抽象的な水彩を思い浮かべさせるような印象的な繊細さや透明感を感じる音作りはやはり彼独特のものです。前衛Jazzや現代音楽的な要素を織り込んだ凝った音作りは彼の作品に欠かせないところですが、本作では他の作品に比べて控え目の観を持ちます。ここでは彼のピアノとヴォーカルが主役であり、彼のピアノが好きな方には大切にされそうです(私もその一人です)。
突如、軽快なピアノとユニゾンで歌い出される"Dondestan"に新鮮な意外性を感じつつ、耳にこびりついてしまうメロディ。また、"Worship"の穏やかな表情や"Catholic architecture"の静かな佇まいなども魅力的ですから、コアなファンの方のみならず、より多くの方に好かれそうなスタンスを持っていると思います。
何度か聴いているうちにジャケットに描かれた風情とのマッチングにほっとした気持ちになってくる、身近に置いておきたい親しみを感じてしまう一枚です。
こうして原点から外れ輝きを失っていたエアロをかねてからプロデュースしたいと言っていたのが、ドゥービー・ブラザーズなどで知られるテッド・テンプルマンである。ギミック抜きのロックンロール、単なるロックンロールの音を作らせたら世界一のプロデューサーにより、デビュー作に近い転がり感を取り戻すことに成功している。バンドの状態も曲の出来も良くないが、そんなことはどうでもいい。
このような本物のロックンロールは正しい聴き方をしないと体感できない。高級オーディオで分析的に聴くのは最低である。彼らの下手糞かつ乱暴な演奏が、バンドとしては比類なき疾走感を生み出すのであって、1つの塊りとして体で聴くべきなのだ。安物のラジカセを床に置き、中音と低音を最大にし、音が割れんばかりに鳴らすと、彼らの音楽の真髄に迫ることが出来るだろう。夜中の米軍極東放送のAMラジオから流れるエアロは最高である。
こうして原点から外れ輝きを失っていたエアロをかねてからプロデュースしたいと言っていたのが、ドゥービー・ブラザーズなどで知られるテッド・テンプルマンである。ギミック抜きのロックンロール、単なるロックンロールの音を作らせたら世界一のプロデューサーにより、デビュー作に近い転がり感を取り戻すことに成功している。バンドの状態も曲の出来も良くないが、そんなことはどうでもいい。
このような本物のロックンロールは正しい聴き方をしないと体感できない。高級オーディオで分析的に聴くのは最低である。彼らの下手糞かつ乱暴な演奏が、バンドとしては比類なき疾走感を生み出すのであって、1つの塊りとして体で聴くべきなのだ。安物のラジカセを床に置き、中音と低音を最大にし、音が割れんばかりに鳴らすと、彼らの音楽の真髄に迫ることが出来るだろう。夜中の米軍極東放送のAMラジオから流れるエアロは最高である。