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和書 882814 (23)



アレクサンドロス大王―「世界征服者」の虚像と実像 (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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アレクサンドロス大王といえば世界市場でも超がつくほどの有名人である。
ほとんど歴史のことを知らないような人でも一回くらいは聞いたことのあるような名前ではないでしょうか。
それほどの有名人ですが、日本では専門に研究する研究者がほとんどいないと言うことは驚きでした。本書はそのほとんどいない日本人のアレクサンドロス研究者がアレクサンドロス大王の征服活動の実態に迫ろうとした書です。

「アレクサンドロス大王」と銘打っていますが、アレクサンドロス大王の生涯についてはほとんど触れていません。アレクサンドロス大王の征服活動、それもアケメネス朝ペルシャとの戦争が主題で、グラニコス、イッソス、ガウガメラの三大会戦を中心に取り上げています。
一次史料がほとんどないアレクサンドロスについて比較的時代の近い5つの史料を、それぞれの立場を斟酌しつつ慎重に読み解いてそれぞれの会戦の実態に迫ろうとしています。しっかりとした史料批判には好感が持てます。

史料批判から浮かび上がったアレクサンドロス大王は軍事面はともかく、政治面ではそれほどの実績を残したわけでないという姿です。
勿論、アレクサンドロス大王が天才的な用兵家だったことは疑いのない事実です。多少の戦略的・戦術的失敗もありますが彼の才能を打ち消すほどのものではなかったといえるでしょう。
ただ、東西文化の融合や世界の統一者という姿は後世の人々が作り上げた偶像だったといえるようです。集団結婚やアレクサンドリアの建設も東西融合と言うよりもギリシア人を上層においた帝国支配のための施策という方向から考える方が妥当といえます。アレクサンドロス大王の早世後、帝国が崩壊したことも政治的基盤の弱さを傍証しているといえるのではないでしょうか。




アングロサクソンと日本人 (新潮選書)
販売元: 新潮社

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日本人とアングロサクソンという全く地理的にも民族的にも離れている二つの集団が実はその宗教的文化的性質において同質であったという,著者の驚きとイギリスやドイツの歴史に対する親しみが感じられる一冊である。私はこの昭和57年に行われた講演についてまとめた本を,25年後の今,手にとって読んでみたが,歴史というものは過去だけではなく未来への合わせ鏡でもあると感じた。必要以上の平和主義的政策をとったイギリスが結局は世界大戦への参加を余儀なくされたというパラドックスや,法律がどんどん作られる時というのはあまりよくない状態のときであるという記述は,今の日本をも映す鏡ではないか。いつもながら著者の歴史に対する誠実な態度と洞察は,その普遍的法則の発見にまで至り,我々を驚愕させるものである。最近乱れつつある我々の日本語の素晴らしさについての語りも,あらためて誇りを感じさせてくれた。




暗号―ポストモダンの情報セキュリティ (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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イエスと親鸞 (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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イエズス会の世界戦略 (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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生き方の研究 (新潮選書)
販売元: 新潮社

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続 生き方の研究 (新潮選書)
販売元: 新潮社

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生きる権利・死ぬ権利 (新潮選書)
販売元: 新潮社

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生きるための学校 (同時代ライブラリー)
販売元: 岩波書店

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イギリス「教育改革」の教訓―「教育の市場化」は子どものためにならない (岩波ブックレット NO. 698)
販売元: 岩波書店

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 元毎日新聞社記者で、2001年からロンドンに住み、2人の男児を育てている女性が、2007年に刊行したブックレット。1988年以降イギリスでは、サッチャーが学力向上のために現場の反対を押し切って(原案も歪曲)、教育に中央集権的性格と市場原理を導入し、統一カリキュラム・統一学力テストの設定、テスト結果の公表による学校間競争とそのための学校自治の法的保障、それによる親の学校選択権の保障、国家による強力な学校査察制度の導入を行った。ブレアは基本的にそれらを継承しつつ、教育費の増額、幼児教育の強化、トップダウン型成績到達目標設定の慣行の定着、「失敗校」支援策を行った。これらの教育改革は、義務教育期間中の子どもに教えるべき教育内容の明確化をもたらしたと言われる反面、問題校の辱めによる教育および地域の階層化、点数至上主義教育による現場のストレス、画一的授業、考える力の弱体化、テストでの不正事件、文書や職員会議の多さによる現場の気軽なコミュニケーションの希薄化、校長不足、教育の低年齢化等をもたらしたと批判され、また学力水準もそれ程向上してはいないという評価も下されている(判定基準の問題あり)。そのため、イギリス各地でサッチャー改革への批判が生じ、テスト中心主義から子ども中心主義への移行、教科横断的授業、基礎を踏まえた上での知識の多様な応用の重視、教師の判断の尊重、学校間協力への動きが見られる。総じて「生きた機関」である教育現場には、敗者を必然的に生み出す競争原理や、外部からの統制はなじまないことが、イギリスでははっきり認識されたと言えよう。著者は更に、フィンランド・モデルを紹介して、この認識の正しさを補強している。本書からは教育についての多くのヒントが得られ、サッチャー改革をご都合主義的につまみ食いする、安倍政権の教育改革の問題性もよく分かる。



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