戻る

前ページ   次ページ

和書 500062 (194)



読書論 改版 (岩波新書 青版 47)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

ゲーテ『ファウスト』の登場人物、助手ワグナーを例に引き、「思想家」と「学者」の別を述べるところが印象的。
ワグナーは学問自体を目的としており、師ファウストの懊悩に気付かない。

筆者はいう「自己のうちのワグナーに対し、その狭量、鈍感、拘泥に対し、常にときどきファウストの不満を思い起こすことを怠るな」と。

次いで、ある本の著者の意見に対し、同意であろうが不同意であろうが、必ず著者に対して自己を主張せよ、という。
納得できなければ、自ら進んでその矛盾を解決すべく、あらたな視点に立てば良い。
よく「本は批判精神をもって読め」と言われるが、すなわちこの「著者に対しての自己主張」ということだろう。

古き良き知識人の趣。




本の中の世界 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

ノーベル物理学賞受賞者である湯川秀樹博士が、自分の読んだ本に対して、それぞれに感じたこと、思ったことを述べています。

本の内容は、中国の古典「荘子」「墨子」漢詩集「唐詩選」日本の古典「山家集」「伊勢物語」「源氏物語」などからドストエフスキー、ラッセル、アインシュタインにまで非常に多岐に渡り、湯川博士の教養の広さ、深さにあらためて驚きました。

それぞれの本を読んで語られることは、自分が最初に読んだ当時の心持であったり、専門の量子力学との関連であったりと、これも色々な角度から述べられているのに驚きますし、読んでいる方も飽きないと思います。
読んだ本によっては小学生のころ、中学生のころのことを語っており、湯川博士の自伝である「旅人」を補完するような所もあります。

個人的には、専門は違えど同じ物理学者であったアインシュタイン、ラッセル・アインシュタイン宣言に関わったことから、思い入れのあるバートランド・ラッセルについて語られている章が一番面白かった。

文章も非常に綺麗で、整然と語られる文章は、秀でた人間と言うのは人間的にも深みがあることを感じさせます。
一読をお奨めします。




読書と社会科学 (岩波新書 黄版 288)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 大学入学時に買ったムックにこの本が紹介されてあったのを最近思い出して、入手して読んでみた。ここ最近本を多く読むようになった自分としては、読書という実践で得られる効果や読書という体験についての考えが自分なりに浮かんではいたのだが、この新書ではそんな考えに一つの道筋をつけてくれるものだった。
 著者は、本を読んでも本に読まれるなと説く。その言葉には、読書という行為が優れて体験的なもので、読み手側の意志や意識が弱ければ、読み手はすぐに著者の主張に自分の考えを乗っ取られてしまうという洞察がある。実際に社会科学の著作を読み出すと、著者の主張は読み手を強く支配しようとするもので、読み手側が常に著者の主張に一定の距離を取れていないと、理論の向こう側にある著者の隠された価値判断や予断に気づくことが出来ず、その主張を、なぜそんな主張が形成されたのかを理解しないまま宗教上の信者のようにその意見を絶対化してしまうことになる。この新書では、そんな風にはならないために、著者の主張を仮設的に信頼して、読み手である自分の判断も信頼して読むこと、そのふたつの態度を併用することで著作上の考え方を自分なりに現実に適用できるようになる、といっている。この言い回しの微妙な感じをより確実にする為には、出来るだけ違う著者、または違う分野の古典作品を読むことが、自分なりの仮説を作る際に重要だともいっている。確かに、いろいろな分野の考えの組み立て方を知っていたほうが独断的な考えに陥らずに済むと思う。
 なお、入門テキストでわかった気になったとしても古典といわれる著作はその書かれている密度は入門本とはまったく違うので体験の質が違うのは確かだが、入門テキストにも、その分野の問題領域がどんなものであるかを示してくれる効用があるし、そこから古典著作を読むとまったく質の違う体験がそこにあるので、どちらかが良くてどちらかが劣っているわけじゃなくてその目的と内容と効用が違う、という事実を押さえておいて、両者を使い分ければいい話ではないかと思う。
 この新書では、後半部分で社会科学の考え方の組み立てとその過程を、自然法の含む内的論理と研究者の現状への批判的意識が経済学の枠組を作り上げていった例で説明している。

