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和書 492116 (201)



人生の短さについて 他二篇 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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本のタイトルは『人生の短さについて』ですが本編にはこの他に
『心の平静について』と
『幸福な人生について』の3部構成です

大事な言葉だけをメモしようとするだけで一冊読み終える頃には付箋紙だらけになってしまう内容である。
ストア哲学は2000年の時を経た現代の時代に必ずしも全てがマッチしているわけではないが言葉として時代を超えても行き続けるってことは「死によって不死に達した」哲学者の凄まじき生き様を感じずにはいられない。

本のタイトルにある『人生の短さについて』の編の気に入った言葉だけを抽出すると・・・。

『生きることを学ぶことほどむずかしいことはない。』

『生きることは生涯をかけて学ぶべきことである』

『生涯をかけて学ぶべきことは死ぬことである。』

『生きることの最大の障害は期待をもつということであるが、それは明日に依存して今日を失うことである。』

『幸うすき人間どもにとって、まさに生涯の最良の日は真っ先に逃げていく』

『過去を忘れ現在を軽んじ未来を恐れる者たちの生涯は、きわめて短く、きわめて不安である。』


文中の言葉すべてがセネカではなく他のストア哲学者の引用もあるが善とは?徳とは?何かを知り得たいときこの一冊が道標となれるかも知れない。




人生談義〈上〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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良書に出会えた満足感、幸福感を得られます。
昔、エピクテートスの名をヒルティの著作やマルクス・アウレーリウス『自省録』で知って以来、手頃な文庫版で手に入れられないものかと探しました。

奴隷出身の著者(正確には弟子による筆録)に後世のローマ皇帝や哲学者が賛辞を送っている、つまり、それだけ人類普遍の真理のようなものが語られています。

自分の意志でどうにもならないことに執着しすぎて、結局自分自身を苦しめている。他人の心の中なんて支配できるわけがないのに、その他人の心の変化や他人からの評価に一喜一憂している。エピクテートスはそんな人々を戒めています。本当に大事にすべきものは他にあるだろう、と。私自身、そのことに気づかされてから、随分気が楽になりました。

ストア哲学というと拒絶反応を起こしがちな向きもおられるでしょうが、我欲物欲に溢れた現代社会に生きる上で、優れた先人の智恵に触れることのできる書です。




人生談義〈下〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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省察 (岩波文庫 青 613-2)
販売元: 岩波書店

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 先哲の知恵の中から、レビューア自身の理解と解釈により再構成したものを、一つご紹介いたします。本書に出会うための一つのきっかけにしていただけたらと思います。

 もしあなたが、本当のことを知りたいと思ったら、すべてのことを一度は疑ってみること。たとえば、いま目の前にあるこのカップは、本当に「ある」のだろうか。見えているから「ある」と言えるのだろうか。手で触れることができるから「ある」と言えるのだろうか。逆に見えないものは「ない」と言えるのか。触れられないものは「ない」と言えるのか。

 また、ふつう確実だと思われていること、たとえば数学の証明のようなものは、「正しい」と言えるのだろうか。「正しい」というのは、どういうことなのだろうか。

 これらの疑問にこたえることは、難しい。しかし、あなたには「ある」とか「正しい」とかいう判断をいったん差し控えて、間違った考えを受け入れないようにする自由が、常に「ある」ことが分かるだろう。これが、本当のことを知るための、もっとも確実な出発点となるのだ。

(ルネ・デカルト(1596-1650))





スピノザ往復書簡集 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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セネカもそうだが、書簡集のほうが判りやすかったりするもので、短論
文と並び、スピノザ哲学理解のための大きな助けになっているといえ
る。
ただし、相手が信奉者から無理解な論難者までいろいろいるため、全体
としてはあまり噛み合った議論になっていないのが欠点か。また、どう
も相互に警戒感が強い文章が多いのもこの書簡集の特徴といえる。
その彼も、最後の最後、オルデンブルクに対する書簡で、彼が韜晦して
はっきりとは書かなかったことを、率直に思うところを書いている。こ
こが一番のこの書簡のメインかと。




デカルトの哲学原理―附 形而上学的思想 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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本書のロデウェイク・マイエルによる序文によれば、デカルトは「第二駁論への答弁」において、不可疑的証明方法には二種類あることを認めているという。

その一つは、分析的方法で、それは「対象を方法的に、そしていわばア・プリオリに発見する真の道を指し示す」もの。
もう一つは、綜合的方法で、「定義、要請、公理、定理及び問題の長い系列を用い、従ってそれは人がそのいずれかの結論を否認する場合、その結論が前提の中に含まれていることを直ちに示すことができ、このようにしてどんなに反抗的で強情な読者からも同意を奪取することができる」もの。

本書は、デカルトが「分析的方法」で書いた事柄をスピノザが「綜合的方法」に書き改め、幾何学に通有の方法で証明したものである。これが極めて細心に行われているために、デカルト哲学の目立たない難点や問題点が本書により表面化してくる。デカルト哲学の理解のためにも、本書は極めて有用であろう。

