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和書 554190 (187)



微熱の島 台湾 (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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 1989年に凱風社から出た単行本の文庫化。本書は1996年に出版されているのだが、なぜか同年に、写真やコラムを加えた『微熱の島 台湾・新版』(凱風社)も出ている。
 沖縄から船で台湾に渡り、山岳地帯や蘭嶼島に暮らす少数民族を訪ねた記録。台湾の少数民族には、日本支配下の記憶が刻み込まれている。日本人による弾圧・虐殺という暗黒時代。しかし、日本支配は意外に肯定的に記憶されている面もある。大陸での共産党政権確立後に流れ込んだ外省人と呼ばれる人々は、少数民族に過酷な政策をとった。それに比べれば日本支配の方がましだったというのである。だから、少数民族は日本人に対して複雑な反応をする。歓待されるようでもあり、恨みを語られるようでもあり。著者は正確な歴史的知識を背景に、この問題へと鋭く切り込んでいく。
 現実に歩き回った体験、聞かされた話。自分が目にしたものを忠実に描き出してくれる。黒白が曖昧なままの世界を、そのまま見せてくれた感じで、心に迫るものがあった。




ベスト&ブライテスト〈上〉栄光と興奮に憑かれて (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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「ベスト&ブライテスト」とは、ケネディとジョンソン政権において国家安全保障を担当し“最良にして最も聡明”と謳われたエリートたちのことである。合理主義で行動的、実行力に富んだ彼らが、のちに“賢者の愚行”と評されることになるベトナム戦争へと突き進んでいったのは、なぜなのか。本書では、大統領になったJ・F・ケネディが輝ける経歴を誇る面々を招集するプロセスと、彼らが直面した大きな課題〜キューバ危機と中国の崩壊〜を通して、ベトナムへの軍事介入への“奈落へ向かう渦巻き”へ巻き込まれていく道程が描かれる。

著者はいう。
---3回にわたって連載された記事の表題・・・「われわれはなぜ中国を失ったか」は心にとめておく価値がある。中国はわれわれのものなのだった。失うべき何物かであった。そしてこの前提こそ、その後何年にもわたって外交政策決定者の心をむしばむのである。---

アメリカは今も、何物かを失うまいとして戦い続けている。ベトナム戦争当時と国際情勢は大きく異なっているが、そのには現代にまで引き継がれた共通の態度…私が感じるところでは「世界をコントロールしようとする傲慢さ」…がある。当時権力の座にいたエリートたちの姿をイキイキと描きながら、その影に潜む傲慢さを暴き出す渾身のレポート。




ベスト&ブライテスト〈下〉アメリカが目覚めた日 (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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 下巻では、すでにたいまつを受け継がれたジョンソンが、どのような思考過程で戦争を遂行して行ったのかを、軍人と役人を交えて書かれている。国内の政治家どもの扱い方が得意だったジョンソンは、同じように軍部を動かせると信じていたのかもしれない。しかし、、、。徐々に軍部へのコントロールがきかなくなり、ベトナムへの派兵は増員されていく。そんな大統領は国民の信頼を失う。ジョンソン大統領の立場になってみれば、つ、つらい、つらすぎる。ハルバースタムは人物の性格をうまく描いているとおもいます。
 同作者の静かなる戦争と並ぶ名著だとおもう。




ベスト&ブライテスト〈中〉ベトナムに沈む星条旗 (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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日中戦争で日本軍は中国にコミットし100万以上の兵士を投入して
勝利することも 戦争を終結に導くこともできませんでした.
またアメリカ軍のベトナム投入前にフランス軍は
北部ベトナム ディエンビエンフー でべトミンに殲滅されました.
このようなアジア大衆の膨大な潜在的エネルギーと戦争自体の不合理性を理解しないままに
アメリカはベトナムへのコミットメントをはじめました(⇒"ベトナム戦争")
若さあふれるアメリカ政権スタッフ(="ベスト&ブライテスト")の発想と行動を捉えながら
アメリカにとってのベトナム戦争を描いたジャーナリズムの傑作.




ベトナム戦記 (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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まだ少年と言える時代に読んでしまった。戦争とはいったい何なのか?など考える余裕などなかった。
「ベトコン少年、暁に死す」の項を読まなければ良かったと後悔しつつ読み続けた。胃の辺りが石を飲んだように重くなって、目には涙が浮かんできたのを今でも覚えている。
開高健先生は、私にとって人生の師と勝手に決めているのですが、この本の内容は中学生の私にとっては厳しすぎたと思う。
今、子供にも開高先生の小説を読むように勧めているが、この本はもう少し後にしようと心に決めている。




香港を極める (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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僕の学校はアフリカにあった―15歳、マイナスからの旅立ち (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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ヤポネシアの旅 (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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私のヨーロッパ美術紀行 (朝日文芸文庫)
販売元: 朝日新聞

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 1985年に出た単行本の文庫化。
 2005年になって読んだ中で最悪の本であった。
 著者は太宰治の娘で、NHKの『日曜美術館』のアシスタントを勤めていたことでも知られる人物。本書は1983年に一ヶ月あまりをかけてヨーロッパ各地の美術館を巡り歩いた記録。
 しかし、内容は全編、母親の思い出話になっている。実はこの旅は、半年前に母親を亡くしたショックを振り払うために企画されたものだったのである。著者の母は太宰の正妻ではなかった。別に妻子がおり、著者は不倫から生まれた子どもということになる。そんなこともあって、母娘はかなり辛い人生を歩んだようである。その苦しい体験が前面に出ているのが本書であった。
 フランス、ノルウェー、イギリス、オランダと訪ね歩き、レンブラント、ムンク、セザンヌなどを鑑賞する。しかし、絵を前にしたときに著者が思い出すのは常に母のことなのである。母はこの絵が好きだったとか、この絵の女性は母に似ているとか、そういうことばかりである。しかも、べたべたとした愛情と依存関係が見えてしまい、耐え難いほどであった。
 著者の人柄も決して良いとは思えない。
 絵についての情報や感想はほとんど語られていない。
 私小説的。




日本とドイツ 深き淵より―戦後50年〈2〉 (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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