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和書 508082 (155)



純粋経験の哲学 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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小冊子だが、ジェイムズの哲学のコアを伝えようと纏めた論文集。巻末の簡にして要を得た解説も良かった。ただ、やや小冊子に過ぎ、思考の流れを十分に示すほどではないと思う。嘗て「世界の名著」に「哲学の根本問題」があったが、あのぐらいの分量は欲しいところだ。しかし、「多元的宇宙論」にまで話が及んでいる包括性が、本書にはあって、小著ながら見事な編集だと思う。尤も、「多元的宇宙論」のアイデアだけは、聞こえが良い割には余り感心しないが。。。ジェイムズは1800年代前半の生まれで、欧州の哲学者に比すると、ニーチェやヴィンデルバントやブラッドレーなどと同じ世代で、その後に登場する「現代」哲学者群(フッサール、ベルクソン、リッカート、ジンメル等々)らより、一世代前だ。が、むしろ、誰よりも「現代」に近い感じがする。radical empirisim = pure experienceや持続の観念(意識の流れ)など、「二元論」に陥らない発想は、少なくとも今日の普通の日本人の感覚に近く馴染みやすいと思う。ジェイムズは、フッサール、ベルクソン、ホワイトヘッド、西田に多大な影響を与えたばかりか、夏目漱石も読んでいて影響を受けたと言われる。また、プラグマティズムの「事実上」の創始者として、デューイやミードにも影響を与えている。嘗て、西田、漱石、ミードの「意識」の扱い方に、何となく似たところがあると思っていたが、ジェイムズという同根があるのかもしれない。他方で、ジェイムズ哲学には、ヘーゲル・カントとの強固な繋がりもある。ドイツ観念論から現代哲学への分岐点としてジェイムズを位置づけする、そんな流れの哲学史があっても良いと思う。それだけの大物の割には、嘗てあった著作集は姿を消し、最大の影響力を誇る「心理学原理」の翻訳は未だにない。本書が、ジェイムズ復興の嚆矢になればよいと思ったが、後が続かないようだ。




純粋現象学及現象学的哲学考案 (上) (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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 昭和初期に出された古い本であるので、翻訳した日本語が難解であるが、フッサールの考える、純粋学とはなにか、現象学とは何かが非常に奥底深いところまでわかると思う。上下巻があるので、引き続き下巻も読んでみたいと思う。




純粋現象学及現象学的哲学考案 (下) (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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自由と社会的抑圧 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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ヴェーユは、著作のなかで協業による「命令を下す者」と「命令にしたがう者」の分化が社会的抑圧の根底にあると指摘する。そして、協業について詳細な分析がなされていないマルクス主義では、本当の意味で人間は自由を享受できないと断じている。本書が書かれてからすでに約70年経つが、私たちは労働の現場でヴェーユの指摘する自由(自ら考えて実行する自由)を享受できているか考えさせられる。




生命の不可思議 (上巻) (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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生命の不可思議 (下巻) (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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西洋哲学史 (上巻) (岩波文庫 (33-636-1))
販売元: 岩波書店

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今、この本を読む人はたぶんいないと思いますが、戦後の間もない頃の文系学生には、これくらいの本を読んでおかないと哲学を知ったことにはならないと思わせた本でした。あ、「でした」ではなかったです。「です!」です。ヘーゲル流の強引な手法がヘーゲルの「哲学史」より分かりやすく無難にまとめられた、それなりの本だと思います。





西洋哲学史 (下巻) (岩波文庫 (33-636-2))
販売元: 岩波書店

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初学者向きだと思う。理由は、デカルト、スピノザ、ライプニッツ、カント、(ヘーゲル以外の)ドイツ観念論が、結構詳しく、それでいて、明快に纏められているからだ。特に主要な概念についてはきちんと提示して、論を展開していると見て良い。上記にない思想家でも、決して悪い出来ではないと思う。ただ、ライプニッツについては、よく分からないし(今でも「思想」として良く分かるような解説は少なく、なんか牽強付会のものが多いので、本書は良い方かも)、ヘーゲルになると、一応書いているが、現実的な問題意識がマルクス並に強烈な思想家だっただけに、本書のような、概念を纏めているだけでは、理解に限度があると思う。それでも、カントからシェリングまではなかなかイントロダクションとしては良いと思う。個人的にはカットされているヘーゲル以降ディルタイまでが見てみたかった。ポストモダニズムの味付けに食傷気味の人も良いかも知れない。地味だが却って新鮮かも。強く推す気にはなれないが、とりあえず、哲学史の1冊としては無難だと思う。古代中世は上巻だが、プラトン、アリストテレスは良いのではないだろうか。余り関心はなかったが。




善なるもの一なるもの―他一篇 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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エネアデスの重要な部分の翻訳です。ネオプラトニズムの思想の重要な文献です。
プロチノスの思想の大きな枠組みを本書から読み取ることができます。
しばらく品切れが続いていましたが、最近、復刊された重要な文献です。
西洋思想、さらにはオカルティズムにまで影響をあたえた著作です。




全体性と無限 (上) (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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「あなたは、冷たくもなく熱くもない。むしろ、冷たいか熱いか、どちらかであってほしい。(ヨハネの黙示録3:15より)」

レヴィナスの思想を煎じ詰めると、聖書の一節へとたどりつくような気がします。

しかも冷たいこと(=生存)が、そのまま熱いこと(=幸福)であると……。

「生とは生への愛であり、私の存在ではないけれども、私の存在よりも貴重な内容との関係である」

「生の現実はすでに幸福という水準のうちにあり、その意味で存在論のかなたにある」

「じじつ、生きているという単純な事実によって、私たちはすでに幸福のうちにある」

終始一貫哲学書の範疇を逸脱しないにもかかわらず、生きる力を与える一冊です。



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