戻る

前ページ   次ページ

和書 508082 (136)



聖なるもの (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

この本を大学時代に読みました。
オットーは、全ての宗教に共通する「ヌミノーゼ」つまり、「聖なるもの」への「畏怖」の感情について書いています。
宗教とは何か、という根本にせまる内容です。短い論文ながらも、後のキリスト教界に与えた影響は大きい、と学びました。
たしかP・ティリッヒもこの人の影響を受けていると思います。




コーラン 上 岩波文庫 青 813-1
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 イスラム教というものを、日本人の神道、仏教徒(及び仏教系の新興宗教)の大多数は理解しようとしていない。その突破口として、コーランを読みその内容に触れることは大きな意味があると考えます。
 旧約聖書との類似性、キリスト教徒への近親感と反感、土着宗教との確執迫害、宗教儀式、最後の審判などが記載されているかと思えば、子供の授乳期間や生活習慣の改善方法が記載されている。
 イスラムの神学校の青年達は、この多岐に渡る内容を、神学的にどのように勉強しているのか興味は尽きません。
 
 三宝に帰依して現世の業からの解脱を説く仏教経典との違いを感じて欲しい。
 




コーラン〈中〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

本書『コーラン 中巻』は『コーラン』発展史の中で中期のメッカ・メディナ時代に編まれたと言います(302頁)。メディナの邑でのユダヤ教との接触により、『コーラン』は説話的・物語的要素を帯びるようになりました(304頁)。事実、ノアの洪水やモーセの話が一度にとどまらず、何回も語られます。
そしてアッラーが“赦しの神”であることも何回も語られます。人間は不完全であるがゆえに、間違いを犯します。しかし、人間がその過ちを反省し、アッラーを帰依するのであれば、アッラーはその過ちの罪を取り除くと語っています。
ところで「イスラム教=テロリスト」は証拠のないでっち上げです。「されば汝(マホメット)はゆったりかまえて立派な寛容の態度をとるがよい」とやたらに復讐を急ぐのを戒めています(71頁)。それから「またもしお前たち、(相手を)懲しめようというのなら、懲しめてやるのもよし、だが向こうにやられた程度のことにしておくのだぞ」と度を越す復讐を制し、さらに「だが、もし我慢できるものなら、我慢するにしくはない」と諭しています(92頁)。イスラム教はジハード(聖戦)にのみ専念する宗教ではなく、異なる他者に対して寛容の精神も備えていることが読み取れます。
ジェンダーに関して言えば、マホメットの奴隷だった者の妻にマホメットが恋心を抱く話があります(293頁)。マホメットの恋を正当化する中で見えてくるのは結婚および離婚に際して女性は主体的でないということです。最後に、現在の日本でも問題になっていることかもしれませんが、アッラーは女性に「やたらにごてごてお化粧しないよう」にと述べています(292頁)。
本書でイスラム教の世界・価値観をのぞき見ることができるとともに、その状況の雰囲気を醸し出す井筒氏の名訳に浸ることができます。




コーラン 下  岩波文庫 青 813-3
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 上中下3巻を同時に購入し、まず上巻にある「はしがき」と「改訳の序」と「解説」を読み、次に中巻の「解説」を読み、そして下巻の「解説」と「改訳『コーラン』後期」を読んだのだが、これだけで実に合計45ページほどを占め、ざっと計算すれば400字詰め原稿用紙87枚分となる。

 これらを読んだだけでイスラム教があらかた判った気分になり、内容が濃いのに非常に分かり易いのは著者が真実理解している証拠だとあたりを付け、井筒俊彦なる学者が何者かとウィキペディアで調べてみると、次のようにあったので合点した。

* ちなみに、語学的な才能に富んでいた井筒は、アラビア語を習い始めて一ヶ月で『コーラン』を読破したという。語学能力は天才的と称され三十数カ国語を使いこなしたとも言われる。司馬遼太郎は対談の中で井筒を評して「二十人ぐらいの天才が一人になっている」と語っている。

イスラム教についての知識が皆無に等しい私でも、確かめたかった点が二つある。一つはイスラム圏の銀行は無利子らしいが本当か、ということと、一つは暴力を肯定しているのか、ということだが、前者は上巻の68ページに「アッラーは商売はお許しになった、だが利息取りは禁じ給うた」等とあり、後者は上巻の251ページに「だが神聖月があけたなら、多神教徒は見つけ次第、殺してしまうがよい。」とあることが判った。

しかし、著者は下巻の解説で注意を呼び掛けている。
P.338 「学者は一字一句の解釈に自己の生死を賭した。(略)。一つの重要な文章がただ一つの解釈しか容れないことを万人が異議なく認めるという場合はむしろ稀で、大抵の語句については幾つかの違った解釈──しかも屡々あい矛盾する解釈──が提出されている。同一の語句が五通り六通りに解されることはざらであり、そのいずれに依るかによって訳もまた全然違ったものになる。」
P.339 「『コーラン』はアラビア語の原文でこそ聖典である。外国語に訳された『コーラン』はすでに聖典ではなく、一個の俗書であり、原文の一種の極めて初歩的な註釈であるにすぎない。」





