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和書 508052 (247)



踏みはずす美術史―私がモナ・リザになったわけ (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

タイトルだけ見ると「美術の見方を踏み外すのはどうなんだろう」とか、
あるいは「モナ・リザを真似してもねぇ」と思ってしまうかもしれない。
だが本書を読むと教科書的な見方がいかに美術鑑賞をつまらなくしているか、
逆に言えば通説と違った見方もよいのではないかと思えてくる。

著者は“入れ知恵”に惑わされず、自分の視点でモノを見るように説く。
美術作品と向き合い、ジックリ鑑賞し、自分のものにしてしまう。
それを「考えるな、食べろ、着こなせ」と表現している。
美術鑑賞も普段の生活の中にあるということなのだろう。

また「着こなせるのであれば模倣は是である」という考えにも共鳴できた。
そこから解釈が広がって、自分と他者のつながり、共通点を探し、
違いも読み取って理解を深めたいという大きな発想がユニークである。

最後にモナ・リザに関する章はいろいろと参考になった。
プラド美術館の模写の存在、視線のマジック、ポーズのとり方など、
言及されているようでされていない部分を実に巧みに見せている。
本書は単なる「異説」ではなく、これからの鑑賞に生かせる見方を提供している。




フリーメイスンとモーツァルト (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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モーツァルトがメースンの構成員であり、その音楽にもメースンの影響が大きいことは既に有名である。モーツァルトとメースンの関係について論じた本も多い。

この本は、著者自身が述べているように、まず「モーツァルト・ファンタジー」に流れていないのが何よりもいい。タイトル通り、モーツァルトではなくメースンがメインであり、メースンの歴史と、モーツァルトとの関わりが非常に簡潔にまとめられている。

このテーマについてはいきなりキャサリン・トムスンの大著やらその他の専門書を読んでも難しい。同時にモーツァルトの、特に晩年の作品も聴きこまないといけない。モーツァルトがメースンの影響を受けているという話は聴いているんだけど、どこから手をつければいいのか・・・という人には格!の書。




ブラック・ムービー―アメリカ映画と黒人社会 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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アメリカ映画に黒人(たち)が登場したのは巨匠グリフィスの『国民の創生』をもって嚆矢となす。ただしそれは黒人に対する救いがたい偏見にみちたものであって、黒人による黒人のための映画ではもちろんない。黒人を黒人の視点から映画に撮ることを目指して、黒人の映画監督・俳優・製作者たちはどのような闘いを演じてきたか。これが本書のテーマである。そしてそれらの闘争的な段階を経た後に「ブラック・ムービー」は、いまや中流階級としてアメリカ社会に受け容れられた黒人たちの普通の映画と、相変わらず下層社会に取り残されて貧困を再生産するしかない黒人たちの先鋭的な映画に二極分化する。
本書ではこうした黒人映画の歴史がつぶさに語られている。シドニー・ポワチエ以降はわれわれにも馴染みがあるが、とりわけ戦前の黒人映画については裨益するところ大である。重要作品を蝶番にして話を次に結びつけていくので読みのリズムが中断されないのは著者のお手柄。文句なしの良書である。星ひとつマイナスなのは、本書の性質上もう少し写真が掲載されていてもよかったし、また人名・作品名が多数出てくるので索引が欲しいところだから。ただしそれらは欠点というほどではないし、また製作費の問題もあるから著者の責任でもない。




ベートーヴェン“不滅の恋人”の謎を解く (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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ベートーヴェンの遺品として見つかった手紙。それは「不滅の恋人」に宛てたラブ・レターであった。この手紙の「恋人」が誰であるかは、長らく謎であった。そして、なぜそれが投函されることなく、作曲家の遺品として、引き出しの中から現れたのかも。
作者は、綿密な科学的根拠に基づき、この恋文が誰に宛てたものであったのか、なぜ投函されなかったのかを解明し、意外な人物にたどり着く。
そのプロセスは、大変スリリングで、そこらの推理小説なんて目じゃないほど。この推理が正しいかどうかは私にはわからないが、説得力のある話であることは事実。
楽しく読むことができました。




