中の聖地とされる北グジャラートへと向かう。
だが、ようやくたどり着いた最後の目的地で、
安易な解決が与えられることは決してなく、
むしろ非情に突き放されるようにして、唐突に旅は終る。

その後、著者は別名でマンガ『勇午』の原作を担当しているほか、
チベット亡命政府の長、ダライ・ラマ14世による
『般若心経』講義の書籍・DVDの制作にあたっているようだが、
この時の旅の経験が彼の人生に与えたインパクトについて、
いちどゆっくりと話を聞いてみたいものである。




広島第二県女二年西組―原爆で死んだ級友たち (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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今年で戦後62年。広島、長崎原爆投下日に原爆の特集番組がほとんどなかったのには驚きました。もう風化している…そう思い、この本を手にしました。

私は、こうの史代さんの「夕凪の街 桜の国」を読み、あらためてヒロシマについて、また原爆について知りたいと思い、いろいろな本を探しました。ですが、写真が載ったものはついに買う勇気が出なかったのです。あとあとまであの悲惨な光景が自分の本棚に残ると思うと、どうしても怖かったのです。正直、この本も注文した後になって同じ怖さが襲ってきました。ですが読んでみて写真とはまた違う強いメッセージが心に迫ってくるのです。お亡くなりになった方たちの壮絶な最後のお話だけではなく、著者がクラスメイトの生きた証を残さなければ、きっとそう思われてこの本をお書きになったのだと思いますが、その思いが強く伝わってくるのです。ご遺族の方たちを訪ね歩き、お話を聞き出す作業は辛いことだったと思いますが、その努力が今後この本を通して多くの人たちに「苦しみの中で亡くなっていった少女達の思い」「戦争が人として生きることも死ぬことも奪ってしまった事実」を伝えてくれるものと信じています。広島で生きていた少女達の短い人生に思いを馳せずにはいられませんでした。





ヒロシマわが罪と罰―原爆パイロットの苦悩の手紙 (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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南ヴェトナム戦争従軍記 (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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我が名はエリザベス (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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清朝末期から傀儡満州国崩壊まで、史実に則り、皇后婉容を麗しくふくよかに描き出した秀作だと感じた。婉容に焦点をあてた書物が少ないなか、溥儀の内面洞察の側面的役割として本書をセレクトしたが、どうしてなかなか…清朝末期のヨーロッパへ開かれた婉容の聡明さと溥儀への想いと諦めがセツナイ。映画ラストエンペラーでの印象とはまったく違った等身大の女性が浮かび上がる。映画の中で白い蘭を食べるシーン。あのシーンを導入部分にして婉容の生涯を映像化したらこの本。って感じ。はまりました。ただ、、、本当に婉容について…憶測でないのか?どーかは解りません。


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