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和書 492084 (112)



中国の大盗賊・完全版 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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この本は「盗賊」を「キーワード」にして中国の歴史を描いた本です。

歴史を描く場合、主人公を「美化」して「英雄」物語として描く場合と、「欠点」のある人間として描き「悪漢」物語として描く場合がありますが、この本は後者にあたります。
それにより「毛沢東」を「美化」し「神格化」する中国共産党を「批判」し、中国共産党を「盲信」する「進歩的文化人」を「皮肉」った本になっているのですが、それとは別に、単純に歴史の本として読んでも十分に面白い本だと思います。

この本を読めば、よく言われる中国人は国家を信用しない、ということの意味もなんとなく理解できるのではないでしょうか。




中国文明の歴史 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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岡田さんの本は初めて読むが、これまでの中国史の本にない新発見がいろいろあった。
○漢民族とは純粋なものでなく、古来の漢民族激減後、北方民族が何度も入ってきたもの。典型的漢民族王朝とされている宋も実は北方系であり、新北方民族に圧迫され、中華思想が出現
○始皇帝の焚書は漢字の統一という目的のため 
○支那の語源となぜ中国とよぶのか(呉智英の支那を使うべしという主張は必ずしも正しくないことを知った)
○明・洪武帝は名ばかりの皇帝だった(本当か?)
○日清戦争以後は日本の影響下にある
素直にうなずくかは別にして、知っておいて損はない本。




バリ島 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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 1959年生まれの文化人類学研究者が1998年に刊行した本。ジャワを支配していたオランダは、19世紀末に北バリ支配を、1908年に全島支配を実現し、武力介入以前にオランダの統治権を認めたスカワティ家やカランガスム王家等は、植民地エリートとして発展した。オランダは支配の正当化のために、バリの「本質」をヒンドゥー的社会、平等な宗教的組織としての村落から成る社会として規定した上で、イスラム支配を免れたバリのヒンドゥー文化の保護、専制君主に対する村落の保護を掲げ、その理念をもとに機能的な統治体制を組み立てた。植民地政府と深い関わりを持つ芸術サークルの指導者モーエンは、バリの美学性・非西欧性・宗教性を強調し、「ジャワで失われたヒンドゥー的世界」をバリで維持しようとした。それは西欧的教育を受けた反植民地運動家への弾圧(ジャワのイスラム系ナショナリストとバリの切断、官僚化した旧王家の復活を通じた間接統治への移行)、バリ人の「バリ化」、観光開発(バリ文化の見世物化)政策と結び付いていた。他方ハーレム黒人運動や米国文化人類学と密接な関係を持つ、メキシコ人イラストレーター・コバルビアスは、ベストセラー『バリ島』(1937年)で、生活・宗教・芸術が一体化したバリ文化を商業主義や植民地主義から守る必要性を説いたが、それはオランダ語文献に依拠していたために、バリ社会の近代化への動きや植民地主義の分析を捨象し、「西洋が失った世界」を理想化し、「不変の伝統文化」にバリ島を固着させる新たなステレオタイプの創出を帰結し、彼自身そのイメージを用いた商品をニューヨークで売り出した。バリ人自身も資本主義への参加要求からそうした西洋的視線を自ら取り込み、自身の「伝統」の捏造に力を貸した。こうした戦間期の状況の中で初めて、現在流通しているバリの姿が実体化されていったのだと著者は主張する。





万里の長城 攻防三千年史 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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廉価な書籍としては、情報量は多いと思います。特に地図が参考になります。単なるべた塗りの色分け地図ではなく、地形線の入った、カラーでこそありませんが、ナショナルジオグラフィックなどで利用されている地形図に、長城線が引かれていて、具体的な位置がわかり便利です。以下掲載地図を紹介。

戦国期 燕、斉、楚、趙、秦、それぞれについて、各1枚
秦代  秦の長城と軍事道路である直道の地図が1枚
漢代  甘粛省の長城、朝鮮から、敦煌付近までの全体図各1枚、甘粛省エチナ河付近1枚、
北朝と隋 全体図1枚(西魏と東魏の間の長城も記載されている)
金代  界壕と呼ばれる堀(主に対モンゴル人用)全体図1枚
明代  遼東から嘉峪関までの全体図、遼東詳細部分1枚、北京付近500Kmの詳細図1枚

明代と漢代では、かなり場所が異なっていることがよくわかります。地形線が記載されているので、位置の比較がしやすい点が便利。同じ遼東でも、戦国燕と明代では、位置がかなり異なります。全部あわせると一体何万キロあるのでしょうか。

