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和書 492116 (218)



サルトル―「人間」の思想の可能性 (岩波新書 新赤版 (948))
販売元: 岩波書店

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「サルトル」の思想の入門書というより、著者自身の「サルトル」体験談。
「嘔吐」(サルトル著)をいきなり読んだがわけがわからず、とりあえずサルトル入門書として読んだが、特に「嘔吐」についての記述は「体験談」に終わっている感じがした。
当然、サルトルについてはこれまでも多くのものが出版されていることもあり、個人的な体験談に終わるのは仕方がないかもしれない。





新哲学入門 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 広松は若いひとに人気がある。この書物と「一歩手前」とは手頃な入門書であるという。だが、この本はすでに版切れになっている。どこか欠陥があるようである。
 なぜ、広松は哲学に関心を抱くものから見ると魅力があるのであろうか。これは私の持論であるが、まず、難しい用語をもちいる。論理が飛躍する。もって回った言い方をする。独特のキャッチフレーズがある。関係の一次性、四肢構造。読者からすれば、奥が深そうに見えるのである。等々であろう。
 しかし、よく読んでみると、その内容は不透明、幻惑、論旨の混乱。こういったことが若いひとには見抜けないのである。だから、混乱した内容を奥深いものと見、論理の飛躍を高邁と見るのである。若さは容易なものにはすぐ飽きてしまう。分からないものほどすばらしくみえる。それが若さの特権である。
 しかし、いつまでもそこに止まっていては広松に対して失礼であろう。若さはそれを乗り越えて行かねばならない。そのとき、広松というものがどういうものか理解するであろう。人は障碍を乗り越えることによって、初めてその人を理解するものである。だが、人々はそうしようとはしない。広松を信仰してしまうのである。
 関係の一次性とは実体を軽視した論理である。四肢構造とはヘーゲリアンなら、絶対に考え至らない論理である。ヘーゲルの論理はトリアーデ、三であって、決して四にはならない。四を基本とした論理をもって、ヘーゲルを論じる、何か変である。このあたりからもう一度考えなおしてみたらどうであろうか。論理というものは以外にシンプルである。これに気づいたとき、広松を乗り越えているであろう。





術語集〈2〉 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 同著者による『術語集-気になることば-』の続編。

 普段何気なく使っている外来語や今更意味を確認する必要がないとも思われる言葉について、哲学的アプローチで詳細に解説するスタンスは『術語集-気になることば-』と同じ。

 ただ、本書の方が扱っている言葉がより現代的になっていると思う。例えば、「安楽死」「イスラム」「脳死」「ヒトゲノム」等である。

 『術語集-気になることば-』や『日本語チェック2000辞典』(樺島忠夫等編)とともに、大学入試の現代文や小論文対策に大いに活用できる。
 それだけに本書を利用するのではなく、目次を読んで目に付いた言葉があれば、本書を読んでみる価値はあると思います。

 ソレデハ…




西洋哲学史―古代から中世へ (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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西洋哲学の源流といわれるタレスから、近世への橋渡し役と見られているオッカムまでの哲学の歴史を追っています。この時代には、ギリシャではプラトン・アリストテレスという自説と共に他の哲学説を詳述している哲学者がおり、また中世ヨーロッパには、この2者の考えをもこなして自説を展開したトーマス・アキナスがいます。彼等のフィルターを通して固まってきた哲学の考え方があります。本書は、この流れに淀みなく乗っています。

断片だけが残っている古い時代の知恵があります。謎めいた文を、ただ目の前にゴロッと置いた方が思考を刺激するのか。それとも意味が通じない箴言を今の体験に基づき風土的な解釈で咀嚼して、やさしく分かるものとして見せた方がいいのか、難しい所です。残された文の各単語の意味するところは、いま思われるよりも広く大きいということだけは確かなようです。

「後代への影響」とでも名付けてもいいようなコラム的な部分が鋭く魅力的です。ある時代に立てられた問題から、目を上げて時を越え著者の視線は近世哲学から現代哲学まで自由に伸び、その問題を後代の人が仕上げる場面にまで及んでいます。その意味では、近世哲学から現代哲学を主題とした続編の知識が先にあるとより面白く読めます。

哲学史に沿いながらも、「ある」についての思索には、著者自身の考えも読み取れるようです。過去の考えの中核論理部分を確実に一歩一歩の過程を踏まえて考えていく著者の熱意に引きこまれます。





西洋哲学史―近代から現代へ (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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他の方々と似た感想だが、前巻(古代中世編)に比べると今一つメッセージが伝わって来ないというか、膨大な内容を纏め切れていない気がした。近現代の哲学を新書一冊に纏めること自体難題なので仕方がないだろう。全体的には目配りが効いていて入門書としてお薦めできる本。





