魔術を究め、ついには死さえ欺く方法を見いだした双子の兄弟。
弟はその力を世界の護りに捧げ、しかし兄は、”ノホクス・キャニス”と結んで世界に破滅を招き寄せようとしている。
手遅れになる前に、２人を探し出すのだ。
そして、今年こそが666年目に、この世と地獄とが急接近する年。
双子の兄は邪術をもって”ノホクス・キャニス”を復活させんとしている。
ＢＰＲＤ：超常現象捜査局は、腕利きのエージェント、ピーターを派遣するが、彼は消息を絶った。
ＢＰＲＤ最強のエージェント、人間に育てられた正義の悪魔、ヘルボーイと相棒のサラは、友人でもあるピーターの消息を追い、不気味な修道院にやってくる。
といった筋から始まるアローン・イン・ザ・ダーク系（バイオハザード系といったほうがわかりやすい？）サード・パーソン3Dアドベンチャー。
ヘルボーイは角をとられた赤鬼といった風情で、悪役のように見えますが、実にホンワカしたのんきな性格。
途中のセリフも結構大ボケで、かなり不気味なホラーアドベンチャーなのですが、彼のユーモラスな雰囲気がうまくミックスされて、なんともいえない味が醸し出されています。
ちなみに原作を知らない人でもまったく問題なし。
ストーリーはきちんと完璧に出来上がっています。
ゲームをプレイするうち、ヘルボーイののんきな性格がきっと好きになるでしょう。
なお、この手のゲームにつきものの「謎」は簡単で、アローン・イン・ザ・ダークのような理不尽さはまったく無いので、とてもいい感じです。
アクションは少々ぎこちなさを感じますが、慣れればそこそこ。
一応ピストルなどの武器もありますが、命中率が悪いのと、ヘルボーイの最大の武器は「破滅の右腕」ですので、「ボクシング」が一番多くなります。
ゲームの性能はDirectX7世代で、結構低スペックのビデオカードでも動きます。
いろいろ試しましたが、ATI Rage128や、nVIDIA TNT程度だとややパワー不足な感じですが、高解像度で十分な画質でプレイできました。
nVIDIA RIVA-TNT2や3Dfx Voodoo3では最高の画質でも問題なくプレイできましたので、これ以上の性能のVGAなら、非常に快適だと思います。
アクション性が高くないせいか、CPUの負担も少なく、Celeron400程度のPCでも十分。
二昔以上の低スペックのPCでも遊べる点はうれしいゲームです。
最後に難点を言えば、操作にマウスが使えない点。
同社が同時期に出した「デビル・インサイド」などは、マウス＆キーボードでも実に素晴らしい操作性でしたが、それに比べると、キーボードのみの操作というのは実につらい。
しかし、ゲームパッド、ジョイスティックに完全対応しているので、それらでプレイすれば、抜群に操作性が良くなり、とても快適です。
常に敵の最前線の裏側、主戦場とは離れたところで活動するイギリスの独立部隊SASを扱うゲームで、敵が来ないので暇を愚痴、敵より上官の視察が怖いイタリア軍基地など、のんびりとしたところに奇襲をかけ、警報とともにあわててスクランブルをする敵兵など、独特のムードが非常に魅力的。
ゲームシステムはOperationFlashpointに似た分隊操作とアイテム操作になっているが、ダメージは体力ゲージ制で何度も回復できるため、さほどシビアなゲームではない。しかし、わずか4人で基地を襲うなど多少無茶なミッションであるため、簡単にはクリアさせてくれない。
ストーリー演出がしっかりしていて豪華な印象もある。
安心して楽しめる良作。
