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中国で環境問題にとりくむ (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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「中国で環境問題に取り組む」というタイトルをそのままに受け取るのがいちばん…。
実際に筆者が大気汚染、塩類・アルカリ土壌といった環境問題に工学的見地から取り組む過程を詳細に記している。
そのため、中国の悲惨なまでの、そしてかなり終末的な大気汚染・土壌問題の実態が詳しくデータや多くの写真などから

語られるとともに、専門的に脱硫、土壌アルカリ化などのプロセスが解説されている。

だから、実際にこうした問題に取り組む人にはまず大いに助けになることでしょう。
同時に、中国、清華大学との大規模なプロジェクトなどの流れが具体的に描写され、資金の工面、交渉など、生の
現場のアプローチを知ることができる。

また、著者が繰り返し訴えている、「先進国の環境対策はコストがかかるものばかりで、そのまま途上国に
移植することはできない。だから、途上国が自ら低コストで環境問題を解決できるよう技術開発を進めるべき」
「一つのアプローチで2つの環境問題に対応する」などの提言と実際の熱意に溢れた行動は大いに参考になる。

例えばリバースロジスティックス的な考え方を実現に移そうとしたり、脱硫の過程で生じる石膏をアルカリ土壌に
混入して作物を育てられるようにしたり、この方の姿勢と考え方は本当に素晴らしい。

殴り書きのようなレビューになってしまいましたが、かなり具体的である分、抵抗がある人はいるかもしれないし、

実際化学知識がないとよくわからない箇所もある。でも、それを差し引いても概念として、また、中国の厳しい環境問題を
具体的に知る書として、大いに価値がある一冊だと思います。




腸は考える (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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本書は、その説くところを理解したら、とんでもない現象である事がわかるはずです。学術的な説明は端折って、結論だけ言うと、「腸の細胞は、どの物質を吸収し、どの物質を吸収しないかを、脳みその助けを借りずに判断している」と言う事だからです。
パブロフは、そう言った働きは神経細胞を介していると言ったのですが、かれらのこの研究により、細胞自身が何らかの判断をしている事が明らかになったわけです。

であれば、細胞のどの部分が、どう言った情報を元に判断をしているのか、脳みそは不要にならないのか?等々ここから先に研究されなければならない対象が、この研究の結果一気に増えるわけです。

こういった研究の成果自身素晴らしいものですが、本書では研究する事を楽しむ著者の姿勢がありありと描かれており、そちらの方もとても好感を持てました。




超伝導 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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超ミクロ世界への挑戦―生物を80万倍で見る (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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生物試料を走査型電子顕微鏡(SEM)で見る−高真空下では《生モノ》は観察できないので、元の形態を保った《乾物》が出来ないと尤もらしい観察をしたとは言えないのです。 普通は「そんなの無理だし、しても無駄だょ」という常識の声が邪魔するところを、この著者は「でも何とかして見たいんです」の一心で数々の困難を乗り越え、どんどん小さな生体試料を観察することに成功します。(「needsよりwantが大事」(広中平祐)なわけです) そして「もっと解像度を上げて試料を見たい」と、高解像度SEM導入のために動き出します。そこには「もうこれ以上SEMの解像度は原理的に上がらないよ」というSEM装置専門家の常識が立ちふさがるのですが...そんな常識を著者(SEM装置非専門家)が乗り越えるところを読むと胸がすく思いがしました。(「研究の質感(reality)が研究者の信念を支える」(福岡伸一)を思い出します) そして撮影された超高解像度のSEM写真の数々には溜息が出ました。「バクテリオファージって、本当にこんな月探査機っぽい形をしてるんだ!」と感動しました。まさに"Seeing is believing"(百聞は一見にしかず)ですね。
こうして美しいSEM写真を鑑賞しながらSEMの仕組みや生物学を楽しく学べると共に、「研究の醍醐味とは何か」を知ることが出来る良書です。「プラネタリウムを作りました―7畳間で生まれた410万の星」(大平 貴之)や寺田寅彦・中谷宇吉郎の科学エッセイと同じ匂いを感じます。やっぱり「運・鈍・根」が大事ですなぁ。




電気の謎をさぐる (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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静電気や磁石の話に始まって,電子と原子核の話,電磁波,量子力学,そしてついには素粒子理論まで電気に関する非常に幅広い範囲を網羅しています.はっきり言ってどこまで行ってしまうのだろうかという感じです.さすがに一冊の本にこれだけ詰まっていると,知っていることはフムフムと読めますが,知らないことはちょっと理解しづらいですね.

種々のトピックについて深くはないとはいえ,科学への興味を湧き起こさせる良書だと思います.電気系の大学生あるいは理系の高校生あたりにお勧めです.





東京再発見―土木遺産は語る (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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東京の都市計画 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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もっとくわしく、というよりも、もっとくやしく東京の都市計画について書かれた本
大蔵省の妨害により都市計画の財源が確保されなかったという話や
頭の固い地主層から反発と財源不足を受けて震災復興計画が縮小されたり
疎開と空襲対策にかこつけて確保された大緑地帯が戦後の農地解放でなくなったり
東京の都市計画は計画は偉大なのにまったくうまくいかない
後藤新平が望んだ東京を考えると誰しも"もっとくやしく"なるはずだ




東京の美学―混沌と秩序 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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著者は日本を代表する建築学の権威であり、彼が、欧米の都市と比較して東京
を語った刺激的な本です。

タイトルからすると、東京を賞賛する本のように取れますが、内容は全く逆で、日本特有の「土地私有制度」に起因する都市計画の全体構想のなさを指摘しています。ただ、そこには海外の都市にない「混沌の美学」が生まれる可能性も指摘していますが、最近の利権優先の再開発計画を見るにつけ、その可能性は低いのではないかと悲しくなります。

この本に興味を持たれた方は、岩波から出ている「街並みの美学」に進まれることをお薦めします。




都市開発を考える―アメリカと日本 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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都市計画―利権の構図を超えて (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 1993年に発行された本書を今読むことの意味は、「土地、このまがまがしきもの」の直近の歴史を紐解き、整理するためである。
 土地という限られた財をめぐり、田中角栄内閣の「日本列等改造論」、中曽根内閣の民活・リゾート法、その他に伴う「都市法」の制度設計の経過を、「住まうもの」の立場に身をおき、筆を進めている。
 著者の怒りが、筆の速度をやや速めている感がある。
 幾たびかの攻防を経たであろう2006年現在、都心においては、新たな地価高騰の足音が聞こえる。
 本書が日本との対比として描いたヨーロッパからは、2005年、「フランスの郊外問題」が伝えられた。
 倫理を唱えたとしても、「実需」が有る限り、供給は止まらない。
 過疎問題は、既に「崩壊の仕方」の段階に達している。
 「利権の構図」は、登場する役者の名前を変えながら現在も健在の様である。


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