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和書 554120 (158)



モダンのクールダウン (片隅の啓蒙)
販売元: NTT出版

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 東浩紀の『動物化』論を現在のポストモダン状況分析に関する重要な貢献と認めた上で、大塚英志の東批判を意識しつつ、公共性構築への筋道を探る内容。
 著者は『動物化』論を「『物語の終焉』以降の『キャラ萌え』的消費者は、もはや人格的『個人』ではない」と要約し、だがこの議論の射程をフィクション消費の水準に限定する。そこで次に検討すべきは虚構と「現実」の関係、となる(p38)。
 まず東的「データベース」=「広く共有されたSF・ファンタジー的道具立ての集積」と押さえ、今日ではそれがリアリズム的「現実世界」に取って代わったとした上で(p75)、「環境として人々の行動を制約するテーマパーク型権力」との親和性も指摘する。問題はここでの「公共性」の構築の可否。著者は東がそこでシニシズムに陥った、と言いたげだ。しかし翻って、「文芸的公共性」を構成した「現実世界」も「お約束」でしかなかった。ならばキャラ萌えのテーマパークだって公共性の基盤になり得るだろう、という訳で大塚英志の「まんが・アニメ的リアリズム」が導入される。
 留意すべきは、著者の言うリアリズムが実際には「脱構築」に近いという点(p219)。あるいはラカン的なリアルを想起させる。だがそうすると、「物語」と「データベース」の差異が言語間の差異と類比的に捉えられていることになり、この類比の妥当性は要検討(InterCommunication誌No.58の東・稲葉対談における東の反論も、そこに関わるように思う)。
 あと、テーマパークに遊ぶ畜群と対決しつつ導く役割を誰が担うかについての話は、昔の左翼の革命的主体探しと同じで、論じても仕方ないことのようにも思う(読者サービスとしては分かるが…)。




形・生命・創造―科学と宗教を超える「体験の宇宙」
販売元: 学会出版センター

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世紀末と末法 (形の文化誌)
販売元: 工作舎

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語ってよ、母さん―娘たちの戦争体験ルポルタージュ
販売元: 第三文明社

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この本がまだこういう形で掲載されているなんて、驚きです。(ためしにサーチしたら、出てきた・・・。)たいへん光栄です。20代にこの本を出すための執筆のひとりとして、仕事しながら昼夜奮闘したことを思い出します。ただいま、ワシントンDC近郊に在住し、平和な世界を願い、なお暴力が絶えない世相に怒り、原点を思い出しては、がんばってます。これに携わったみんなもどうしてるかなぁ?元気ィー?




語りの海 吉本隆明〈3〉新版・言葉という思想 (中公文庫)
販売元: 中央公論社

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語りえぬ真実
販売元: 平凡社

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著者のプリシラ・B・ヘイナーは、南アフリカ、シエラレオネ、東ティモール、ペルー、リベリアの真実委員会のケースに関わっていて、現在は政策立案シンクタンク、国際移行期正義研究所の国際政策立案室長を務めている(訳者あとがきから抜粋)。

以上の経歴から来る豊富な実務経験と専門的な知識により、真実委員会に関する教科書とも言ってもいいような本になっている。内容はあくまで網羅的かつ分析的であり、広い視野から見た問題から実際の経験から来る細部の問題まで、取り扱う事例は幅広い。前者は例えば、ボスニアにおける真実委員会と国際刑事裁判所との関係であったり、後者においては、委員会運営上における高度なデータベース環境の構築にかかるメリットとそのコストに関して、といった具合だ。

真実委員会という活動そのものに関する考察と平行して、世界各地の真実委員会に関して、短いながらも要を得た分析を行っているのもまた、真実委員会というものの理解の助けとなる。さらには、それら様々な委員会の主たる活動目的やその権限、予算、活動期間や調査内容、さらには「調査から除外された深刻な犯罪行為」などが一覧としてリスト化されていて、それぞれの委員会の比較検討に役立つ。これらの一覧表を削ることなく出版した点は、大いに評価したい。

この本はまた、真実委員会のみの研究としてではなく、紛争地域における、抑圧体制から民主体制への「移行期の政治」に関する事例研究としても様々な示唆を与えてくれる。真実委員会が直面する問題とは、そのかなりの部分が、政治的不安定とそれをとりまく国際社会の産物でもあるからだ。

今後、真実委員会とそれに関する様々な議論や研究が出現することになるだろう。そういったものの中で、この本はおそらくかなりの程度参照されることになると思われる。この本はそれほどの労作であり、また完成度が高い良書である。




戦争は終わらない (語りつぐ昭和新書)
販売元: 鶴書院

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京都空襲 (語り伝える京都の戦争)
販売元: かもがわ出版

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学童疎開 (語り伝える京都の戦争)
販売元: かもがわ出版

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語り残す戦争体験―私たちの遺書
販売元: 講談社

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