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和書 882814 (14)



西洋と朝鮮 異文化の出会いと格闘の歴史 (朝日選書 (839))
販売元: 朝日新聞社

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 朝鮮の「近代化」が遅れた理由は、世間では「空理空論の儒者の頑迷」からと安逸に抑えられていそうだが、現実はさにあらず、「種々の葛藤」があった。

 そこを著者は、実に判りやすく簡潔にまとめてくれている。

 いうまでもなく日本は「韓国併合」を行った。その正否を「近代化」から問う「してやった派」の根拠は、福沢の「脱亜論」等で代表されるような、「後ろ向きの朝鮮の確立」だった。

 本当に朝鮮は「ただ後向きだった」のか。その疑問に本書は、「大いなる示唆」を与えてくれるだろう。

 そして、そこに「日本とは全く違う国」の存在があることを知ることができる。
「結果」だけを取って、「日本の優越性だけを判断」するか、何らかの「オルナティブ」を感じて、彼の国の歴史に「齟齬という悲劇ではあるが、またそこに何らかの深淵」を感じるかは読み人次第だろう。




西洋美術の主題と物語―ギリシャ神話と聖書から (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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本書の内容は大きく二つに分かれております。前半がギリシア神話についての概説であり、後半は聖書についてのそれです。
前半のギリシア神話についての著述は、狭いスペースにとりあえず全部ツッコんでしまおうという思いが仄見えるような盛り方で、消化不良を起こす羅列のしかたです。そもそもギリシア神話自体、地域的・時代的な物語の集成であり、その意味でそこをどう解きほぐすか、各物語間にどう抑揚をつけるか、場合によっては見易くする為に一部を取捨するか、というのがギリシア神話略述者の考え所だと思うのですが、本書はヘラクレスの物語など一部以外は同列に(「AはBだった、CはDだった」形式で)書き並べているだけという印象を得ました。これではギリシア神話の雑多性が強調されるだけのように思われます。
一方、聖書の場合は、特にキリストについて(新約聖書に関して)の略述が多く、その場合は物語の中心が明確であるので、筋を追うこともさほど困難ではありませんが、やはり書き並べ的知識偏重的で、少なくとも聖書の楽しみみたいなものは伝わってきません。
読了感は何だか中学校の学参を読んだかのようでした。

本書がハードカヴァーで出たのは1971年だそうです。当然、このような概説書がなかった時代には重宝するのでしょう。しかしながら「ギリシア神話」に関しては呉茂一もブルフィンチも、或いは阿刀田高も手に入る時代、「聖書」に関しては各種『聖書物語』、山室静も犬養道子もノーマン・メイラーもそれから異色ですが中丸明も手に入る時世、本書の役割は既に終わったと考えていいとわたしは思いました。





世界名作の旅〈上〉 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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世界名作の旅〈下〉 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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アンナ・カレーニナが列車に轢かれて死んだのがモスクワ郊外にあるオビロフカ駅。この駅の名前は盗賊の町にちなんでいるという。トルストイ以後有名になったがあまりにも縁起が悪いというので改名されて現在は「ジェレズノ・ドロージナヤ」になっているらしい。そんな名作をめぐる逸話(「世界名作の旅」・朝日新聞社)などを読むのも楽しい。いま読書週間。




夕陽妄語〈第2輯〉―加藤周一セレクション (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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選書775 日本史・世界史 同時代比較年表 そのとき地球の裏側で (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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同様の書籍が他社からも出ていますが、それと比較するとわかり易い(同時系列として)表示方法だと思いました。より深く広い記述を望まれる方には頁数の都合で物足りなさを感じられるかもしれませんが、ざっとの「おさらい」として、又は旅先で遺構や歴史的文物に触れられた時の参考文献としては充分だと思います。




戦時下日本の建築家―アート・キッチュ・ジャパネスク (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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~戦後「帝冠様式」は、日本のファシズムが押し進めた建築様式であるとか、軍国主義の産物であるという位置づけがなされてきた。こうした位置づけには「帝冠様式」に対する軽視や揶揄が込められており、今日では改めた見解や評価が提示されている。こうした戦後の位置づけを徹底的に解体しようとしたのが、井上章一の『戦時下日本の建築家-アート・キッチュ・~~ジャパネスク』です。本書は1987年に『アート・キッチュ・ジャパネスク』というタイトルで刊行したものが、1995年に復刊し、現在のタイトルになりました。本書では、日本の「帝冠様式」が政治的意図とは無縁に成立したこと、当時の国家体制が特定の様式に指示や誘導、抑圧を与えた事実がないことを実証主義的に示しています。筆者の主張にはやや極端~~な部分も含まれるが、膨大な資料や事実を分析する徹底性には学問や物事を考える上での姿勢を学ぶことができました。建築に興味があるなしに関わらず、多くの示唆を与える一冊ではないかと思います。~




先住民ミへの静かな変容―メキシコで考える (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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先住民ミヘの静かな変容―メキシコで考える
販売元: 朝日新聞社

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ソ連のイスラム教徒 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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 著者は、潜入レポートを得意とするノンフィクション作家ですが、本書は、潜入レポートではなくて、普通に取材したソ連末期の中央アジア、カフカスのイスラム教徒に関するレポートです。

 ジャーナリストによる著書なので、ソ連のイスラムに関する仔細な歴史などはあまり掘り下げられていませんが、実際にソ連のイスラム地域に入っての取材には他に替え難い価値があります。インタビュー相手は勿論、取材の過程で出会った様々な人々の態度や感情の表れなどから、公式的な発言・立場の裏にある現実を垣間見ることができます(ロシア人のイスラム教徒に対する差別感情とそれに対するイスラム教徒の反発等が具体的に分かります)。

 また、ナゴルノ=カラバフ問題においても、アゼルバイジャン側からの見方というのは貴重な証言ではないでしょうか。

 長く政府により圧迫されていた宗教活動が、ゴルバチョフの登場により、徐々にではありますが、自由を取り戻していく過程にありました。復活したイスラムのエネルギーがどちらに向かうのかは、この時点では定かではありませんでしたが、ソ連解体の可能性も十分に感じさせるものでした。

 アカデミックな研究者の著書とは少し異なった角度から見た、中央アジアイスラムの姿として貴重なレポートではないでしょうか。



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