戻る

前ページ   次ページ

和書 508082 (350)



ユングの性格分析 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

ユングが当時、どういう学問の背景の中で「内向」と「外向」という対をなす性格類型を唱えるようになったのか、その歴史から説き起こされている。

人の素質の違いを明らかにすることは、無用な誤解や対立を避けることにつながる。それは、小さなことのようで、実は重要なことではないだろうか。人間や思想の根本理解にも関わることかもしれない。

むずかしい前半を我慢して読むと、後半は具体的な分析の実例が豊富で、ユングの類型論の奥深さを楽しむことができる。

外交的感情タイプの若尾文子、内向的感情タイプの大島渚夫人、小山明子、外見に無頓着な内向的直観タイプのコロンボ警部、こうした実名をあげての説明が、面白い。「感情」や「直観」という概念も身近な有名人の例でぐっとわかりやすくなる。

もっとも、時代が過ぎて、「若尾文子って誰よ?」というような話になると、せっかくの慧眼もすこし色褪せるのだろうが。




甦るフロイト思想 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






読む哲学事典 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

体系的かつざっくりと学べる哲学の入門書のようなものを探している人にお勧め。あるテーマに沿って、著者の意見や見解が述べられているわけではあるが、全体を通じて網羅されており概観をつかむのには適していると思われる。これが全てでは無いしこれから始まるというスタンスで読んでいただきたい。




ヨーガの哲学 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

ヨーガについては、専門書が何冊もあり、専門的な内容を知るには、それらを読めばいい。しかし、専門書を読破することは、ある程度の基礎知識がないと難しいし、本質を捉えることが大変である。その点本書は、初心者にとってもヨーガの概略・本質をつかみやすい、コンパクトでまとまった内容になっている。私にとって、本書との出会いは、宗教的実践の出発点となり、人生の転機になったほどである。ヨーガ・気功・禅など、東洋の神秘主義に興味のある人には、ぜひ本書を一読してもらいたいものである。きっと、お役に立つものと約束する。




ラカンの精神分析 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 黄金率? それがどうかしたのか、いまいちそれが判然としない。また臨床でえられた「少女はイギリスに、著者はフランスに」というのもいまいちはっきりしない――つまりだからどうしたのか? と問いたくなってしまう。
 とはいえ新宮一成さんの著書というだけで、それだけラカンの入門書という確実性が保たれている、と少なくとも私はそう思う。
 しかし「ラカンの精神分析」をちらりと垣間見ることしか、本書ではできないのではないか?




輪廻と解脱―苦界からの脱出 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






歴史認識を乗り越える―日中韓の対話を阻むものは何か (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

著者には数年前のNHKハングル講座でお目にかかったし、チャングム本での対談も拝見した。歴史認識を巡る隣国との摩擦に対し気鋭の学者がどのように考えるか、関心をもって本書を手にとったが、ここまで東洋哲学が議論される本だとは思わなかった。頁数の関係もあり、疑問点も残るが、鋭い指摘に肯く点も多々ある。以下、私の理解を列挙する。
1.歴史認識の客体とならず、その呪縛から逃れるためには日本人が「主体性」を持つことが肝要。
2.韓国人の攻撃的な言辞に対し日本人が不快感を理性によって抑えこむという「ゆるし」は実は精神的な優位に立つこと。韓国人が日本人をゆるす場合も然りで、これは歪な関係。
3.東アジアでの歴史認識を複雑なものとする理由として、各国が近代化後も朱子学の影響を免れておらず、朱子学の理と主体論に内在する階層性により、国家の序列化、ひいては過去はこうあるべきだった、否そうに違いないというバーチャル・ヒストリーの争奪戦という様相を呈す。朱子学の論理の正否は私には判断不能だが、たしかに自国の歴史を都合よく記述・教育しようと競い合う傾向は否めない。
4.歴史認識問題を解決するための新しい主体とは、揺らぐことを厭わず、他者への共感や悼みという感情をも包摂する。
5.従来の左派・右派等の限界を越え、新しい主体たる日本人はセンターの軸を確立すべきであり、それは「謝罪し国際貢献する日本」である。後の各論は本書で確認して欲しいが、若い日本人が古い世代の責任をとるべき理由、経済活動のみに専心する歪な存在からの脱却、国立の追悼施設の必要性、民主主義という価値観等で今ほど共通性を持つ韓国との連携等が説かれる。
朱子学の難解な論理の展開が本書の約半分を占めるが、結論はいたって穏当。著者もまたセンターにおいて若干左右に揺れているのだろう。歴史に対して真に主体的でなければならないという主張はよくわかった。





