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和書 508052 (120)



日本オペラの夢 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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日本絵画のあそび
販売元: 岩波書店

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 著者はサントリー美術館の学芸員から大学教授に転じた人物。
 専門は日本絵画史で、本書では「奇想」の美術品が紹介されている。たとえば、顕微鏡で見た虫たちを巨大に描いた図、画面から抜け出しかけている鬼、猫のような虎。いずれも眺めて面白く、解説されて納得。
 さらに、やや専門的になり、日本絵画における右と左、達磨と遊女の話へと展開されていく。こちらも言われてみると目から鱗という感じである。
 やや説明が粗いようにも思うが、題材の面白さ、説得力、語り口の上手さという点で評価できる本であった。
 日本絵画の遊びを堪能できた。





日本の意匠―蒔絵を愉しむ (岩波新書 新赤版 (421))
販売元: 岩波書店

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 著者は京都国立博物館の工芸室長で、蒔絵を専門としている。ほかにも『近世の蒔絵−漆器はなぜジャパンと呼ばれたか』(中央公論社,1994年)などの著作がある。
 本書は、もともと産経新聞に連載された「ザ・文様」という短文から、70篇を選び出したもの。蒔絵の名品の写真を示し、その文様や技法について解説を加えるという構成になっている。美しく手が込んでいるばかりでなく、傾けられる蘊蓄も面白い。
 しかし、文章が良くない。内容がとびとびで、言葉足らずのところも多いため、何を述べているのか、きちんと理解できない。
 また、写真のほとんどが白黒なのも残念。こちらは仕方ないとは思うが、魅力が半減してしまう。





日本の色を染める (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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日本に古来より伝わる染法を、染色家の視線から語る。
今ではもうあまりなされていない植物染めの染色法、色名など、興味深い内容となっている。時代の流れに沿って書かれているので、日本における色彩への関心がどのように移り変わっていくのかも大変わかりやすい。

染色の技法の移り変わりとともに、色彩の変化と文化の変容、歴史の推移などまで書かれていて、色に関する好奇心を満足させてくれる一品だと思います。
ただ一つ不満があるとすれば、カラー口絵が少ないので、実際本の中に登場する色味に興味が湧けば、別の本で調べないといけないことでしょうか。




日本の現代演劇 (岩波新書 新赤版 (372))
販売元: 岩波書店

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1960年代から90年代に至る日本の現代演劇の歴史を、小劇場演劇を中心にして概観した本。

自身演劇に関わる扇田昭彦の執筆だけあって体験に根ざしており、読んでいて非常にリアリティがある。また、著者自身断っているように、彼の関心や共感は1960年代からの小劇場運動にあるのだろう。その記述が全体の半分を超えているので通史としてのバランスは悪いが、その分、唐十郎や鈴木忠志ら第一世代の冒険ぶりが躍動感たっぷりに描かれている。

当時を知らない評者にとっては、まぶしいような、遠い世界の出来事のような、「時代」の雰囲気を感じさせられた。この本一冊で日本の現代演劇の動きがわかるとは思えないが、読み物としては充分に面白い。演劇に興味のある方にも、1960年代に興味のある方にも、お薦めできる。




日本の舞踊 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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歌舞伎座で「雀衛門の会」を観たのはこの本が出たころのことだったろうか。隣に座った老人に「あなた、若いのにエライね。何かやってるいるのかい」と言われたのを覚えている。ただ踊りが好きで観ていると答えると、「ぼくは長唄をやっている。何か自分でやってみると観方も変わるものだ」と言われた。そのあと団体で入ってきた外国の鑑賞者たちに流暢な英語で歌舞伎踊りを説明するその老人は工学系の大学教授でよく海外の学会にいくとのことだった。また同じころ、恵比寿(劇場名、タイトル失念)と銀座セゾン劇場(「春夏秋冬」)で大野一雄を立て続けにみて錯乱したのを覚えている。自ら日本舞踊を2年ほどやることになったが、何がきっかけだったかは定かではない(師匠にこの本を貸したままになっている)。この著作の鍵語は「身体の声」だが、当時、それでは表現として不十分だと思った。しかし、いまもって、それ以上の表現を見いだしがたい。踊りに近いのは彫刻だろうか(いや彫刻が踊りに近いのか)。目が醒めるようないい舞踊をまた観てみたい、暑い夏の夜に、涙にくれながら。




