戻る

前ページ   次ページ

和書 508082 (154)



新編木馬と石牛 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

脳みその箸休め代わりに最適な一冊。

何気なく暇つぶしに読んでいたらどんどん面白くなってしまった。

シンデレラに類する話に始まり、ごま塩はげの男の話などどれも面白かったが、わきくさに関する考察が一番衝撃的。

かねてから、西洋と東洋の人の匂いや香に対する耐性と態度の違いは、やはりバター文化としょう油文化の違いと同じくらい溝が深く、古いものであるのではと気になっていただけにとても興味深かった。

西洋のわきくさ賛歌文化と対照的な東洋のわきくさ嫌悪文化。わかりあうのはやはり難しいようだ。

金関の筆は興味と時間そして文献のある限り、誰もがひっそり気になっていてもいまいち正面から向かい憎い文化や風習のトピックを縦断に検証していく。その柔軟さは、あまりにも細分化された研究が主流の現代では成しえない偉業だ。




シンボル形式の哲学 (4) (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






シンボル形式の哲学〈1〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 ドイツの哲学者エルンスト・カッシーラーが1923年に発表した、三部に渉る大書「シンボル形式の哲学」第一巻、「言語」。近所の古本屋にセットで置いてあり、ウィキペディアで調べてみるとハイデガーと論争した哲学者であることを知り、「シンボル形式」に就いてもとても興味があったので、読んでみる事にした。
この巻は最初に全体の序論、以後「言語形式の現象学のために」というくくりの下で、哲学史における言語の問題、感覚的表現の位相における言語、直観的表現の位相における言語、概念的思考の表現としての言語、言語と純粋な関係形式の表現ー判断領域と関係概念、という各章が割り当てられている。こうやって章題を羅列してみると、とても難解で抽象的、とっつきにくい印象があるが、実際読み進めていくと訳語・論旨自体は常に明確・明晰で、内容もとても豊かで読み手を触発するところも多い。ただ、気を抜いて読み流していくとすぐにその論旨が判らなくなることがあり、何度も前に戻って意味を取り直すことがあったが、それは逆に言えば、中身の濃い論述が全体として続いていることの証にもなるだろう。
 序論では、まず人間が認識して思考する際のメカニズムに就いての考察が本書全体のテーマであることを述べた上で、上の過程でキーになる機能をシンボルないし記号であるとみて、シンボル・記号は言語・芸術・神話・宗教・科学、あらゆる人間的思惟にそれぞれの内的形式に応じて作用しているはずだ、として、以後の論述の道筋を規定する。手法としては分析的であるよりは綜合的、発生的、現象学的である、と。二元的な対立が実在的に先行するのではなく、ある体系を把握するためにある実在を方法的に二分させているのが実際のところだ、ということは何度も著者が強調している。
哲学史における言語の考察に就いては、著者がドイツの人なのでその方向に偏ってはいるが、哲学における最初の考察対象がいつでも言語そのものに他ならなかったという議論は、どんな立場にも拘らず納得できる真実味を持っている。
以後の議論は感覚的表現としての身振り言語と模倣・類比表現、直観的表現としての空間表現・時間表象・数概念・自我概念の獲得過程と相互作用、概念的思考としての質規定・類規定・形成の方向付け、さらに高次の関係概念の形成までを豊富な実例を引用しながら、主にカント以来の認識批判理論の見地に立って順序良く展開される。特に刺激的だったのは空間・時間・数・自我に至る知の領域の画定と相互作用の様態で、この部分は英文法の各単元に就いての思弁としても、小説を作る際の作法書としても読める多義的なテクストだ。
非常に刺激的な一冊。読み手をインスパイアする力がもの凄い。お薦め。