各時代の長城の利用状況や意義やエピソードが記載されている他、前後漢代、唐代、明代の防衛システムについて詳述されています。また、戦国期の燕、斉、楚、北朝、金代など、あまり知られていない長城についても記載されいます。一文の記載しかありませんが、漢代長城が、最近では、カシュガルまで延びていたと推測される遺構の件や、明代貴州雲南地方の苗族向け長城の存在など、本書で初めてしった事も多く、便利な著作となっています。写真が少なく、工法についてもところどころ言及されている程度なのが残念。中国歴代の城や城門、建築について扱った一般書を目にしたことはあまりなく、建築の本も読んでみたいと思いました。




渤海国の謎―知られざる東アジアの古代王国 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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高校の日本史の時間、地図帳に記載されているものの触れられることのなかった国、渤海。気にはなっていたけど、緊急を要するわけでもなく疑問を放置していた。
先日書店で本書を見かけた時に長らく忘れていた疑問がふつと湧くのを感じ手に取ることになった。

ほとんど知られることのない国、渤海を政治・軍事的変遷、外交、文化の観点から少ない資料をもとに分析している。また、渤海との交渉を契機として当時の日本人の海外渡航事情にまで分析が及んでいるのは非常に興味深い。
民族の勃興と退廃が間断なく行われてきた大陸の一亡国に対する想像の一助になるのは間違いのない本である。




モンゴル帝国の興亡〈上〉軍事拡大の時代 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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大変面白くて為になりました。800年前にこんな大変化が世界にあったなんて。再読しようと思います。




モンゴル帝国の興亡〈下〉―世界経営の時代 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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 上巻においてモンゴル帝国はユーラシア大陸の相当な部分を軍事的に征服した。 
 下巻では、これを受けて、その世界史システム経営について明らかにし、またその後裔となる勢力がいかに後世の世界史に影響力を及ぼしていったかをみていく。
 その世界支配システムは、陸と海にまたがる壮大なネットワークにもとづくもので、軍事、経済、経済を合理的に管理した。それは後の近代的な世界システムの先駆けに他ならない。また、モンゴルはゆるやかに世界史の表舞台から消えてゆくが、その後裔となる明清、ティムール・ムガル帝国、オスマン帝国、ペルシア、ロシアなどは現代に至るまで存続した大帝国であった。
 上巻に引き続き大胆なモンゴルからの世界史像の転換を迫る。
 




都市の文明イスラーム (講談社現代新書―新書イスラームの世界史)
販売元: 講談社

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 現代社会のみならず、正しい世界史認識と理解のためにイスラームの知識は必要である。
 本書はすでに一昔前にかかれものであるが、そのための手助けとなる一冊である。新書という形式であるが、充実した読み応えのある一冊で、われわれを啓蒙してくれるに十分だ。
 特に第一巻では、イスラームのおこりからみていく。古代からの中東世界から書き起こし、ムハンマドの生涯やシーア派、スンナ派の成立までを見ていく。
 イスラームに対する無知や偏見を一つ一つ正してくれることは間違いない。





パクス・イスラミカの世紀 (講談社現代新書―新書イスラームの世界史)
販売元: 講談社

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 中東に興った一宗教であるイスラームは大帝国を築きあげ、中世には世界的な繁栄圏を形成する。科学、文化、芸術はまちがいなく世界一であり、ヨーロッパやインド、中国とネットワークを形成し、近代世界を準備する環境を用意していった。それはひとえにイスラームの普遍性と合理性に求められる。
 どうしても日本人には疎い一連の歴史的経緯を新書という形式でわかりやすく説いてくれる。これまで知らなかった世界が開けてくる。




江南―中国文雅の源流 (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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 中国江南と言えば、南京や杭州をはじめ、文人墨客が雲霞の如く群れ集う憧れの地であり、唐詩・宋詞で日本人にも馴染の深い、伝統中国の一大文化センターというイメージが浮かびます。
 本書は、この江南文化の発展状況に注目し、その経緯や背景を丁寧に説明していくものです。対象とする分野は多岐に亘っており、書画、学術、出版といった文化プロパーの分野に止まらず、貿易や倭寇についてまで話が及んでいます。
 好意的な見方をすれば、江南の文化状況を総合的・多角的に捉えようということなのかとも思われますが、率直なところ、読んでみて雑然たるの感を免れませんでした。各章の論旨は明快であり、それぞれが論文として立派な出来栄えになっていますが、一冊を通じてみると何を主張したいのか、必ずしもハッキリしないように感じました。例えば、北との対比において江南の状況を論じるとか、江南の経済的・社会的な発展状況との兼ね合いの中で文化の消長を説き明かすとか、何らかの形で縦軸となる問題意識をしっかり通しておけば、より読みやすくなるのではないでしょうか。
 いずれにせよ、江南文化に特に注目した概説書というのは珍しく、たいへん勉強になりました。比較的マイナーな人名が少なからず登場するのが些か辛く感じましたが、「文化史もチャント勉強しなきゃ!」とばかり、一念発起の良い材料にもなりました。


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