 何かのドラマで「お前の言ってることはみんな本に書いてあるんだよ」という台詞があったが、そういうことを言いたがる人は実際に古典といわれるような本を読むという実践はしないし、実際に読み始めれば頭も体もつかれるが、他の経験では換えることの出来ない効用を与えてくれる。自分の才能やひらめきさえあれば全て大丈夫、という考えの人はそもそも本を読まないだろうし、読もうというきっかけもないだろう。頭に思い浮かぶ閃きというのも実際は誰かにすりこまれた考えのことが多いのだし、そんな気持ちでたとえ読んでみても、自分が前もって決め付けた予見の範囲でしか理解できない。具体的に多くの時間をかけて、ある時は一生を賭けてひとつのことを考えつづけた専門家の努力をたどりなおすことは、自分一人の限られた経験や思考能力では辿りつけない問題性に気づかせてくれることが多い。全ての人が一番最初から考え始めなければならないとしたら、余り先へは進めなくなるだろう。読書は、自分たちの前に悩みつづけた人たちの成果を、読み手自身の身をもって通過できる実践の一つでもあると思う。しかし一番大事なことは、ここから得たものをいまい生きて居て特定の場所にいる自分の風景から捉え直して自分なりに考え始め、行動の方針にすることだろうが。




書誌学序説 (岩波全書 301)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






岩波 天皇・皇室辞典
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






百科全書―序論および代表項目 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

2006年,6年ぶりの重版で手に取りました。
世界史の教科書ではおなじみの『百科全書』ですが,中身を読んだことは今までありませんでした。
「序論及び代表項目」というサブタイトルのとおり,内容は16項目を抄訳したものですが,原題の副題(「または学問,芸術,工芸の合理的辞典」)に示された3本柱から,哲学,自然法,主権者,親権,平和,奢侈,力学,技術,天才,美などがバランスよく訳出されています。

フランス革命間近い18世紀後半に編集執筆されたものでありながら,「親権」の項目などを読むと,真の意味での「近代」は,現代の日本にも根付いているとは言い難いことを感じます。
すなわち,本書でジョクールは「親権」(原語はPouvoir paternel=父親の権限)を「父と母とがその子に対して有する権利と権能」と定義しつつ,「理性的に考えるならば,母も父のそれと同等の権利と力とを有することに気付くであろう」と述べ,「父と母とが子に対して有する力は,子が未成熟の状態にある間,子の世話をせねばならぬという彼らの義務に由来する」と指摘し,「父母は子の保護者,監督者としての資格においてのみ親権を有する」,「親権は力というよりもむしろ義務である」と喝破するのでした。




岩波文庫解説総目録 80年版―1927~2006
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






知っておきたい情報モラルQ&A (岩波アクティブ新書)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 目次に示されるように「ホームページ作成」、「音楽・絵画・写真・イラストの利用」、「本や雑誌の利用」、学校・企業・地域・家庭関連などの著作権関連の86の質問に答える形でデジタル時代の著作権を解説する本です。学生さんをはじめとして多くの人に読んで欲しい本です。
 なお、(社)コンピュータソフトウェア著作権協会のASK ACCS公式ホームページでソフトのコピー、インターネット・LAN、ホームページ、データベース、アニメ・キャラクター、写真・イラスト等、音楽・絵画、マスメディア、引用、翻訳・上映・貸与等、契約・外注・法人著作、二次的・編集著作物、著作権制度、その他の分類で2008年7月現在、904のQ&Aが登録されていますので、本書でQ&Aが見つからない場合、このサイトを閲覧することをすすめます。




情報編集の技術 (岩波アクティブ新書)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 タイトルから情報技術本や編集技術本を期待される方も出て来そうであるが、そうではない。
 本書を必要とする読者層は、「遅れてきたPC世代」とすると合点がいく。
 著者は、朝日新聞社の出版局でパソコンがマニアのものから脱皮し、広く普及する時代にその一翼を担った雑誌の編集者でありその企画者です。
 本書は、新聞記者と雑誌編集者そしてネットでの編集者、時代の移行期・変革期に立会い、そこに働きかけた者の証言としての価値がある。




ソフトウェアと知的財産権 (岩波科学ライブラリー (46))
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)




前ページ   次ページ

戻る

仮想世界 - シューティング/レース/電車ゲーム フライトシミュレータ