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和書 882814 (24)



イギリスと日本の間で―ケンブリッジの日記から (同時代ライブラリー (189))
販売元: 岩波書店

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著者は科学と社会、労働の関係を突き詰めた優れた日本人学者。「工場の哲学」などが有名である。彼がイギリス・ケンブリッジ大学に留学し家族を伴う。よくある話のように見えるが、透徹した彼の目とイギリスの人々の姿が実に心にしみる。




イシ―北米最後の野生インディアン (同時代ライブラリー)
販売元: 岩波書店

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インディアンとその部族との生き様は、私たちに深い反省の念を呼び覚ます。むろんアイヌその他の少数民族を迫害した日本人とその子孫にも、無縁の話ではない。

内容のすばらしさに比して訳が悪すぎ、一般的にはとても通読できる本ではない。岩波は改めて他の訳者を求め、この名著を幅広い読者を得る努力をすべきである。




異志倭人伝 (1975年) (朝日選書〈31〉)
販売元: 朝日新聞社

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イスラム・ネットワーク―アッバース朝がつなげた世界 (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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 現在でこそ西洋資本主義にどっぷりと浸かって来たわが国では、アラブ民族やイスラム文明圏と聞くと、狂信的で野蛮な宗教的原理主義に毒された「後進地域」であると思い込んでしまう方も多々おられる事と思う。
 しかし、歴史の「真実性」に目を向けると今、現在の「世界的自由貿易経済」の原型となるシステム・ネットワークを築いたのはヨーロッパや中華圏ではなく、実にこのイスラム文明圏であった事を著者は私達に教えてくれている。
 8世紀末から9世紀初頭にかけては帝国の首都「バクダード」は「全世界で比肩するもののない都市」と呼ばれ人口も100万人以上を擁したらしい。その貿易網はアメリカやオセアニア、南米を除く世界中すべての地域で日本も(当時の唐帝国や新羅国(朝鮮)を通じて間接的につながっていた!・・・当時の「ムスリム商人」は日本を「ワクワク国」と呼んでいたらしい)
 その広範囲の経済活動を支える貨幣の流通も複雑多岐になり、必然的に都市部において金融業も発達、多くの銀行が設立され「為替手形」や「小切手」も使われていたという。(正しく現在の金融のはしりだ・・・)
 当時のヨーロッパ圏から見ればイスラム圏は正しく「一大先進地域」であった事がよく解る。(当時のフランク王国(フランス)もイスラム商業圏の強い影響下にあったようだ。後にフランクはイングランドやドイツと組んで軍事的侵略を試みるが・・・(十字軍の遠征)
 この軍事的遠征によりヨーロッパ人は多くの先進的な文明をムスリム達から持ち帰ったに違いない。しかし、「軍事的手段」に訴えず「経済的協力関係」に終始し西欧社会に多大な影響を与えた民族がいる。スゥエーデン、ノルゥエーの北欧バイキング達である。彼らは「河の道」を使って、ビザンツ帝国やイスラム圏と交易を行い9世紀には現在のロシアの基になる国も建国している。(キエフ公国など・・・)
 もう一つ見逃せない事実がある。それは8世紀にムスリム達がイベリア半島に上陸し、この地域をイスラム商圏に組み込んで経済的繁栄をもたらした事である。後にスペインやポルトガルが「大航海時代」に颯爽と繰り出せたのは、彼らムスリム達が多くの高等教育機関や公共図書館を設立し、「航海技術」等も伝えた事が多いに関係していると思われる。
 ・・・・こうして見ると西欧社会にとって「イスラム文明圏」とは自分達の文明の「母体的存在」として捉える事も決して間違いではない、というのが歴史の正当な評価ではなかろうか?・・・ちなみにアラビア語がそのまま外来語としてヨーロッパで使われているものを挙げて見よう ・・・「アルコール」、「ソーダ」、「シロップ」、「マガジン」、「アルケリー」(ケミストリーの事)「シュガー」・・・等など
 後、珈琲を飲む習慣も(最初は薬用として扱われていたが・・・)イスラム圏では8世紀から、ヨーロッパでは・・・17世紀以降から・・・・
 こうして見ると、明治の「開国」以来「脱亜入欧」を国の至上命題として今、現在も歩み続けているわが国としては、ふと立ち止まり、考えて見る時間も必要なのではなかろうか?・・・・私達も、彼らムスリムもまた同じ「アジア人」なのだから・・・・・




イスラームの「英雄」サラディン―十字軍と戦った男 (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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卒論の時に大変お世話になった1冊。この本が出た時は感動した。
詳しいし、読みやすくて、そのうえ面白い。研究書のはずなのに、こんなに面白くて良いのか。
佐藤次高氏の著述は素人にもたいへんわかりやすく、中身も充実している。
これがもっと早く出ていれば、いろいろラクだったろうな、というくらいサラディンやその周辺について調べるのに有益な本。




イスラームのロジック―アッラーフから原理主義まで (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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この講談社のメチエシリーズは良書が多く、読んでいて面白いものが多い。

