和書 507216 (314)
秋の花 (黄金の13)
販売元: 東京創元社
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秋の花 (創元推理文庫)
販売元: 東京創元社
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内容は、他のレビューのとおりなので、省く。
お一人のレビュアーの方と重なってしまって申しわけないが、同じ感想を持っていたので、書かせていただく。
誤ってとはいえ、最愛の娘を死なせてしまった親友、その子に母親がかける「許すことはできなくても、救うことはできる」というセリフを、いつまでもいつまでも考え続ける。わかるようで、わからない。それは私が「親」ではないからだろうか。人を「救う」ことと「許す」ことは果たして本当に両立するのだろうか。多分、一生頭を離れないテーマになると思う。
蛇足。名前の響きも字面も含めて割と好きだった花の別名は、知識は一つ増えたけれど、知りたくはなかった。
秋の花火
販売元: 文藝春秋
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最近の印象深い短編集は短編と言えどもつながりがあったり主人公はいっしょだったりする「連作短編」が多いのだが、これは逆だった。
作品のタイプすら全く違う。ある意味篠田節子のいろんな引出しを見せてくれる短編集だ。
最初の「観覧車」がほろりとさせるほのぼの系だったものだから、全部そういうカラーなのかと思いきや、
「ソリスト」では、音楽業界と世界情勢、1人のピアニストの波乱万丈さらにオカルトめいた部分も垣間見せる。
他の3作品も、人生半ばを迎えた男女の静かな想いを描いたり、介護問題を厳しく見つめたり、戦争ジャーナリズムをややコメディタッチで描いたり。
どれも一筋縄で行かない作品で、考えさせられる部分が多いものばかり。
読後感は短編を読んだ後とは思えないずっしり感で、何だかお得な感じだ。
タイプの違う5作品だが、どれも篠田節子らしさが出ていて満足度が高い。
安芸の宮島殺意の杜 (双葉ノベルズ)
販売元: 双葉社
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安芸の宮島殺意の杜―八木沢刑事シリーズ (双葉文庫)
販売元: 双葉社
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秋月の牙 (光文社文庫―光文社時代小説文庫)
販売元: 光文社
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恐山殺人事件 (秋田コミックスサスペリア)
販売元: 秋田書店
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倉敷殺人事件 (秋田コミックスサスペリア)
販売元: 秋田書店
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幻竜苑事件 (秋田コミックスサスペリア)
販売元: 秋田書店
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いや実際には違うんだけど、のちの巻を読むと、なぜ幻竜苑事件からコミックスがスタートしているかよくわかる。遠島寺美樹だ。
コミックスでは、主人公俊介のもう一つの顔、学園サイドに焦点が当てられている。そこに彼女は居るべきであり、居なくてはならないキャラだからだ。
おそらく、80、90年代に少年期を過ごした人たちにとって、俊介の苦悩と悲哀は、とても共感できるものであるに違いない。それくらいみんなが当たり前に持っていた感性を抱えて生きているという、そんな彼の側面を見つめ続けることになる、遠島寺美樹という少女との出会い編。
正直、原作のファンであるが故に、敬遠していたコミックス版ではありましたが、読んでみて驚いた。見事なくらい原作のイメージを損なわず、補足していた。
思わず原作を読み返してしまった一冊でした。
化粧した男の冒険-メルカトル鮎の事件簿- (秋田コミックスサスペリア)
販売元: 秋田書店
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◆「化粧した男の冒険」
刺殺された男の顔に、なぜ死化粧が施されていたのか?
いまや常套句として、一般にも通じるチェスタトンのとある逆説がモチーフ。
もっとも、そうした論理の冴えもさることながら、翌日に予定している観劇に間に合わす
ため、超法規的な「捜査」を展開するメルカトルの“銘”探偵ぶりこそ読みどころでしょう。
◆「彷徨える美袋」
殺人の容疑者にされた美袋。
ノックスの生原稿を譲ることを条件に、自分の容疑を
晴らしてもらうよう、メルカトルに頼むのだが……。
現場は、山のなかのペンション。
一晩中、窓が開け放たれ、灯がついたままの部屋は朝、どういった状態であるはずか――。
このことを糸口に、メルカトルは美袋の容疑を晴らします。
しかし、事件解決後、ある意味犯行以上に「鬼畜」な真相が明かされるのです。
◆「小人閑居為不善」
暇を持て余したメルカトルは、いかにも事件に
巻き込まれそうな、金持ちの老人にDMを送った。
後日、彼の思惑通り、一人の老人が事務所を訪ねてきたのだが……。
タイトルの出典は『大学』。
〈ホームズ〉ものを彷彿とさせる事件とその解明が描かれます。
しかし、ラストでは、メルカトルがDMを送った真の意図と、タイトルに
託されたブラックな意味が明かされ、ひとひねりが加えられています。
◆「水難」
土砂崩れで百人以上の女子中学生が生き埋めで亡くなった事故が、かつてあった。
その際、独りだけ死体が発見されなかった少女の幽霊にまつわる話。
事件に際し、都筑道夫『七十五羽の烏』などに登場する
心霊探偵・物部太郎であると偽称するメルカトル。
本家と対照的に、実際に超自然的現象が起こるのが、
本作の本作たるゆえんでしょうか。