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和書 561446 (24)



無念の戦後史
販売元: 講談社

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 反グローバリズム、反テロ戦争の基調は日本にとって特別に両義的なアメリカという国への反発を一方的に強めることに繋がっています。本書もその論調に添うものに違いありませんが、著者自身の人生の軌跡を告白し先の大戦の思い出から説き起こすことで、現在を歴史意識に基づいて通史的に洗い直そう、解釈し直そうという試みになっています。
 従って第一に、自国である日本の戦争を安易に肯定するわけにもいきませんが全面否定するわけにもいきませんし、東京大空襲で焼かれた九万、広島・長崎で蒸発した三十万の自国民に対して「戦後日本人は、なぜ、この非戦闘員大量虐殺に抗議しないのか」(31頁)という「無念」の問題意識から始めているのです。第二に、日米安保についても冷戦が終焉を向かえつつあった頃から現実にも終焉した八十年代終わりまで少しずつでも対米依存体質を克服し当然アジアにも信頼を得るかたちで自主防衛論が展開されねばならなかったはずだ、とします。第三に、戦後民主主義の発展にアメリカの影、アメリカという国家の反歴史性、画一化された設計主義、巧妙な大衆性を見て取りその克服を説くのです。
 結局著者は反米主義ではないか、とも思われますが、日本が米国より多大の影響を受け続けてきましたし今現在も受け続けています以上、その問題点について洗いざらい自覚的にしておく必要があるということなのではないでしょうか。
 本書は、だから反米主義の書ではなく、日米論なのです。ここから可能なる米国への提言も出て来得るし、日米が世界に発信し提供できることも本書で確認したことが最低限判っていなければ、不十分なものになるのではないでしょうか。




歴史哲学 (上) (名著/古典籍文庫―岩波文庫復刻版)
販売元: 一穂社

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歴史哲学 (下) (名著/古典籍文庫―岩波文庫復刻版)
販売元: 一穂社

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歴史哲学 (中) (名著/古典籍文庫―岩波文庫復刻版)
販売元: 一穂社

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物語の哲学―柳田国男と歴史の発見
販売元: 岩波書店

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歴史学入門 (有斐閣Sシリーズ)
販売元: 有斐閣

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歴史と歴史学 (UP選書 (148))
販売元: 東京大学出版会

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ヨーロッパ文明批判序説―植民地・共和国・オリエンタリズム
販売元: 東京大学出版会

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■大著の振りをしているけれど、著者の志はさらに大きい。1870年代を中心にして、『ロビンソン・クルーソー』、ユゴー、ミシュレ、ルナン、セルバンテスの作品が縦横無人に引用される。そして読み進むにつれて、それらの作家、作品が、本書の結節点であることがわかってくる。

■「ヨーロッパは、なぜいまのヨーロッパのようであるのか?」 つまり、寛容、差別、オリエンタリズム、奴隷制、アーリア人の特権性、ライシテなど。それらが、全体として、3Dで浮かび上がってくる。第Ⅱ部の1、2の部分がやや説明口調と個人的には感じたが、「フランス」「イギリス」から見た、実は「現代史」。19世紀と21世紀は地続きなのだ、ということなのだろう。☆☆☆☆☆☆を進呈したいところ。




ヨーロッパ歴史学の新潮流
販売元: 晃洋書房

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歴史の理論 (ラジオ大学講座)
販売元: 旺文社

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