シンボル形式の哲学〈2〉神話的思考 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






シンボル形式の哲学〈第3巻 上〉認識の現象学 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






心理学〈上〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

大著「心理学原理」の縮刷版とのこと。心理学に一区切り付けた後、哲学へ進み、事実上のプラグマティズムの領袖となったジェームズだが、読んでみると、予想通り、著者の哲学関係の書籍以上に、スリリングな「哲学」的な内容を含む。上巻では、視覚、聴覚、触覚、脳など純生物、生理的な側面からの実験心理学の成果の説明から、「意識の流れ」「習慣」「自我」など、心理学の枠を大きく飛び越え、哲学思想に関する領域に健筆を振う。心理学の門外漢には、意識の流れ以降の叙述が興味深く、西田、プラグマティズム、そして漱石にも影響したと思われる叙述がスリリングだ。「自我」においては、ミードのIとmeの原型に近いアイデアが出てくる。より広範な概念として登場するのが興味深い。たとえ話や事例が、なかなか野暮ったく面白いし、著者の人物観や人生観が垣間見られて「学」とは別の興味がわく。後年ラッセルに、ビジネスマンのような哲学だ、と揶揄される根拠がここにあるが、自分はむしろそういう点が面白かった。「自尊心」が「願望」に対する「成功」の比率だ、とする等式は、笑った。すると売上達成率とは自尊心かと思うと愉快だが、願望に該当するのが押し付けの販売目標値だと思うと、苦笑いに変わる。なかなか人生を楽しくしてくれる。著者は古典哲学への造詣も深く、ヘーゲルには批判的だが、第3者的には、フィヒテ、ヘーゲルにとてもよく似ているところがあると思う。翻訳も明快で名訳。不案内な心理学の叙述も一般教養課程を思い出し十分楽しめた。




心理学〈下〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






時間と自由 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 有名な「持続」概念を確立した一冊として古典中の古典になっている著作。

 ベルクソンは時間が空間的なメタファーにおいて理解されている事に注目し、現在というものが理解しづらいのはこのためだと喝破した。現在を点に取れば、音楽作品のメロディを「今聴いているメロディ」として認識出来る事の説明がつかなくなり、逆に現在に幅を取ると過去や未来はどこから始まるのかがわからなくなる。これは時間を積み木細工のように考えているからである。しかし「今」と「過去」や「未来」が同時に同じ所に存在できるものであると考えた時、この難問は解決される。

 訳も新訳で読みやすくなり、しかも文庫本で安い。一家に一冊。




自省録 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

マルクス・アウーレリウスは、ローマの皇帝で、ストア哲学者でもありました。本書は彼の自省の記録です。

ストア哲学はその中心に道徳について倫理学があり、それに従属するものとして、事物の認識の道具としての論理学、宇宙における自らの立場を理解するための援ける物理学がありました。ストア哲学によると、人間は肉体と霊魂と叡智(指導理性)から成っていて、この理性は宇宙を支配する理性の一部であり、人間を人間たらしめるものとして考えられているようです。

マルクス・アウーレリウスは、このストア哲学を自らの指導原理として、当時再三ゲルマン民族から侵略を受けていたローマの皇帝としての人生を送り、58歳の時に当時の戦地であったウィンドボナ(今のウィーン)で伝染病でなくなりました。自省録は、そのタイトルの通り、マルクス・アウーレリウスが、ストア哲学に則り、自己を省察している記録です。自らの人生に裏打ちされている言葉は、今も生き生きとしていて、人間が人生を生きる上で大切なものは何かという事を思い起こさせてくれます。もちろん、2000年の時を経ると、現代にそぐわない内容も多くはなるのですが、そのような古典の限界に焦点を当てるのではなく、変わり続ける事のない真理とおぼしきものについて考えを深めていきたいといつも思います。

彼は、この本の中で「自分自身の魂の動きを注意深く見守っていない人は必ず不幸になる」、と喝破しています。僕もこれに強く共感します。なぜなら、人間が悪い意味で「変わってしまう」という時、その変化がいきなり起こるのはまれで、少しずつ変わっていると思うからです。もし、その変化が自分にとって好ましいものでなく、それを止めたいと思うのであれば、日々自分が変わっていないか、点検する作業が本当に大切なのだと思います。自分自身も、いつもそうありたいと願っています。






実践理性批判 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

私は哲学のことはちっともわからないが、哲学書を時たま読む。

カントの本は本当に∞にわからないが、哲学界最高のスーパースターが書いた本を
紹介せずにはいられない。

特に、次の永久不滅の言葉は、暗記しておくべきであろう。

「君の意志の格率がいつでも同時に普遍的立法の原理として妥当するように行為せよ」




前ページ   次ページ

戻る

仮想世界 - シューティング/レース/電車ゲーム フライトシミュレータ