デカルトとスピノザの哲学上の考えは大きく異なっているが、スピノザはあくまでもデカルトの哲学を講義するという立場から、自説はできるだけ控え、さりげなく示唆するだけに止まっている。スピノザが解説者を徹しているために、本書はとても分かりやすい。

附録の「形而上学的思想」は後記スコラ哲学の学説をデカルト的観点から批判的に解説したものである。こちらは、幾何学的形式ではなく、普通の文章で叙述されている。扱われているのは主に「本体論」である。有の諸々の情態と神及び神の諸属性や天使、人間精神、偶有性などについて論じられている。この論文においてもスピノザは自説を強く主張はしないが、「デカルトの哲学原理」よりもスピノザの思想が混入していることが興味深い。スコラ哲学への批判・反撥の感情が窺える。

本書はスピノザ自身の純粋な思想は盛られていないものの、スピノザに大きな影響を与えたデカルト哲学が分かりやすく解説され、またスピノザのスコラ哲学に対する批判的な立場を間接的に窺うことができる。スピノザ哲学の理解には欠かせない書であろう。




神・人間及び人間の幸福に関する短論文 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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本書はスピノザが自己の哲学体系を初めてまとめあげたものであり、後年に書かれる主著『エチカ』とほぼ同じ題材を、幾何学形式ならぬ普通の形式でまとめた作品である。

訳者の畠山尚志氏が本解説において述べておられるように、「偉大なる哲学者のうちその思想発展の経路に於て著しき変革乃至飛躍のなきことスピノザの如きはない」。すなわち、本書の中には『エチカ』で展開される主張のほとんどがあるのである。このことは、若いころのスピノザの哲学がいかに完成していたかを物語っていると言っても過言ではあるまい。

神についての論述(汎神論)、人間の幸福についての論述(神への認識と神への愛が人間にとって最大の福祉であること)での主張は『エチカ』とほとんど変わらない。評者が『エチカ』との差を最も感じたのは人間の諸感情についての論述であった。それはやはり、スピノザの初期の作品であるがゆえに、まだデカルトの影響が色濃いためかもしれない。この点が大変に興味深く感じられた。

本書はスピノザ哲学の大綱が平易に論じられており、スピノザ哲学への手軽な入門書であるといえる。時折難解な箇所もあるが、適切かつ丁寧な訳注が施されており、注意深く読むならばスピノザ哲学を楽しみながら理解できるであろう。岩波文庫で上下二巻本となっている『エチカ』と比べて、本書は薄いために比較的短時間で読了できるはずである。旧字体の文章を厭わないならば、本書ほどスピノザ哲学の理解を援けてくれるものはないだろう。自信を持って本書を推薦する。




人知原理論 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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 バークリの英語文は平明で整理がついており用語が繰り返し使われるので非常に読みやすい。この大槻の訳書と合わせて原文の『人知原理論』を読まれることをすすめる。
 バークリの言わんとすることは、知覚されているものが存在しているということを述べて人を面白がらせようとしているものでは全くないので、興味本位で本書を読むのはやめておいたほうがいい。厳密な哲学的考察にはねつけられるだけである。本書では知覚=存在論をどんどんすすめて、神の言語として自然界があることなど、意外な興味深い記述がある。私が知覚しなくても万物を知覚している神があるので事物は片時も消えないというのがバークリの最大の結論である。これは実は超越論哲学でさえある。
 




人性論〈1〉―第1篇 知性に就いて〈上〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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 著者は18世紀前半のイギリスの哲学者。この本は「新しい原理に基づく人間学」の構築が志された著者の代表作である。
 第一篇「知性に就いて」の序論において、「人間学に与え得る唯一の確かな根底は経験と観察に依らなければならない」と述べていて、著者の思想が自然学(自然科学)を基盤としていることが良く分かる。そして、「人間の心に現れる一切の知覚は、帰するところ、二つ別個な種類となる、私はその一つを『印象』と呼び、他を『観念』と呼ぼう。」と述べ、「観念の源は印象にある」という第一原理、「想像が自由に観念を置き且つ変える」という第二原理を洞察する。
 我々は、とかく乏しい経験や偏った観察に基づいて想像を膨らませ、結果的に誤った観念を持ちやすいものだが、250年前のこの名著は、そのことの自覚を改めて促すものであると思う。
 今回読んだ中で、特に印象的であった文言を二つだけ紹介してみました。
●『人間とは様々な知覚の束である』。この知覚の束は、永遠の流れと運動の中にあって、思いも及ばぬ速さで次々に継起する、という。自分って一体何だろうと思ったときに、解決のヒントになるかも。
●『正義の起源の由来するところは、利己心と身近な愛情と少ない物資、これだけである』。正義は人為的徳であり、正義の核には所有があり、正義の感は社会の黙約(約定や契約ではない)と教育により必然的に起こるものである、とのこと。お互いに正義だといって争いが起きた時に思い出すと良いと思います。
尚、この本は三篇(知性に就いて、情緒に就いて、道徳に就いて)に分かれていて、文庫で四分冊になっていますが、第一分冊(第一篇 知性に就いて〈上〉)のところにまとめて記しました。




デイヴィド・ヒューム 人性論〈2〉―第1篇 知性に就いて〈下〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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