和書 538546 (266)

佐竹曙山―画ノ用タルヤ似タルヲ貴フ (ミネルヴァ日本評伝選)

「サタデー・イヴニング・ポスト」マガジン・カバー 〈Vol.1(1945‐1962)〉

佐藤正美:作品集4「春のそよ風」 (佐藤正美ギター作品集 (4)) (佐藤正美ギター作品集 (4))

佐藤正美氏オリジナル４巻に渡る曲集の最新巻が本巻にあたります。私はこの人について良くは知らないのですが、ボサノバギター界ではかなり名の通っている方のようで、世界的ボサノバギタリストとも競演した事もある程のようです。しかし、出版社からも分かるように本曲集はクラシックギタリストでも十分楽しめる曲集となっています。

一応難易度は中級程度と致しましたが、各曲は実に凝った曲が多く、またバラエティーにもとても富んでいます。詳細な各曲の楽曲解説や奏法解説が添付されている事からも、演奏会でも充分通用するような曲が多いです。また同氏は自然をテーマにするのが特徴的で本巻でも「森」「ブナ林」等の涼やかなタイトルが多く、実に巧みにそれらの風景を音楽で表現しているように感じます。また、やはりボサノバギタリストらしく各曲ボサノバ調の曲が多いのが特徴的ですが、それらに加えてメロディーが美しいのも同氏の曲の特徴です。敢えて例えるなら日本古来の悠久のメロディーという所でしょうか。それが、風景を題材としたテーマと相俟って絶妙のハーモニーとなっています。

或いは「森の妖精」のような一見普通のアルペジオ曲でさえも森の涼しい息吹が吹きこまれているかのような錯覚に陥ります。

難曲はそれほど無く、頑張れば中級ギタリストでも演奏できるような感じですが、著者の説明文通りに風景をかきたてるような表現しながら演奏するとなると中々大変そうです。

テクニックより表現力を求める人、或いは日本特有のメロディーを求めているような人にはお薦めの曲集だと思います。また、ボサノバが好きな人にも結構いけると思います。

佐藤忠良素描集 (1982年)

里山ダイアリー

サハラ―ジル・ドゥルーズの美学 (叢書・ウニベルシタス)

良寛まんだら考 (さみっと双書)

サムライ・ダ・ヴィンチ 司馬江漢

鑑定の鉄人〈PART3〉「西洋骨董」発掘の極意 (サラ・ブックス)

日本 骨董ぶらり旅―骨董店ガイドつき (サラ・ブックス)