和書 507156 (298)
外道忍法帖―忍法帖シリーズ〈2〉 (河出文庫)
販売元: 河出書房新社
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黄金の埋蔵場所を示す十五個の鈴。十五人の童貞女の秘所に秘められた十五の鈴をめぐって、由比正雪(張孔堂)配下の甲賀衆十五人、松平伊豆守配下の天草党(伊賀者)十五人、前述した童女(大友・くノ一)十五人の忍者たちが、三つ巴の死闘を繰り広げるストーリー。
己れの傷がそのまま相手に反映される「忍法 山彦」。皮膚が刃も通さないなめし皮に変じる「忍法 肉鎧(にくよろい)」。女の愛液、男の精液を摂取することで、女、男のいずれにも変身することが出来る「忍法 おんな化粧」「忍法 おとこ化粧」。砂によって絵を描く大道芸の砂絵の如く、自分の分身を描き出す「忍法 水絵」。などなど、忍者たちの奇奇怪怪、不思議の忍法の数々が面白いですね。よくもまあこれだけ色んな技を考えるものだなあと、作者の奇想の妙に恐れ入りましたってな感じ。
ただし、忍者の総数が多いため、話の半ばからどちらが甲賀者か伊賀者かよく分からないうちに、忍法が繰り出されてはどんどん死んでいく。話のテンポがモルト・アレグロ(非常な急速調)で進撃していくところにわくわくした反面、『甲賀忍法帖』のトーナメント十番勝負などと比べるとせわしない印象を受けました。
とまれ、奇天烈な忍法が矢継ぎ早に繰り出されていく面白さは、やはり並のものではありませんね。ラストは、戦中派・山田風太郎の痛烈な一撃と言うしかないなあ。
スピーディーな展開と相俟って、存分に楽しんだ一冊。
信玄忍法帖 (河出文庫)
販売元: 河出書房新社
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~あらかじめ結末をさらした上でストーリーを展開させるのは風太郎の得意とするところですが、今作は信玄まことに死せりや?というテーマを巡る歴史小説です。
大久保岩見守、北条家、風摩一族、服部半蔵に徳川信康と、これらの史実人物が武田家滅亡を予感させ、物語が加速度的に武田家の悲運へとつながっていくさまはまさに圧巻。
武田信玄の偉大さ、歴史の~~恐ろしさを教えられる一作です。~
忍者月影抄 (河出文庫)
販売元: 河出書房新社
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自作の評価に厳しい作者本人が「忍法がナカナカ気に入っている」とコメントしたことで知られる本作。
その言葉通り、炎熱地獄と氷雪地獄の激闘、眼窩に寄生虫をひそませた忍者、いろとりどりの蝶々を操る忍者などなど、幻惑的で奇想天外な忍法がこれでもかと登場します。
中でも千両箱忍者は、作者が「人間の体積をはかっているところを親戚の娘に見られて爆笑された」伝説もあり有名です。爆笑してください。
小説 真夜中の弥次さん喜多さん (河出文庫)
販売元: 河出書房新社
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以前、NHKの「みんなのうた」で「とのさまガエル」という歌が放送されていた。
ボレロのリズムに乗った散文調の歌で、掛け合い的に入る語りは石坂浩二。
画像はしりあがり寿の描く「とのさまガエル」。
不思議なトランス状態へと導かれ、「とのさまガエル」と唱和する自分を発見する。
この小説、同名の漫画、映画の存在を知っていたのだが、何故か小説で読んでみようと思って手に取った(文庫本)。
初版一刷りが3月、5月に三刷りであるから、映画の影響で売れたのか。
ストーリー等、全く知らなかったのだが、こんなに暗い話なのか!と驚いた。
よく(娯楽?)映画として成立したよな、という感じ。
読んでいると、しりあがり寿のムンクみたいなキャラクターが頭の中をよぎる。
その意味で、まさに文章からあるイメージが想像できるのだが、そのキャラクター、上下左右に動くだけで、弥次さん喜多さんが何をするでもない。ストーリーを漫画として想像できない。
ましてや映画なんて???である。多分、違う話として描かれているんだろう。
続編、というのはないのだろうが、江戸で起きている外伝、とか読んでみたい。
瓦版屋左吉綴込帳
販売元: 文藝春秋
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河原町三条下ル、龍馬暗殺
販売元: 文藝春秋
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菅茶山
販売元: 福武書店
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韓信 (幻冬舎文庫)
販売元: 幻冬舎
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管仲〈上〉 (文春文庫)
販売元: 文藝春秋
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素晴らしい本です。
おそらく自分の人生を変えるでしょう。
この本に出会った自分と出会わなかった自分では10年後には雲泥の差がついているはずです。
中国至上最高と言われる宰相とは思えない物語です。
上巻は若き頃、才能はあっても挫折と天が与えた試練に打ちひしがれ、努力をしても全く手ごたえを得られない踏んだり蹴ったりの人生を書いています。
しかし少壮頃の努力と研鑽、さらに努力家のみが感じる「努力をすることの虚しさ」を知っているからこそ後に偉大な宰相へと昇華できたのではないでしょうか。
私も彼の様になりたい。その為の努力は明日、明後日には実らなくとも10年,20年後にはきっと
大きな花を咲かしているだろう。
20代の初めにこの本に出合えて本当に良かった。
管仲〈下〉 (文春文庫)
販売元: 文藝春秋
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斉の垣公に仕えた名宰相の物語です。
文献からは読み取ることのできない
管仲の青年時代が描かれています。
鮑叔との出会いから、
管鮑の交わりの由来となった商売の話など
無理なく散りばめられています。
運命の矢を垣公にむけるシーンは
名場面です。
孔子が賢と評した鮑叔の話としても
おもしろいです。