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和書 508066 (268)



明治大帝 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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この本は数ある明治天皇の伝記の中でもトップに置かれるべき名著である.まず構成が面白い: 1912(明治45)年7月の天皇.息詰まるばかりの天皇崩御までの記録.次の章が1852年の天皇誕生から即位まで.そして最後の章が乃木夫妻の殉死によせて書かれた人間明治のスケッチ.文章に著者独特の迫力があって,かつ史料の吟味が徹底しているので気持がいい.著者によれば佐佐木高行日記にはまだ未公開の部分があるので,日清戦争以後の天皇の言動については詳しくは書けないらしいのだ.第2章には当然孝明天皇の詳しい記事があるが,これを熊倉功夫: 後水尾天皇(絶版だが, Amazonで入手可能) と比べると,幕末の天皇の哀れさがよく判って,気の毒になる.なお,著者は亡くなってしまったが,史料事情にその後の変化はないので,本は現役である.




明治日本印象記―オーストリア人の見た百年前の日本 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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明治日本見聞録―英国家庭教師婦人の回想 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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著者のエセル・ハワードはドイツ皇帝・ウィルヘルム2世の子供達の家庭教師も務め、その後島津家の招聘により日本に渡った女性です。「家庭教師」と題されてはいますが、実際には江戸時代同然の島津家家政の大改革まで行い、その役割+苦労は多大な物だったことがこの本からも伺えます。
回想録のため、話が時系列順ではなく、あちこちに飛ぶので理解にやや苦労しますが、それを補って余りある日本に対する洞察力や理解度に舌を巻きます。また、日露戦争の直後に島津家の子弟を率いて朝鮮・中国に渡っていますが、この旅行記録も貴重な物だと思います。
外人が書いた日本の記録には往々にして見下げるような横柄な態度がかいま見えることがあるのですが、この本にはそういう物が無く、著者の人格の程が伺えます。外人に近づく日本人の胡散臭さに苦言を呈したと思えば、同胞の日本におけるひどい態度を赤裸々に暴露して批判しています。
島津家に使えたという立場柄、維新元勲の人柄などが伺えるエピソードなどもいろいろと書かれていますが、これも興味深い内容です。
大名華族やそれを取り巻く(寄生する?)人たちの生活事情や明治時代の同時代記録として、興味をお持ちの方々に是非一読を勧めたい本です。




明治日本美術紀行―ドイツ人女性美術史家の日記 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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メディチ家の人びと―ルネサンスの栄光と頽廃 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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メディチ家については、様々な本が出版されていますが、
どれも国父と呼ばれるコシモ、及び大ロレンツォと呼ばれるロレンツォがメインのものが多く、メディチ家通史を知るにはよい本だと思いました。
ハプスブルグ家などの王族を除き、これほどまでの長期に渡り、良くも悪くも歴史に登場しつづけた一族は他に類をみないと思います。

物語のようで、実はこれは全て真実なのだという事実が、面白くもありまた怖くもあります。
一族の起源から衰退までを1冊で追っているので、読んでいてめまぐるしさを感じたり、足りないなぁと思う部分はありますが、これをきっかけに更に知りたい人物、事柄を別の著書で補えばいいと思います。

ただし、単なる『メディチ家族紹介本』ではないので、背景にある中世イタリア史・ヨーロッパ史を少し知ってから読まれるほうが、更におもしろく読めると思います。




文字の文化史 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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博識というか碩学というか,広い知識が,ただの「物知り」に終わることなく,
深い思索に支えられて初めて出来上がったであろう,壮大な構築物になっている。

篆書が廃れて隷書が広まったわけ,
楷書が隷書にとって代わったわけ,
そうした「なぜ」が,説得力のある想像によって非常に興味深く描かれていく。

この著者のような「学者」がたくさんいてくれると,世の中楽しいな。




木簡の社会史―天平人の日常生活 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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新聞の連載が元なので文章は一般向け。
史書では埋められなかった空白や、
真否が定かでなかった事実が、
木簡で裏付けられるのは非常に興味深い。




木簡学入門 (講談社学術文庫 (649))
販売元: 講談社

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物語による日本の歴史 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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モンゴルと大明帝国 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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 本書は、モンゴル・元朝による中国への征服王朝支配の実態と、朱元璋らによる中華回復や明朝の興亡を描く概説書です。特に気が付いたのは次の点です。
 (1) 征服王朝たる元朝と国民王朝たる明朝の間には「断絶」が強調されるのが通例ですが、本書では、元・明両朝を敢えて一括りとし、両者の性格の「連続性」にも注目しています。すなわち、モンゴルによる支配は中国社会の様々な面に変貌と「歪み」をもたらしますが、変わりきらなかった面が次代に繋がり、明朝による「歪み」の克服に際して重要な背景となったとしています。
 (2) このシリーズの本はどれもそうですが、歴史上の人物に関するエピソードの類は最小限に抑え、各王朝による統治の政治的・社会的構造や、東洋史全体の中における意義に重きを置いています。本格派チックなハードな内容となっており、勉強になります。
 (3) 朱元璋政権の性格について、漢族下層農民による民族的・階級的な政治体制樹立の結果といった見方を排し、政権樹立初期の頃から地主層の利害を代表する色彩が濃いことを強調しています。30年前に書かれた本であることに鑑みれば、たいへん歯切れの良い主張だと思います。

 社会的・経済的諸相の推移などにも踏み込んだ、内容の濃い本ですが、著者たちの語り口はたいへん巧く、丁寧で平易な説明がなされています。だからと言って、決して暇つぶしに読むような本でもありませんが、分かり易さを心がける姿勢には共感を覚えます。


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