能楽への招待 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 筆者が、禅語録をメタファーと把握している点に疑問を感じる。メタファーであれば、それなりの意味が読み取れるはずであるが、それでは禅にはならない。新羅夜半(夜半の太陽)とは、メタファーではなくそう表現せざるを得ない問いであり、意味を問いかけているのではないのだ。(P154)「風姿花伝」はメタファーによる言説であることから、禅の公案もそうであろうと断ずるのでは、筆者の理解も野孤レベルにとどまるだろう。内面に踏み込む勇気には、喝采を送りたいが、その危険性も承知すべきである。
 




博物館の誕生―町田久成と東京帝室博物館 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 はじめて上京したとき、私にとっての東京の入口は上野でした。この丘は、博物館・美術館だらけなので、これが東京なのかと誤解してしまいそうなほどです。よく考えると不自然なほどの集積です。
 「博物館概論」の講義で先生が参考図書として紹介された本書を読んで、その由来だけでなく、今ではいかにも純粋な文化の殿堂になっている博物館の設立に、個人の強い意志や政治的な駆け引きの歴史があったことを知りました。けっこう生々しくて楽しめました。
 戊辰戦争で旧幕臣等の彰義隊と大村益次郎の新政府軍が戦った地だと思うと、木々に囲まれてたたずむこれらの建物群は墓標のようにも思えます。次に上野を訪れるときには、東京国立博物館の裏庭にあるという町田久成の顕彰碑等、歴史の痕跡を確かめようと思います。




フィルハーモニーの風景 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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一時期、私は日本の主なオーケストラを聞きまわったことがある。
その中で一番よかったのは、私の事前の予想に反して、オーケストラ・アンサンブル金沢だった。
演奏の巧さがダントツで、難曲を演奏しきったのに驚いたのだった。
あわせて指揮者がおもしろく、当時、星野阪神の優勝の時だったのだが、アンコールが「六甲おろし」、実に楽しく、満ち足りた気持ちで帰路についた。
(私もそうだが阪神ファンでない人も楽しかったと思う)
その時の指揮者が岩城さんで、この本も期待して読んだが、実に面白かった。
あのコンサートの時のように楽しい。




ポピュラー音楽の世紀 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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入門書として使える部分はあるが、以下のような問題あり。

1.レコード会社のマーケティングならともかく、そもそもポピュラー音楽とクラシックとの二元論の強調には失笑。著者は、キース・リチャーズ、ロビー・クリーガー、ケイト・ブッシュ他多数が、クラシック音楽から影響を受けていることを知らないのだろうか?また、聴いてわからないのだろうか?

2.(P.116)「ジョン・レノンはチャック(・ベリー)を“最初のロックンロール詩人”と呼んだが、本当に最初だったのはルイやネリーなのだ」とあるが、レノンは、単に若者の日常的生活感を歌詞に盛り込んだという理由でベリーを詩人と呼んだのではない。例えば、Johnny B.Goodeの "Someday you will be a man. And you will be the leader of a big old band”とは、黒人が一人前の人間として認められる日が来る、更にはリーダーに、との深い比喩なのである。この深遠さからレノンはベリーを詩人と呼んだのである。

3.(P.26)「ジャズ・ミュージシャンほど、自分たちの音楽と比較してロックを軽蔑したり」とあるが、例が示されず説得力無し。マイルスが自伝でジミ・ヘンドリクスについてどう述べたかは無視らしい。ウェス・モンゴメリーらのロック曲カバーについてはどう説明する気なのだろう?

4.(P.169)「『シング・アウト!』という雑誌があった(今もあるのかもしれない)」は評論家の言葉だろうか?同誌は今でも発行されている。

5.(P.199)セックス・ピストルズがアイランドからレコードを出した、とあるが、ヴァージンの誤り。

著者には、 “I ain’t lookin’ to categorize you”とのディランの言葉と、「音楽には2種類しかない。良い音楽と悪い音楽だ」とのマイルスの言葉を贈りたい。


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