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和書 769110 (242)



かるく一杯 (ちくま文庫)
販売元: 筑摩書房

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 田辺聖子は自分の創作よりも、誰かの作品について論じたもののほうが優れているように思う。つまり小説家としてよりも評伝を含む文芸評論、批評家としてのほうが優れている意外に知的な作家ということだ。
 この本でも『源氏物語』の女性を論じたところが印象深かった。若いときは紫の上が教条的な押し付けがましい型どおりの女性にみえてきらいだった。むしろ若いときは空蝉や大君といった知的女性に惹かれやすい。けれど少し年がいって紫の上が好ましくなったのは「紫式部は紫の上を通して女の典型を描きたかったのではないか」と思うようになったからとされている。理想とあがめたてるのではなく「女の典型」としている洞察にはっとさせられた。その経緯は分析しない。はっとさせられたものだから。
 こういう鋭さが瀬戸内寂聴を凌いでいるように思うのだが、作家としての格付けは田辺のほうがやや下がるのだろうか。それは理知より感性がものをいい、作家としてはやはり第一義の小説部門が弱いから?という気がする・・。
 この本には、他、日常のエッセイめいた文もあるが、読者の啓蒙をおそらくしつつ、曽野綾子とはちがいおしつける部分がなく目配りがきくのはさすが。




かるく一杯
販売元: 筑摩書房

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かるさん屋敷 (毎日メモリアル図書館)
販売元: 毎日新聞社

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かるわざ剣法 (1967年)
販売元: 人物往来社

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かるわざ剣法 (徳間文庫)
販売元: 徳間書店

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かれらが走りぬけた日 (1978年)
販売元: 筑摩書房

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かれらが走りぬけた日 (1982年)
販売元: 集英社

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かわいい殺し屋 (ジョイ・ノベルス)
販売元: 実業之日本社

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かわいい殺し屋 (広済堂文庫―ミステリー&ハードノベルス)
販売元: 廣済堂出版

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かわうその祭り
販売元: 朝日新聞社

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