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和書 529056 (286)



自民党と戦後―政権党の50年
販売元: 講談社

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1964年生まれの僕が生まれて初めて覚えた総理大臣の名前は佐藤栄作だった。小学生に入学するころの話。角福戦争も子供心に覚えている。中曽根の不沈空母発言のときは高校の世界史の時間に教師から、「日本は右傾化している、このままでは君たちは戦場に送られる」と脅かされた。
1960年代生まれ以上にとっては、本書に書かれている自民党政権の移り変わり・政争および政策は、新聞やTVを通じて見知った「ニュース」だったと思う。ある年齢以上の人の中には、本書を読んで「ああ、こんなことあったな」と昭和を感慨深く思い出す人もいるでしょう。
感慨深い派の僕は、本書を読んで新発見はなかった。でもそれはもっぱら僕の年齢のせい。本書を購入したのは、自民党政治の総括を読めるかと期待したためだったが、それに該当する最終章は物足りなかった。50年間の新聞の政治面のダイジェスト本である。
文章は分かり易く、20代の方が昭和政治を知るための手軽な新書だ。しかし40代でも買って損はありません。読み物として面白いです。




自由とは何か (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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 現代社会における自由について論じた本。大学の講義の雑談をまとめたものだという。イラク戦争時の自己責任論や援助交際賛成論など時事的な話題の周辺に、ホッブズ、カント、バーリン、ウィットゲンシュタインなどを配し、議論を拡散させている。断定的な答えを踏まえて粗雑な議論が進む。

 佐伯が扱おうとした問題をまとめると次のようになる:

「現代は個人の自由が肥大化して公共性が疎かにされている。だから自由が決して至高の価値ではなく、公共性などとバランスを取ってこそ良いものになるということを確認しよう。」

 これだけのことを言うのに、なぜこんな混乱した議論しか出来ないのだろう。別に未開拓の問題領域でもない。しかも佐伯は自由と公共性のバランスを取るのではなく、自由を否定する方向に進んでいる。(ちなみに他のレヴューに、佐伯がバーリンのいう「消極的自由」を擁護したと書いてあるが、「消極的自由」こそ佐伯が否定している当の自由である。一体何を読んでいるのか?)

 佐伯が自由を否定する手口は次のようなものである。まずバーリンの「積極的自由」と「消極的自由」という分類を手に入れる。そして「消極的自由」を賞賛するバーリンに対し、ネオコンの屁理屈などを引き合いに出して批判する。挙句の果てに第3の「自由」として「地位と承認への渇望」なるものを出してくる。そして次のように言う:

「承認と尊厳を得るためには人は平然と命を投げ出すこともある。・・・独立のための戦いに自ら命を投げ出すものは、自由を渇望したとはいえないのだろうか。」
「バーリンは、祖国の名誉と独立のために命を犠牲にすることを「自由」と混同すべきではないという。だが・・・バーリンは・・・それに強く引きつけられてさえいる。」

 「自由」でないものを「自由」と呼ぶことによって「自由」の価値を不当に貶める。そして最後に、お国のために死ぬことを「自由」と呼ぶのである。噴飯ものである。




情報操作のトリック―その歴史と方法 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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現代人は情報とともに暮らしていると言ってもよいでしょう.そして,情報に基づいて行動を決めています.したがって,その情報を操作することによって人々の動きをコントロールできるというのは,そのとおりでしょう.これは情報化社会といわれる現代に始まったことではなく,ローマ時代などでも支配者による情報操作は行われていたようです.

情報によってコントロールされるのは人間ですので,当然のことながら人間の心理状態というものが関わってきます.本書では,このような心理状態の解説に始まって,情報操作の歴史,マスメディアによる情報操作の威力などについて解説しています.

テレビや新聞で報道していることはおそらく間違いないだろうと信じてしまいます.それではいけないと思いつつも,全ての情報のウラを自分でとることはできません.何とも無力感を感じてしまいます.





