戻る

前ページ   次ページ

和書 492084 (111)



渤海国―東アジア古代王国の使者たち (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 「渤海」なんて何かヘンな名前ですが、これはレッキとした古代王朝の国号です。この国、7世紀末から10世紀の前半までの約230年間、朝鮮半島北部から中国東北地方にかけて存在していました。中国本土では唐朝が栄えた時代であり、渤海も唐の文化を吸収・咀嚼して、平和な文化国家としての繁栄を謳歌していたのだそうです。民族的には、朝鮮系とも満族系とも言われていますが、実際のところはよく分からないのだそうです。
 この国に関して特筆すべきは、我が国平安朝のある時期(9世紀半ばから10世紀前半)には、日本の外交関係の唯一の対象が渤海であったことでしょう。菅原道真や都良香といった本朝随一の文人たちが漢詩の応酬などを繰り広げた相手方は、実は唐朝からの使者ではなく、渤海からの客人たちでした。我が国に対する文化的な影響という点でも、我々はもっと渤海に注目すべきなのかもしれません。
 本書は、渤海国の興亡をごく簡単に紹介するとともに、この国と我が国との交流の実態を解説するものです。渤海国そのものに関する本というよりも、和が国の側から見た日渤交渉史に主眼が置かれています。もう少し渤海自体について言及して欲しいなと思いますが、我が国平安朝における外交政策の実態や、古代東アジアにおける国際関係のありさまを考えるという観点からも、それなりに興味を覚えました。




モンゴルと大明帝国 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 本書は、モンゴル・元朝による中国への征服王朝支配の実態と、朱元璋らによる中華回復や明朝の興亡を描く概説書です。特に気が付いたのは次の点です。
 (1) 征服王朝たる元朝と国民王朝たる明朝の間には「断絶」が強調されるのが通例ですが、本書では、元・明両朝を敢えて一括りとし、両者の性格の「連続性」にも注目しています。すなわち、モンゴルによる支配は中国社会の様々な面に変貌と「歪み」をもたらしますが、変わりきらなかった面が次代に繋がり、明朝による「歪み」の克服に際して重要な背景となったとしています。
 (2) このシリーズの本はどれもそうですが、歴史上の人物に関するエピソードの類は最小限に抑え、各王朝による統治の政治的・社会的構造や、東洋史全体の中における意義に重きを置いています。本格派チックなハードな内容となっており、勉強になります。
 (3) 朱元璋政権の性格について、漢族下層農民による民族的・階級的な政治体制樹立の結果といった見方を排し、政権樹立初期の頃から地主層の利害を代表する色彩が濃いことを強調しています。30年前に書かれた本であることに鑑みれば、たいへん歯切れの良い主張だと思います。

 社会的・経済的諸相の推移などにも踏み込んだ、内容の濃い本ですが、著者たちの語り口はたいへん巧く、丁寧で平易な説明がなされています。だからと言って、決して暇つぶしに読むような本でもありませんが、分かり易さを心がける姿勢には共感を覚えます。




三国志と日本人 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 中国では,曹操は極めつけの悪人とされており,演劇の影響から張飛がヒーロー扱いされている。これに対して,日本では曹操の人気が高い。これは,日本人が小説本で三国志に親しんできたからであり,とりわけ,「ひと口にいえば,三国志は曹操に始まって孔明に終わる二大英傑の成敗争奪の跡を叙したものというもさしつかえない。」とまで曹操を高く評価した,吉川英治の影響によるところが大きい。

 本書は,「日本書紀」から最近のテレビゲームまで,日本人が三国志とどのように接してきたかを説き明かしている。
 三国志に興味がある方は,一読して損はないと思う。





三国志の英傑 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

三国志演義を読んだ後、さらに人物について知りたいと思い本書を購入した。結果から言うとほとんどが曹操の話ばっかりで、かなり期待はずれ。曹操の話ばっかりするんだったらタイトルを変えろって言いたい。




