2005/7/25作成   

海外旅行 旅行記 マチュピチュ (ペルー)

海外旅行 旅行記 ケネディー宇宙センター (アメリカ) から続く

2001年5月

 リマに着いたのは夜明け前だった。 空港のカウンタでクスコ(マチュピチュの近くにある都市)までの予約状況を聞いたところ、行きの席はあるけど帰りの席はキャンセル待ちとのことだった。 それでいろいろ策を考えていると、政府の観光担当の職員と称する人(自分の名札(顔写真入)をしきりに指していた)と旅行会社の人がやって来た。 かなり怪しいと思ったが、私が何に困っているかを聞き出しては助言するのを、あまりに熱心にしてくれたので、一応、金額だけ聞くことにした。

 リマ→マチュピチュ(宿泊地はクスコ)→ナスカ→リマの経路で、 1週間のホテル代、交通費(飛行機、長距離バス、列車(クスコ−マチュピチュ))の内訳をすべて提示され、それらを合計すると10万円くらいになった。 ホテル、空港、バスターミナル、駅の各間の移動も、すべて無料で付けるとのことだった。 日本の国内旅行の相場よりは安いが、ペルーの国内旅行の相場と比べ高いのか安いのかわからない。 しかし、これまで僻地を巡るような海外旅行ですべて自分でしたときは帰国後に必ず体調を崩して苦しい思いをしており、またそうなるのは御免なので、 損か徳かはわからないが、頼むことにした。

 頼むと、クスコまでの飛行機の往復がなぜかあっさり確保され、クスコに向けてすぐ出発となった。 搭乗口に行くと、係員に「今、クスコが雨なので、出発が遅れます」と言われた。 私が不安になって「欠航になりそうですか?」と尋ねると、係員はきっぱり「No」と言った。 クスコ絡みの便は、欠航は少ない代わりに時刻の方はしょっちゅう変わってしまうのかもしれない。

飛行機がクスコに近づくと、左下にクスコの町と空港が見えて来た(左写真)。

その後まもなく、左に180度旋回しながら山の頂上すれすれのところを飛んで向こう側から降りた。

この空港は、マチュピチュ(かなり外貨を稼げそう)への入口であるにもかかわらず、毎日、午後は霧が理由で閉鎖されて午前しか便がない。 私は、ILSを装備するなりして霧でも運用できるようにすればいいのになぜしないのだろう、と疑問に思っていたが、この地形を見て理由がわかった。 このように山に囲まれたところでは、直線でしか進入できないILSを装備しても、進入路が山に遮られて使えない。 それ以前に、よくもまあこんなところに空港を作ったものだなあと思った。


 クスコの空港に着くと、旅行会社の人が迎えに来て、ホテルまで車で運んでくれた。その日は何もせずに眠ったが、夜中に何度か目が覚めた。 何となくだが、息苦しいのだ。クスコは、富士山の頂上よりも高いところにあるが、やはり空気が薄いような気がした。

 次の日は、朝早く起きた。マチュピチュに行くには、列車に4時間くらい乗らないといけないのだが、 観光を想定した列車は、行きはクスコ朝早発マチュピチュ昼前着、帰りはマチュピチュ夕刻前発クスコ夜着の列車しかない。 それに乗るには朝早く起きないといけないのだ。 ホテルで無料の朝食を済ますと旅行会社の人が迎えに来て、駅まで車で運んでくれた。