科学の価値 (岩波文庫 青 902-3)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 この作品は非常に機知に富み、すらすらと読み通す事ができました。ポアンカレ自身が所々で難しい科学の方程式の意味を説明してくれているので、ほかに参考資料がなくても十分読める本です。しかしポアンカレは文中でその前の著書「科学と仮説」についても触れており、その部分だけ意味がよく分かりませんでした。それに「科学と仮説」はすでに絶版となっているために普通の購入は不可能です。もし根性がある方なら、古本専門店で「科学と仮説」を探してみてはいかがでしょうか?そうすれば、この本をよりよく理解できるようになります。




数について―連続性と数の本質 (岩波文庫 青 924)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

解析概論を勉強しようとして連続性について勉強する必要性を感じ本書を買いました。
数について、それなりに知ることができ、解析についても、電磁気学、電子回路を理解していくうちに、なんとなく物理現象の理解とともに、身についてきました。
特に、無限算法と極限は、物理現象としては納得感があります。
数学だけで数を理解する人は、すごい抽象力があり、すごいなと思いました。
自分では、物理現象の範囲内で数を扱うことしかできません。
コンピュータで計算するときは、数のみを扱うので、数を扱う人の知識が役立ちます。
コンピュータで計算している分には、二次元に回転を含む3次元数の計算も楽々です。




ギリシア神話 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

この本はギリシアの神々の血統を連綿と無機的に書き連ねたものです。
(もちろんそれこそがギリシア神話の本義でもあります
決して神々や英雄が活躍するような英雄的叙事詩ではないのです。
したがって面白おかしい英雄物語を望むなら手にするべきではありません。

こういった訳で本書は本当の意味でギリシア神話を知る格好のテキストでもあります。
また英雄たちの生い立ちの大筋は記載されていますし。
さらに巻末には固有名詞索引があります。
故に気になる英雄や神々などをピックアップし、彼らの血統や生い立ち
、顛末を知るにも十分役立ちます。
言い換えればギリシア神話の人名辞典として使用できるのです。
他の方が「人名の洪水」といっていますが、これは誇張でもなんでもなく、ただただ事実なのです。

さて後半には「摘要」という部分があります。
こちらは主にホメロスの二編(トロイア戦争)について大いに補完してくれています。
この部分だけでも大いにお勧めしたい一冊ですね。




ギリシア・ローマ神話―付インド・北欧神話 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

こどもの頃なかなか寝付かれず、本を読みながらふとんの中で何時間も過ごした記憶があります。このブルフィンチ「ギリシャ・ローマ神話」はその頃の定番本でした。多分この本の子供向けヴァージョンだったんでしょう。後年大人になってこのオリジナルを読み返してみると、当時「夢の世界に旅立つ夜の滑走路」と夜眠る前に肌身離さず?大事にしていた小学生の自分を思い出し、あのような濃密は読書の体験はもう二度と訪れないのではないか?という気持ちになります。

訳者のお母さんのような語り口も優しくてお気に入りでした。でも現在の若者にはちょっと古過ぎる日本語かも。夏目漱石絶賛のギリシア神話。これであなたも、夜間飛行のパイロット?




人間とは何か (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

「トムソーヤの冒険」でおなじみのマーク・トウェインが亡くなる直前(というか四年前?)に書いた本。
『人間とは何か?』という問いに対し、1人の老人が「人間とは、機械である」と答える。
しょっぱなから驚く。
そもそも、人間は自分の考えなど持っていない。他の動物も含めて機械と同じ。気質や環境、教育など外からの影響によってその性能が変わるだけである。個人の考えなどは、外から影響を受けて作り出されたものに過ぎない。ただ自己の欲求を満たそうとすることだけがその行動原理であると老人は言う。そして1人の若者との間で議論が交わされていく。若者は、多くの読者が感じるであろう義憤や疑問を、ストレートに老人にぶつけていく。「では100%の善意で行われた事も、それも自己の欲求を満たす為だけに行われたと仰るのですか、、、?」

それまで人間は、神が作り出したすべての生きとし生けるものの中で、最も崇高で善意があり高尚なものであると考えらていた宗教的思想がベースにあった時代において、いくら批判を受けようとも今から1世紀前にこの本を出版したトゥエインは、物事を頭から良いことだと信じきって行うことの裏に潜む「偽善」のなかの凶悪さを鋭く指摘しているのである。

他のトゥエイン作品の中では、巻末で紹介されていた「ジム・スマイリーとその跳ね蛙」を今度は読んでみたいと思った。
ジグムント・フロイトも「読書と良書についてーあるアンケート」の中で「良き親友に似たような書物のこと」の中の一冊としてピックアップしている。ジョーク満載の本らしいので、楽しみ☆




美と芸術の理論―カリアス書簡 (岩波文庫 赤 410-2)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 シラーは自らの美学論の集大成として『カリアス』という書籍を著すつもりでした。しかしその夢が実現されることはなく、代わりに友人のケルナーにあてた手紙が「カリアス書簡」(本書)として伝わっています。
 さて本書は「書簡」でありますがシラー美学の根幹が明快に述べられています。もちろん現代の観点からすれば不備・不足はあるでしょうが、学問としての「美学」がカントと、そしてシラーの手で構築されたといっても過言ではないでしょう。
 文学論や芸術論など「美」に関わる者あるいは関心がある者ならばカントの『判断力批判』とシラーの『カリアス書簡』は無視できないでしょう。


前ページ   次ページ

戻る

仮想世界 - シューティング/レース/電車ゲーム フライトシミュレータ