情報と国家―収集・分析・評価の落とし穴
販売元: 講談社

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判断の材料として情報を集める時、その過程を知ると知らないとでは大きな差が生じる場合がある。
情報やデータには様々な側面があるが、作り、集めるのは人である。
情報を集めるとき、また使う時には深い洞察が必要になるが、政治・軍事情報を例にその実態を示している。
まさに専門家の視点を提示した良書。




政治家の誕生―近代イギリスをつくった人々 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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説得術 (講談社現代新書 (696))
販売元: 講談社

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セルフ・クライシス (講談社現代新書 (763))
販売元: 講談社

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戦争を記憶する―広島・ホロコーストと現在 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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戦争という国家や民族のアイデンティティを左右する出来事については、これをどう記憶し(記憶させ)、ひとつの物語として紡いでいくのかが公私を問わず常に深刻な課題となる。さまざまな政治的・社会的条件のもとでそうした企てがどのようになされてきたかを本書は日米におけるヒロシマの捉え方などを通じて分析してゆく。映画や文学の作品解釈をもとりこんだ著者の分析は手堅く、説得力がある。とりわけ米国社会にとって第二次大戦の意味づけはもはや修正不可能であるほど決定的な──修正しようとすれば国家の思想的存立基盤を損ないかねないほどの──抜き差しならぬものであることを指摘した部分は読み応えがある。左右両派の思想的バイアスが掛かりがちなこういうテーマでありながら、政治的社会的背景を冷静に読み解こうとする著者の姿勢は好感がもてる。ただ、ホロコーストやヒロシマを主要なテーマとするなら、ドイツなど日米以外の当事国であった国々についての分析も必要ではなかったろうか。




戦争を始めるのは誰か―湾岸戦争とアメリカ議会 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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 イラクへの武力行使が秒読みになった今、この本をもう一度手にすることができないものだろうか。
 アメリカの議会や政府があの湾岸戦争に向けていかに悩み、時に議員の家族を引き裂く事態を招きながら、苦渋の選択--その選択が最良だとは思わないが--をしていったのか、迫真のノンフィクションとして読める。
 今こそ、この本の復刻を。




戦争と有事法制 講談社現代新書
販売元: 講談社

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タイトルを見て難しい法律論を連想して敬遠する人がいるかもしれないが、それは実にもったいないことだ。私は仕事上の必要があって読み始めたが、内容ばかりでなく文章も読みやすく、どんどん引きずり込まれてしまった。

有事法制というのは「武力攻撃事態対処法」を中心に、関連するいくつかの法律を総称したものだが、国会で有事法案が審議されていたとき、ちょうどイラク戦争が始まったため、大きな国民的関心事となることなくあれよあれよという間に成立してしまったという経緯がある。そこに問題の原点がある。

本書は有事法制のねらいや問題点が的確に語られており、一読すれば拙速で作った法律に国民の安全保障が支配されるという危うい状況がよく理解できる。ただし、これは一昔前によくあった「有事法制なんてとんでもない」という感情的な批判本とは違い、十分な例証に基づいた冷静で説得力のある内容となっている。それもそのはずで、著者は法案作成の事情に詳しい元外務官僚なのだ。(こうした人材が外務省を離れたことが惜しい)

いざというときのために、有事法制がなかったこれまでの日本はそもそも問題だが、その空白を埋めるために作った法律が穴だらけだった、という現状を訴えているのである。生命保険に入りこれで万一の時にも安心、と思っていたら免責条項ばかりで実際には保険金はもらえない仕組みだったらあなたはどうするだろうか。

有事法制なんて自分には関係ない、と思わないで頂きたい。万一の有事の際に守るべきは国の安全だけでなく、国民の安全や財産だ。しかし現状ではその保護が十分保障されていないことに慄然とする。

著者が必要を強く訴えていた国民保護法が数日前(6月14日)ようやく成立したが、問題は依然として残っており、本書の価値はなお高い。むしろこうしたタイミングにあわせて読まれることをお奨めしたい。


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