善と悪―倫理学への招待 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 「この本は、倫理学への基本的な手ほどきである」と作者は最初に書いている。しかし、基本であるから易しいとは限らない。
というより、相当に難解な内容である。
 「善い」とか「悪い」と判断するのは、何を基準に行うのか?その基準は誰がするのか?他人がした判断に私はどう感じるのか?
というふうに論理の根拠を突き詰めていく。
 このように物事を突き詰めて考えていくという論理方法を普段はしないので著者の思考方法がとっつににくくて難解である。
それでも、少しづつ読み進める内に理解も深まってくる。だから、この本は忙しい人よりは時間があるという人に向いている。
 私がこの本で一番納得したのは、人間とは対他存在として存在しているという論理だ。あなたにとっての「あなた」が、
「私」である。つまり、「私」とはあなたにとって他人である。しかし、自己中心の人は、自己を特権化して人間としての関係性を無視しようとしている
、私は解釈したのだが、著者はこのように論理を展開している。
 「人ー間であるというときの各自の存在は、存在しているかぎり、どこまでいっても対他存在なのである。自己意識がどんない先鋭で孤独であろうとも、
そもそも自己が対他存在である以上、単独者としての自己意識もまた、他者によってー意識されてーあるーということの意識、を離れては成立しえない」
 この本を買った人は、倫理学に招待されたと思ってじっくり腰を据えて読んむ覚悟は必要だろう。




哲学以前の哲学 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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入門書として最良。無と存在のコンセプトがわかりやすい。




日本の近代思想 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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この本の著者は、『近代日本思想案内』の著者でもあり、それゆえに、思想に対する目は確かであろう。
この本は、『中日新聞』の夕刊に連載されていたもので、それに加筆・修正したものであるが、1つのテーマが短くて大変読みやすい。
だか、短い分だけ、なかなか著者の伝えたいことが分からないことがままある。それは仕方ないことなのだろう。

『近代日本思想案内』は、比較的知られていることの叙述に尽きた感があるが、今回の本は、一般人なら知らない在野の思想家たちまでを含んでいるところに、新鮮味を感じずに入られない。
ありきたりの思想に飽きてしまった人には、新しい知見を開く好著といえよう。




ハイデガーの思想 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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著者の木田元氏は、年季の入った哲学の翻訳者である。或る時期から特に現象学関係の翻訳者、解説者として高名になった。しかし、若い頃は、いろいろ翻訳していて、ジンメルのカント論や、ルカーチのヘーゲル論など、いろいろやっている。後年アドルノなども翻訳している。従って、現代思想については、かなり幅広く渉猟し、その土台に現象学がある、という感じだ。そういう意味でも年季が入っている。ハイデガーには思い入れが深いようだが、しかし、翻訳はシェリング論ぐらいで、主著の類は権利問題のせいか手をつけていない。良い意味で常識が発達しているのか、大体本も良く売れている様だし、手がけた解説書も分かりやすい。従って、入り口の解説としては出色だし見事なのだが、しかし、大体役割を終えたと見てよいと思う。つまりこの人の解説では、あんまり哲学・思想としては分からないのだ。「事実関係」として思想を整理して示す手腕は見事だが、そこにどんな問題があって、当の思想家が何を悩み逡巡したのか、それは伝わってこない。別言すれば、解説を読んでも、同じような問題意識を読者に体験させ、改めて原典へ向かわせる力は全くないといっていい。それと幾度となく同じ話(自分のハイデガーとの出会い)をあちこちで書き散らす癖も感心しない。とにかく、思想とは事実関係で整理のつかないところに何かがあるものだと思う。答えの出ないまま逡巡し、逡巡した場所が広いほど、その思想は大きい、と言う様なことを吉本隆明がどこかで語っていたが、そういうものだと思う。




プラトンの哲学 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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プラトン哲学に関する本はいろいろ出ていますが、本書はプラトン哲学の重要な要素であるイデア論について深く考察しています。
新書の限られた紙幅のなかで、きわめて効率よく、プラトン哲学の目指しているものを浮かび上がらせています。
この著者はプラトンが意図しようとしていたところを深く探究している人であるのが、本書を読んで感じました。かならずしもプラトンが
専門でない人が書いた本では表面的な読みしかできていないと感じるものもありましたが(総覧的に知る場合にはそれもいいのですが)、
本書は他の解説書とは一線を画しているとおもいます。
一般的な常識的な観念を超えているプラトンの視点を本当に知るということは大変なことであると思いました。
プラトンの著作は表面的な読みやすさとは裏腹に、長年、読み込まないとわからないのではないでしょうか。本書からあらためてプラトンの世界の広さを見たように感じます。



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