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和書 507300 (300)



テレヴィジョン・シティ〈下〉 (河出文庫文芸コレクション)
販売元: 河出書房新社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

元々長野まゆみはほとんどが同性愛的なものを描いていたけれど
これはどことなく違う気がしている。
死に向かっていく友達や徐々に明らかになるビルディングの全貌、
そして欠落している自分の記憶が絡み合い、不思議な哀愁を漂わせている。

15億キロ離れた碧い惑星を信じていたアナナスがママ・ダリアやパパ・ノエルに
手紙を書く。その手紙には次第に嘘が混じるようになったところあたりは
もうアナナスとイーイーには決定的な『何か』が含まれていたように感じる。

ラストシーンが分からず、何度も読み返した。それでもまだ理解できない。
それなのにこの本を読むと途方もない寂しさが襲ってくる。





鶏―とり (河出文庫)
販売元: 河出書房新社

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母の発達 (河出文庫―文芸コレクション)
販売元: 河出書房新社

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活字アニメーション的な奇想天外で摩訶不思議な母をめぐる奮戦記。






ボマルツォの怪物―澁澤龍彦コレクション 河出文庫
販売元: 河出書房新社

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まず『ガイドをしばらく黙らせろ!』とマンディアルグは開口一番言い放つ。

この本のタイトルにもなっている『ボマルツォの怪物』というのは、ローマ北方のボマルツォの谷に有する『真の狂気の美』ともいうべき、歴史の闇に閉ざされた謎のモニュメント群であり、それら怪物たちをとりまく豊かな自然と奇妙に調和した幻想的な人工庭園のことです。『彼女の豊満な肉体の上をゆっくり漫歩し 彼女の巨大な膝の斜面を駆け回る―』ボードレールが謳うソネットをそのまま真似できるような巨大なモニュメントの怪物群たち。マンディアルグはこの庭園の考察から、モニュメントや美術史論(?)まで脱線しながら自由気ままに語られる、批評精神溢れる楽しいエッセーになってます。

その他にも澁澤がひそかに楽しみながら訳したという、マンディアルグの洒脱なサド論『ジュリエット』、ユーモア溢れる『異物』『海の百合』などの評論に加えて、マンディアルグが匿名で書いた小説『イギリス人』の抄訳も収録。

なお『ジュリエット』でマンディアルグは熱っぽく『閨房哲学』と『悪徳の栄え』の女主人公、ウージェニーとジュリエットについて語っているので、この明るくサディズムを語るマンディアルグの異色のサド論を読む前に、このドナティアン=アルフォンス=フランソワの危険な二作品にあらかじめ目を通しておくと、より楽しめること請け合いです。

表題作『ボマルツォの怪物』については、澁澤の『ヨーロッパの乳房』(実際にボマルツォの谷に澁澤自身が訪れている)に詳しい紀行文が、マンディアルグが匿名で書いたエロティシズム小説『イギリス人』については、澁澤の『エロス的人間』の中に収録されている『文学とポルノグラフィー』に詳しいので、興味がある方はそちらもあわせてどうぞ(^-^)




見えない都市 (河出文庫)
販売元: 河出書房新社

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散文詩と都市論の融合したような小説です。
マルコ・ポーロは過去・未来・現在に浮かんでは消えていく諸都市の見聞をフビライ汗に語ります。

マルコ・ポーロとフビライ汗の対話によって枠物語となっていますが、
読み進めていく内に読者はさらなる都市の入れ子の中へ迷い込んでいくようです。
これらの見た事も聞いた事もないような、複雑な都市群は極めて空想的でありながら、
都市の本質そのものでもあるように思えます。
空気のような軽さと生々しさ、常に相反するものがお互いを取り込み合う空想都市。

訳も美しいです。修飾語で編み上げられたような原文を想像します。
果てしない空虚と飽和にめまいのするような幻想小説でした。




夜間飛行 (河出文庫―文芸コレクション)
販売元: 河出書房新社

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ミシエルとプラチナ、二人の少年は快晴の空に雷鳴を聞き、畑で雷卵石を拾います。
いつもの休暇のようにハルシオン旅行社で夜行列車の乗車券を買おうとした彼等は、
石のおかげで思いがけず、プロペラ機カスピート号による特別遊覧飛行のチケ(切符)を手に入れます。
少年達は真夏の夜の不思議な夜間飛行に繰り出すのです。

真夏の島々は様々な色彩に溢れていますが、今回は特に
シトリン流星群・タンポポ珈琲・飛行場〈ムーンシャーベット〉・檸檬色の潜水艇と、
黄色と海の色の対比が鮮やかです。

トラベル・ファンタジィとも呼べる小説ですが、ファンタジィと言っても壮大さとは無縁です。
長野まゆみが少年達の為だけに用意した幻想的で密やかな冒険です。
しばしその世界を堪能しましょう。

なお、文庫には写真は一切ありません。
ポール・デルヴォー、コーネル等の写真を楽しみたい方は、大変だとは思いますが単行本を探す事を勧めます。




ヤポニカ・タペストリー (河出文庫―文芸コレクション)
販売元: 河出書房新社

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夢見る人の物語 (河出文庫)
販売元: 河出書房新社

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 ダンセイニ5冊目だが、本当に買ってよかった。今までに読んだものと同じ魅力が、別方向に増幅している。「ペガーナの神々」から他作品へ至るミッシング・リンクがつながった感。結果として、それまでよりいっそうダンセイニにはまった。
 Simeの挿絵も、イメージを増大させてくれる。
 本を開けると、指で持つところがないくらい、縁までびっしりと字が詰まっているが、読みやすい太めの明朝文字。
 短い作品はたった2pという、掌編小説と、短編集。The Sword of Welleran(1908), A Dreamer's Tales(1910)の全作品二十四編を収録。ダンセイニは、ラヴクラフト、A.C.クラーク、タルホに影響を与えたのも有名だが、今読んで現代的でもあり、TRPG的でもあり、語りの枠がある聞き書き形式もあり。冒険、クエスト、クエストでもない酔っ払いの放浪。登場人物は、市民に盗賊に詩人に勇者達、数々の都市、海に森。




レストレス・ドリーム (河出文庫―文芸コレクション)
販売元: 河出書房新社

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螺子式少年(レプリカ・キット) (河出文庫―文芸コレクション)
販売元: 河出書房新社

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登場人物は百合彦、野茨、葡萄丸。
野茨のレプリカが作られたあたりから、ストーリーが始まります。

大人のほとんどいない、子供と老人だけの町、氷の塔(セラック)で、本当の存在を問う冒険? といったところでしょうか。
レプリカと野茨の見分けが付かず、混乱する百合彦。
そのことに不安になる野茨。
パパを待ち続けているけれど、期待することを怖がる葡萄丸。
強がっている少年たちの、それぞれの思いが切ないです。
 
『テレヴィジョン・シティ』に似た世界観……かな? 
最後の終わり方といい……淡々と、でもすこし残酷でグロテスク。
いいお話です。
 
しかし相変わらず、この人の作る異世界って大好きです。
完全な異世界でも現実でもない感じが。



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