錬金術―宇宙論的生の哲学 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

著者は、京都大学でイタリア文学・文化を研究しているそうです。この本は、錬金術について、その歴史的経緯や原理について、分かりやすく書いています。錬金術は、歴史的には、エジプト・バビロニアで発達した冶金技術と、ギリシア哲学にヘルメス思想が加わって誕生、12世紀にアラビアから欧州に錬金術は伝わりました。中世には教会の圧迫を受け、地下に潜っていましたが、ルネサンスに復活します。特に、パラケルススによって、医術が加味され、医化学という分野が誕生したことは画期的だったそうです。

錬金術は、卑金属を貴金属に変容させる技術とされますが、人工でそのようなことができなかったので、やがて祈りのような精神性を帯びるようになったそうです。このような錬金術の思想・文化的背景は、近代科学からはかなり対照的でした。近代科学の特徴が、普遍性(等質性)、論理性(一義的)、客観性(二元論)にあり、その根底には明晰性があるとされます。対照的に、錬金術や占星術といったオカルト的なものは、コスモロジー(有機的、マクロコスモスとミクロコスモスとの照応)、シンボリズム(多義的)、主観性(一元論)をその特徴としています。明晰な理性だけでは、生きる意味を見出せない人間の不満が、未だに夜の暗さを求めることにつながる、と著者は説明しています。ユングも、「心理学と錬金術」の中で、明白な教義体系をもつキリスト教を表(公)とすると、錬金術は地下(私)として、キリスト教がカバーしきれない分裂した物事を、曖昧な象徴性によってカバーしたと分析しているのだそうです。

この本では、さらに錬金術や占星術で使われる、(天体の)シンボルの対応関係についての解説や、薔薇十字軍との関係など、錬金術に関して様々な視点からアプローチしています。錬金術とは何か、を知るための入門として、分かりやすいのではないかと思います。




論証のレトリック―古代ギリシアの言論の技術 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

「レトリック」は、かつて修辞学と翻訳されることが多かった。現在でもそうであろう。また、翻訳されないまま「レトリック」という場合、軽く言えば、「言い方」の上手下手に言及するための言葉だったかもしれない。

本書が扱うのは、そのような「レトリック」ではない。論証、議論の技術、学問としてのそれである。言語の学問、あるいは価値を取り扱う学問として、近年のレトリックは注目されている。本書の視点は、その原点となる古典世界でのレトリックの概要を示すということにある。

ノウハウ本としては期待薄である。もともとの狙いではない。しかし、今日でも書籍の少なくない説得術、交渉術の原点を確かめ、人を納得させるということは、どのようなことなのか、と考えるのも悪くもないだろう。じつは類書も少なくはないが、新書でありながら、理論的な確かさを備えたものは多くない。

興味をお持ちの方は、お試しあれ。




論理思考の鍛え方 現代新書1729
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

本書は、小学校・中学校から東大入試、企業採用試験、国家公務員試験、ロースクール適正試験、医学部の入試試験まで、試験問題を分析することで、出題者が求めている能力には、難易度の多寡はあれ、同じではないかという仮説にたって分析されています。試験問題も少ないながら掲載してあります。

各試験で重要だと考える能力因子としては、7つ存在する。
・推理能力(物事の関係性の発見)
・比較能力(相対性の認識)
・集合能力(全体と部分の把握)
・抽象能力(論理的思考、具体化から一般化へ)
・整理・要約能力(日本語を介した論理的思考)
・直感的着眼能力
・因子順列能力(上記6つの優先順位をつけて物事を解決する)
難しいといいますか高度な試験になればなるほど、因子順列能力が重要とされる。なぜなら、それぞれの能力を高度に組み合わせなければならないからである。

本書を読んでみると、残念な点が見られる。具体的な問題形式は見られるので、その能力があるかないかはわかるのだが、どうやってその能力を伸ばせばいいかという点が記載されていない。論理思考の鍛え方と書いてあるので、その点まで記載してほしかった。



前ページ   次ページ

戻る

仮想世界 - シューティング/レース/電車ゲーム フライトシミュレータ