 列車に乗って周りを見ると、この列車は複数のツアーが共同で利用しているようだ。私も例の旅行会社の手配したツアーの客として乗っている。 列車は、クスコの駅を発車すると、しばらく前進後退を繰り返しながらジグザグに進んだ(要するにスイッチバック)。 山を真っ直ぐ越えようとしてもあまりに急勾配だし、ジグザグに進むのを前進のみで曲がりながら行おうにもカーブがきつ過ぎて曲がれないので、 仕方なく、前進後退を繰り返す方式にしているのだ。クスコの町が如何に険しいところにあるかがわかる。 それが終わって列車は前進のみになり、クネクネと4時間走り続けると、マチュピチュの最寄り駅、アグアス・カリエンテス駅に着いた。 ここで、数台のバスに分乗して、マチュピチュの入口まで行く。 どのバスに乗るかは自由なので適当に選んで乗った。バスがS字カーブの連続を進んで標高がどんどん高くなって行くと、 先ほどのアグアス・カリエンテス駅が下の方に米粒のように見えるようになった。 バスがマチュピチュの入口に着くと、自分のツアーの参加者が揃うのを待ち、ガイドとともに全員で一緒に入った。

 しばらく歩くと、右に、写真でお馴染みの光景が現れた。


 あの有名なマチュピチュの全景だ(左写真)。

今、山の斜面から、山のふもとの方を見ている。
山の斜面を下り、マチュピチュの遺跡の中に入って行った。

 歩いていると、日本語が聞こえて来た。日本語ガイドのツアーのグループに遭遇したのだ。 我がツアーは英語ガイドだから、私にはガイドの説明が半分も理解できなかったが、GWのこの時期に安く済ませようというのだから仕方ない。

 いろいろなところに行ってここは何に使われていたかという説明が続き、やがて草原のようなところに出ると、何か羊のような動物が現れた。 あとで調べてみたところ、リャマという動物らしい。野生ではなく飼っているように見えたが、遺跡の中になぜ?と少し不思議な感じがした。

 マチュピチュから出ると、バスに乗ってアグアス・カリエンテス駅まで戻るのだが、このときちょっとした大道芸が行われた。 バスが発車すると、グッバイ・ボーイと呼ばれる子供が「バーイ」と叫んでバスを見送るのだが、 しばらく走ると、バスの前方に、なぜかその子供がまた現れて「バーイ」と叫んでいた。その後何度も節目節目でその子供が現れた。 その子供は、バスが下り切ったところでも現れ、そこではバスに乗り込んで、乗客からご祝儀をもらっていたが、 これは、人間がバスより早く走っているように見える大道芸なのだ。 実際には、バスがS字に大回りしながら下るのに対し、人間は真っ直ぐ下れるので可能なわけだが、 可能とはいっても、全力で走らないといけないし、走って下るのに危険も伴う。その点がまさに大道芸なのだ。 この後は、私は、アグアス・カリエンテスの町で食事をし(どこに行っても観光客だらけ。ほとんどが西洋人)、予定の列車で帰った。

 次の日は、ナスカに向かった。ただし、クスコがあまりにも山奥にあるため、たとえナスカへの直行バスがあったとしても(実際には直行はないみたい)、 飛行機で一旦リマまで行って、リマから長距離バスで行った方が遥かに速い。旅行会社もそのように手配しており、空港まで車で運んでくれた。 空港に着くと、何と、私の乗る飛行機が整備のために欠航になっていた。 直行便を待つより、アレキパで乗り継いだ方が早く着けるとのことで、そのように振り替えてもらったが、リマに着いたのはかなり遅くなってしまった。 リマの空港に着くと、政府の観光担当の職員(?)と運転手が居て、長距離バスの乗場まで車で運んでもらったが、 長距離バスの発車時刻が午後なので、これほど遅くなってもかなり余裕があったが、全く幸運だった。 バスに乗ると、ざっと見たところ、かなり料金の高そうなバスだった。 客席は2階のみで席間も広く、運転席は1階で2階の前方を遮るものがないため客席からの眺めがいい。1階にはトイレもある。 少し勿体ない気もしたが、7時間も乗り続けないといけないことを思うと、丁度いいのかなとも思った。 因みに、幸運にも私の席は、最も眺めのいい1列目だった。 途中、大きな町に2〜3回停まっただけで、軽快に走り続けているうちに、日が暮れた。

海外旅行 旅行記 ナスカ 地上絵 (ペルー) に続く
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