2005/7/25作成   

海外旅行 旅行記 ナスカ 地上絵 (ペルー)

海外旅行 旅行記 マチュピチュ (ペルー) から続く

2001年5月

 リマから長距離バスに乗って7時間ほど経った。 外はすっかり暗くなり、予定ではそろそろ着く筈なのに、外には民家の灯もなく、バスはS字に曲がったりしている。 ひょっとして降り損なって行過ぎたのかなあ?と不安になり、女性車掌に聞いたところ、ナスカにはまだ着いてなくて、もう少しで着くとのこと。 S字に曲がった後、民家の灯もないところをひたすら真っ直ぐ走り続けると、突然、民家が一気に現れ始め、ナスカのバス停に着いた。 ナスカの町は、広大な平原の中にポツンとある小さな町のようだ。 バスを降りると、旅行会社の人がすでに待っており、ホテルまで車で運んでくれた。 受付では、やたらにフレンドリーなおじさんが迎えてくれた。日本の民宿のようなホテルだなあと思った。

 次の日は、ホテルで無料の朝食を済ますと旅行会社の人が迎えに来て、飛行場まで車で運んでくれた。 セスナでの遊覧飛行は、リマの空港で手配してもらった費用には含まれていなかったが、あの後、別途、手配してもらっていた。 1回あたり50ドルだった。その日2回、翌日1回の計3回乗る。30分くらい待っただけで乗れた。

 セスナに乗るのは初めてだった。私の席は操縦席の右隣だ。後の2席にも別の客が乗っていた。最大で3人の客を乗せて遊覧できる。 私は、小型機だから揺れるんじゃなかと不安だったが、離陸するとほとんど揺れなかった。 離陸を終え機体が安定した頃、私が操縦士に「今日は風ないね(No Wind today)」というと、 操縦士は「ないよ(No)」と言って、ほんの2〜3秒だが手放し操縦をし、手放しでどの程度安定して飛ぶか実演して見せてくれた。 そして、機体が少し曲がる様子を見て「今は少し曲がるど、朝早くやったときは全く曲がらなかった」とか言っていた。 下を見ると、ナスカ平原が広がっており、様々な筋が様々な方向に入り乱れて走っていた。 やがて、ポツリ、ポツリと、テレビでお馴染みの有名な絵が現れ始め、その都度、操縦士が解説した。


 これがテレビでしか見たことのない地上絵の本物だと思うと感動した。 しかし、線の色が思っていたほど白くなく、ただの筋とあまり変わらないように見える点は、惜しいと思った。 あと、ここで実際に見るまで、私は、地上絵の周りに他の線はなく、また、地上絵はある程度かたまってあると勝手に思い込んでいたが、 実際には、周りに、様々な筋が様々な方向に入り乱れて走っており、地上絵は、それらに埋もれていて、しかもかなりの間隔をあけて点在していた。 実際に現地に来てみないとわからないこともあるなあ、と思った。

 遊覧中、絵を操縦士が指差してもどこかわからなかったときに「捕らえられない」と言うと、操縦士は思い切り機体を傾けてくれて、 よく見えるようにしてくれた。そのとき、ひょっとしたら墜落するんじゃないかと少し不安になった。 まあエンジンの推力を上げてからしているから大丈夫だろうとは思ったが...

 すべて見てまわると、飛行機は、ナスカの町に向かった。 右下に、昨夜長距離バスで通った道が見えた。その道は、飛んでいる方向と同じ方向に真っ直ぐ延びていた。周りを見ると平原以外に何もない。 ナスカの町まで意外と遠いようで中々たどり着かなかった。 しばらくすると、町が見え始め、右前方に滑走路が見えて来た。飛んでいる方向と90度ずれた方向に延びていた。 飛行場の近くまで来ると、操縦士はエンジンが止まるんじゃないかというくらい絞り(実際、エンジンの音がほとんど聞こえなくなった)、 右旋回を滑走路端で正対となるくらいゆっくり行いながら降りて行って着陸した。 セスナを降りると、そのまま別のセスナに乗り換えて、再び飛んだ。一回目に見落としたことのリターンマッチと、写真の撮り直しが主になった。 この後、旅行会社の人にホテルまで運んでもらった。

 ホテルで少し休んでから食事に出たが、 今回は、絶対に食中毒(インドやエジプトやトルコからの帰国後は散々な目にあった)にあわないことを最重要課題にしていたので、サラダは避けた。 そういう基準で丁度いいメニューのある店を選んで入ると、店のマスターが注文をとりに来た。 そのマスターは、外見では完全な西洋人だったが、いきなり完璧な発音の日本語で話して来たので、私はそのアンバランスさに不思議な感覚におそわれた。 そのマスターとは注文以外に何か会話したと思うが内容は覚えていない。 食後は、ネットカフェに入り、適当にネットサーフィンをしてからホテルに帰った。

 次の日は、まず、飛行場まで車で運んでもらって再度セスナに乗った。この日も30分くらい待っただけで乗れた。 地上絵の遊覧では、デジカメのシャッター速度を手動にして、昨日と異なる設定で撮ってみた。 地上絵の遊覧後は、観光地巡りの予定になっている。 セスナから降りると、ミラドール(Mirador)というやぐらまで車で連れて行ってもらった。 そのやぐらに登ると、かなり低位置からだが地上絵「人の手(Hands)」が見えた。 そのやぐらで写真を撮って降りると、その後、ナスカの地上絵の保存に貢献した女性「マリア・ライ」の記念館、 水路(Acueductos)、名前はわからないけど頭蓋骨の一杯展示してある小さい博物館と巡ってホテルに戻った。

 ホテルに戻ると、その日はリマに向けて出発する日なので、ホテルをチェックアウトした。 長距離バスの発車時刻まで時間があるので、ネットカフェにでも入ろうかと思ったが、どこも締まってるように見えた。 念のため、たまたま通りかかった30代くらいの女性に聞いてみたが、英語がひと言も話せない人だった(終始スペイン語で話して来た)。 英語が重視されていない国では、普通の市民は英語はひと言も話せないのが普通なので、そうなるような気はしていた。 しかしインターネットという言葉だけはわかったようで、店の前まで連れて行ってくれた。 言葉がわからなくても何とかしてくれるのはありがたい。 その後、旅行会社の事務所に行って長距離バスの発車時刻まで涼み、バスに乗ってリマに行った。

 このあとは、リマで一泊し、そこから帰国した。

 [補足] 最近になって、ペルーでナスカよりも古い地上絵が発見されたらしい。ナスカの地上絵より大きいみたい。
ANAショッピング ANAのマイルがたまるastyle スルガ銀行ANA支店 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(R)




楽天トラベル株式会社



仮想世界 - シューティング/レース/電車ゲーム フライトシミュレータ