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和書 554314 (150)



明治快女伝―わたしはわたしよ
販売元: 労働旬報社

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夢見る乙女のような、あるいは辛酸をなめた青春時代を過ごした女性たち、結婚を契機に飛躍し、あるいは挫折し、自立し、ともかく一生懸命に生きた52人の明治の女性たちを、見事な短文で紹介している。谷中で地域雑誌を発行しながら、地域の景観保全運動、環境保護運動などをリードし、旺盛な執筆活動でいくつかの名著を著わし、離婚して三人の子供を育てた現代の『快女』森まゆみが書いているのだから当然読み応えがある。

夫古在由直のラブレターが印象的な、自由民権家・ジャーナリストの清水紫琴。大杉栄を刺したことで有名な神近市子の意外な側面。因習の打破を実行した貴族の娘、柳原白蓮。日本女性初の自伝を書いた福田英子の波乱万丈の物語。大逆事件で拘束されながら最後まで毅然としていた菅野すが。山川菊栄、与謝野晶子、平塚らいてうの『母性保護論争』はいまだ現代にも通じる要素が随所にある。昭和初期の労働運動に目覚め、初志一貫した山内みな、あるいは梅津はぎ子。『人生に真正面から取り組んだ向日性の文学』宮本百合子。日本救世軍を支えて夭折した山室機恵子。ローザ・ルクセンブルクの名を呼びながら絶命した詩人・農民運動家・渋谷黎子。中年時の夫の改心で花開いたジャーナリスト高群逸枝。文化学院を設立し、戦時化反体制の人を匿い、『日本母親大会』の生みの親で「母親が変われば社会が変わる」という有名な言葉を残して逝った河崎なつ。女優の中興の祖、水谷八重子。どん底の人生の中で神がかりとなった出口なお。
有名無名の女性たちの人生が生き生きと迫ってくる。あっと驚く側面も多い。一文一文は短いのでこま切れの空いた時間で読んでいける本である。




明治東京畸人伝
販売元: 新潮社

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目黒警察署物語―佐々警部補パトロール日記
販売元: 文藝春秋

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 危機管理の第一人者として活躍されている佐々淳行氏の自伝的青春小説。最上質のビルドゥングス・ロマンとしても十分に面白いが、昭和三十年代の生活・風俗の記録としても貴重な一冊です。また、このころから危機管理専門家としての片鱗を見せていたことも、記述の端々にうかがえます。読む人によって、さまざまな楽しみ方ができるのではないでしょうか。
 個人的には警察大学校時代の話が好きです。功なり名を遂げた警察官僚たちの若かりし姿に微笑ましさを感じますが、同時に後年の姿を髣髴とさせるようなエピソードも紹介されます。同級生たちの姿をユーモラスに、そして魅力的に描いてみせる佐々氏の力量に、脱帽!です。




メディアの興亡
販売元: 文藝春秋

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「コンピュータで新聞を作る」

 という、コンピュータがここまで発達・普及した現在だと普通に考えられることが、
昭和40年当時、「アポロ宇宙計画に匹敵する難事業」であったこと。

 そして、昭和40年といえば、山陽特殊鋼や山一證券の経営破綻という前年までの好景気から一転した
大不況の真っ最中・・・新聞社もその例外ではなく、
どこも経常利益1〜2億/年の頃、全国展開のための営業費増と新社屋建設ラッシュの結果、
毎日新聞社は200億余の借金、日本経済新聞社も100億余の借金を抱え、青息吐息の中で
産声をあげたプロジェクト。

700ページ余の大分の本書、コンピュータ導入による活字・職工の全廃という
「革命」を狂言回しにした
 昭和40年代〜52年に毎日新聞が新旧会社に分離するまでの新聞業界史でした。




面々授受―市民・久野収の生き方
販売元: 岩波書店

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このほど株式会社金曜日の社長に就任した著者による師匠へのオマージュの本。「市民」という言葉をこれほど素直に、悪く言えば臆面もなくタイトルに使う人は、現今稀であろう。「市民運動」と呼ばれるコミュニティ活動では、案外屈託なく市民、市民と使われているが、「人民」と言う言葉はほとんど見かけなくなった。
「大衆」がマルチチュードとして捉え直されている今日、この言葉扱いの粗雑さは佐高氏の論理的粗雑さを現していると言ったこととは別にしても、故久野収自身の現在の市民概念を問い質したいという思いに駆られる。とはいえ、今や忘れ去られている左翼活動家・理論家久野収を思い出すには格好の素材であり、ポレミックに読まれてもいいのではないかと(少々贔屓の引き倒しながら)思う次第。
全編、師を思う心に溢れているが、やや気恥ずかしい面もある。少々個人崇拝の嫌いも。でも素直に羨ましいとも思わせる。




喪の途上にて―大事故遺族の悲哀の研究
販売元: 岩波書店

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いかがわしいユング派の御託とか、スピリチュアル寸前の精神分析などはどうでも良い。
本書に手柄があるとすれば、個として生きる人間が、それでもまわりにかけがえのない他者をもち、その喪失に遭遇して、世界も理念も哲学も全て失いそうになりながら、「しかし」と踏みとどまろうとする儚さ健気さを描けているからである。
もう15年も前の本だが、ここまで悲惨や慟哭と戦いながら、それでも思考停止しない書物は現今皆無なのであり、死や病いやをネタに、涙腺だけで勝負する本が多すぎるという深い溜息をついてしまう。途上という思考=プロセスの喪失こそ、現代の一典型的光景か。




目撃証人
販売元: 文藝春秋

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森鴎外批評と研究
販売元: 岩波書店

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森に訊け
販売元: 講談社

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森の回廊―ビルマ辺境民族開放区の1300日
販売元: 日本放送出版協会

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氏が4年間に渡りビルマの解放勢力と生死をともにした記録。
命を懸けた仕事という表現がよく使われるが、本当に命を賭した取材とはどういうものかを教えてくれた本。
本書を通して見えにくい解放勢力の一人一人の顔が見えてき、その歴史、世界観が露になってくる。森を慈しみ、森に支えられて生きる人々。
大宅賞を受賞したので、いまさら多くを語る必要もないが、ジャーナリズムを志す人間にとっては、地を這う取材の聖典ともいうべきこの本は必読といえよう。


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