マイルス・デイヴィス―ジャズを超えて (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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マイルス・デイヴィスの人生と各音楽期の名盤紹介が簡潔に説明されている。
それが1950年代以降のジャズの歴史を語るのと同義語になっているのが
面白い。マイルスの各時期を代表したアルバムが、著者によって十数枚紹介されているが、意見が分かれるのは主観の問題である以上、仕方がないかも。
マイルスを手っ取り早く理解できる本としては良い。




名演奏のクラシック (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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数多い宇野本の中でも、私はこの本が一番好きです。
宇野先生が演奏家について網羅的に評価をした唯一の本であるとともに、宇野先生の音楽に対する熱い思いや信念がそこかしこに溢れています。

以下、いくつか私の好きな箇所を挙げておきます。

「指揮者というのは、ただ棒を振っているだけのように見えるが、実は指揮台に立っただけで、オーケストラの音色を変化させてしまうほどの力があるものなのだ。(中略)浅薄な人間が立てば浅薄な音しか出ない。深みのある人間が立てば深いひびきがする。ほんとうに不思議な事実なのである」(本書47頁。フルトヴェングラーの項)

「作品のいのちは、演奏家の主観を通してしか出てこない、と僕は信ずる。その主観が安っぽいか、高貴・深遠であるか、のちがいがあるだけなのだ」(本書48頁。フルトヴェングラーの項)

「終楽章のコーダに連続して現れるオクターブの音階が、華麗なグリッサンドで弾かれるなど、あまりに個性的ではあるが、クラウスの表現のそこかしこに、ベートーヴェンはああも書いたのか、こんなひびきも創造したのか、という発見のよろこびが輝いていたのを、僕はけっして忘れることが出来ないだろう」(本書151頁。リリー・クラウスの項)

この本が現在古本でしか手に入らないというのは残念ですが、ぜひ今のうちに入手されることをおすすめします。






モーツァルト (講談社現代新書 (710))
販売元: 講談社

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 モーツァルトは明るい。しかし、どこか痛切な哀しみを秘めた明るさ。どこか愛らしいとも言う。天真爛漫とも。一種のはがねのような強さとしなやかさ…感傷のない感性…に人はモーツァルトを聴くのであろうか。「死とはモーツァルトとを聴けなくなることだ」とも言い切ったのは、アインシュタイン。たとえば、「フルート四重奏曲」K298に病床の日を、「レクイエム」K626に、喪った肉親を思い出す人もいるだろう(雅)




ロック (講談社現代新書 (776))
販売元: 講談社

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私の紅衛兵時代―ある映画監督の青春 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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著者は文革時代に辛酸をなめ、毛沢東死亡、文革の終焉という不幸中の幸にめぐまれ北京映画学院に入学、卒業。中国内というより国際的に高い評価を受け、今は米国に住む。文革時代は肉親を裏切ってでも力の強い集団に属していなければ生きていけない酷い世界。これなど北朝鮮で処刑するのに肉親に投石させて殺すのを思い出させる。私的な裁判、制裁、鬱憤を晴らすかのような破壊、暴行行為、これを止めるどころか煽る毛沢東、林彪。国の幹部でも紅衛兵でも明日の保証はない。1人毛沢東が専制暴君。毛沢東は農民の出身、リーダーになっても所詮は農村のユートピアが夢そして知識人は嫌い。ポルポト政権そっくり。
文革時代の前の1960年初めに3000万人近くが餓死し、これに続く文革でも多数の死者がでた。知識人も文化も伝統普遍的な価値も皆破壊した。多数の知識人もそうでない人も無実の罪や迫害によって絶望に追い込まれ死んでいった。
これを読んで感じるのは、中国では命の尊さについて日本よりうんと軽んじられている。
法治の精神がない。不満や鬱憤を破壊活動、傷害殺人へと結びつける多数の暴徒がどこにもいる。これは2005年の日本に対する暴動にも表れている。
これらに関連しては「わが祖国中国の悲惨な真実」(陳恵運)のレヴューを2007・1・8に書きましたのでご覧ください。
雲南省に下放されていた時代の自然とのふれあいと詩的な表現ちょっとだけホッとします。
そしてこれからの時代は知識と能力がどの国でもますます重要視されていくのが分かります。





ワーグナー (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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