 人間の世界認識は、環境世界における複雑性の過剰を無意味な混沌として捨象、隠蔽し認識処理可能な有意味なコスモスにまで縮減することによって初めて成立する。

 すなわち、日本語でイスラムを表現することと本当のイスラム社会には大きな隔たりがある。そういうことを前提として、イスラム世界を描いている本である。

 国家は本質的に暴力機構であり、まさに権力の独占こそが「近代国民国家」の本質をなすということができる。しかし、西側先進国とそれ以外の国では暴力の表象に顕著な差異がある。

 先進国では政権への根底的な反対者、異質な要素の根絶はあらかじめ完了している為、現行の秩序の維持には「通常時」においては「犯罪者」に対する以外に「生の暴力」は顕在化しない。軍や警官があまり目立たない社会である。

 他方それ以外の世界の八割を占める国では、国家の支配は剥き出しの暴力性の誇示によって支えられている。イスラム国家も、国家の暴力性は可視的であるばかりか、むしろこれみよがしに強調されている。

 つまり、今日のイスラーム世界の抑圧は、欧米による外部からの「隠微な」間接支配と、内部の軍ー治安警察国家軍の支配階層による「露骨な」強権的弾圧という重層構造を有している。

 自由で豊かな社会と貧困抑圧の社会、光と光がもたらした闇の部分、これらの分析をイスラムをキーワードに本書は書かれている。




痛みと身体の心理学 新潮選書 (新潮選書)
販売元: 新潮社

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 アーノルド・ミンデル博士の「ドリーム・ボディ」という概念を、誰にでも実行できるわかりやすい手引書としてまとめた本ですが、非常に奥が深いと感じました。
 体調不良時の苦しみによる身の置き所のなさには、だれもが悲しみや怒りを覚えてしまうし、その「症状」を憎み、敵視してしまうと思います。それは無理もない自然な感情だとも言えます。
 ですが、本書では、その症状を、語りかけてくるメッセンジャーとしてとらえ、「見つめる」ことを推奨します。
 たしかに、身体的な苦しみにしろ、不快な感情にしろ、自分の一部であることは違いないのだから、異物視して憎悪するのではなく(それもしかたがないことだともいえるが)、自己の一部として「受容」することも理にかなっているし、また、治療に際しても心身の負担が軽減されるかもしれない。

 本書では、「怒り」の感情に対しても、それを罪悪視せず、しっかりと対象化し、「見つめる」ことを薦めています。
 今まで自分が、「怒り」という感情に対して、「抑圧」あるいは「発散」という拒否的な態度しかとっていなかったこと、そして、それがどちらも自分に対しても周囲に対してもやさしくない態度であることに気づかされました。
 本書を読むと、体と精神、症状と夢が、同じものの両側面であり、同時的に現象化するという驚くようなことが、すんなりと理解されます。

 この本を購入した当日、たまたま頭痛と吐き気に襲われ、さっさと布団を敷いて、横になったのですが、症状は治まらず、寝返りの連続でした。そこで、本書の内容を思い出し、症状や体の感覚を体からの語りかけとみなし、できるだけその症状に耳を澄ますようにしたところ、心身の負担がかなり軽減され、やがて眠りにつくことができました。

 日頃、われわれは、体の存在自体や、夢の語る物語を無視し、ないがしろにしてしまいます。
 だが、体や夢の相関性について自覚的であることは、とても理にかなったことであり、著者の言う全体性への一歩をふみだすことでもあると思わされました。
 読み物として非常におもしろく、実用的でもあるので、是非おすすめします。




イタリア的 ―「南」の魅力 (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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「mangiare,cantare,amore」で表象されるイタリアの別な面、あるいは多数多様性を示す。料理、宗教、ポップス、文学、政治等様々な分野の現象に目を向け、イタリア的な「カ−ニバルとユ−トピア」、“furbizia”(抜け目のなさ)、「ゆっくり動く」“pensiero meridiano”(南型/真昼の思想)、イタリア的悲観主義(グラムシ「理性は悲観、意志は楽天)等のコンセプトを定義していく。なかなか面白かった。
エ−コやネグリの「背景」をさらに知りたい。続編を!




一茶句集 (同時代ライブラリー―古典を読む (252))
販売元: 岩波書店

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稲作の起源―イネ学から考古学への挑戦 (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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子供の時分「どうしてわざわざ田植えなんて手間をとるのか?
籾を直接蒔けないのか?」って周りの大人に尋ねても、腑に落ちる答えを持っている人はいなかったなあ。

田舎育ちの私ですが、水田という耕地は、未だにナゾだらけです。水を入れたり落としたり、とにかく畑とはあまりに異質な農風景です。
数々の本に「畑作の陸稲から水稲に移行した」とありましたが、両者の作業性はあまりにもかけ離れて見え、それが歴史上スムーズに変遷できるなんて、随分無茶で具体的な見解とは言えないんじゃないかと思ってました、内心。


この本の最大の素晴らしさは、水田と田植えの発生を、無理なくイメージさせられる豊かな説得力にあります。
水田に不思議を感じていた方、長年の憑きモノが落ちますよ(笑)。
縄文籾の件りなどは、正直距離を置いて読みましたが、この株分け説、今後細かな修正はあるでしょうが、長く生きる説かと思えました。






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