上海―疾走する近代都市 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






酒池肉林―中国の贅沢三昧 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 贅沢史なる面白そうなジャンルに惹かれて手に取りました。良い本だと思います。中国史を彩る、有名無名の人たちを通じて、贅沢の裏に潜む精神史を掘り起こして見ようとの試みは、新鮮でした。特に、張献忠の奢侈としての殺人、六朝貴族の薬漬け、蘇軾、唐寅の穏やかな贅沢は、初耳の話もあり、とても興味深く読むことが出来ました。

 それに「エントロピーの爆発」(むちゃくちゃな浪費)を伴う直截的な贅沢を楽しむ(または苦しむ?)段階から、徐々に真の悦びを求める贅沢への移行の過程が跡付けられると、なるほど中国史の流れが分かりやすく理解でき、著者の着眼点の巧みなことを思わずには居られません。まったくうまい切り口であると思います。

 しかし、切り口の新鮮さに比べると、どうもその扱っている具体例が平凡すぎるような気がします。始皇帝と煬帝をはじめ、世説新語の贅沢のエピソード、魏忠賢や西太后など、純粋に贅沢史の中に入れるべきか疑問を感じるものや普通の通史でもよく触れられる話が多くの紙幅を裂かれており、多分に物足りなさを感じてしまいます。僭越ながら、たとえば、本書の中でも少し触れられている乾隆帝の話などを加えてみればよかったのではないかと私などは思ってしまいます。金持ち、権力者は多かれ少なかれ奢侈に惹かれるもの、始皇帝や煬帝などはあまりに有名で、いかにも名前が売れているので入れました、という感じがするこのような選択は好きにはなれません。贅沢史という壮大な意図を新書という形にまとめるにはかなりの無理があり、その分、より内容は精査して欲しかった。
 批判が多くなってしまいました。ちなみに言っておくと、私は全体としては慧眼の試みだと思っているのですよ、それだけもうちょっと、と思うだけなのです。




秦・始皇帝陵の謎 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

秦始皇帝の兵馬俑の話題、とくに発掘史をディープに読める本です。兵馬俑は映画にもなりましたし、兵馬俑そのもののカラー図録などは、すでに他で多く出版されています。観光旅行のチラシでも有名です。どのようにして発見され、どのようにして発掘されたのか? 原著発行年1993年現在までの発掘調査の結果どんなことがわかったのか? 岳南はジャーナリストなので、読者をひきつけるようにいろいろ工夫しているようです。墓室の未盗掘説はこのころからでてたようですね。

なかでも興味深いのが、第9章「問題と展望」で、「発掘技術の粗雑」「保存技術の未熟」「文物の盗掘と盗難」など中国考古学界の問題点が論じられています。定陵出土の萬暦時代の絹織物がぜんぶダメになったということははじめて知りました。また、第八章の銅車馬をめぐって農民と対立、解放軍まで巻き込む醜い騒ぎになった事情は現在の中国の一端を表しています。
訳文は読みやすくありがたいのですが、「監訳」となっていて「日中友好」という単語もあり、訳者による取捨選択があるような感じがします。




ジンギス・カンの謎 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






蘇州―水生都市の過去と現在 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

現在蘇州について、日本語で読める唯一の包括的書。
しかし内容は散漫な印象が拭えず、
近現代に関する記述はほとんどない。

また文章もやや粗く、読みにくい。
「~を参照されたい」「~に記述があるのでここでは説明しない」
といった意のフレーズが多く、
スムーズな理解を妨げている。
本来であればこういった細かいながらも

雰囲気が伝わるエピソードは少しは欲しいところ。

しかし冒頭に挙げた通り、蘇州の概観を掴むには必見。




中国の大盗賊―天下を狙った男たち (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

中国共産党も盗賊だ、と言う著者の意見は目から鱗だった。


前ページ   次ページ

戻る

仮想世界 - シューティング/レース/電車ゲーム フライトシミュレータ