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和書 492116 (225)



韓非子 (第2冊) (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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韓非子は秦の統一のころの韓(洛陽付近)の人で、その政治理論の評判を聞いた始皇帝に請われて秦に赴き、そこで同じ筍子の門下生だったといわれる楚の出身の丞相(総理大臣に相当)の李斯に怪しまれて毒を仰いで自ら命を絶つことを命じられた。韓非子は自著で君主に意見具申することが如何に難しいことがを説いているが、それを自らの人生の悲劇で証明してしまったのである。「矛盾」「蛇足」などの言葉を生み百家争鳴期の思想家のなかでは歯切れのよい批評的文章を書いた人物としては、かの孟子と双璧をなすだろう。よく「孫子」との優劣を議論されるが「韓非子」は政治理論を説き「孫子」は軍事理論を説く。もとより役割が違うのであって、そういう議論は不毛だと思う。「韓非子」が説く非情なマキャベリズムは、現代人にも傾聴に値するものがあるだろう。秦以降の中国の歴史は、その後儒家思想を建前として、実は法家思想に基づく皇帝専制政治が清代まで続くのである。




韓非子 (第3冊) (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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 先哲の知恵の中から、レビューア自身の理解と解釈により再構成したものを、一つご紹介いたします。本書に出会うための一つのきっかけにしていただけたらと思います。

【もし鳥を飼い馴らそうと思ったら、下羽を切り取ってしまうこと。】

 もし鳥を飼い馴らそうと思ったら、逃げてゆけないように、その下羽を切り取ってしまう。

 そうすると、人に頼ってえさを食べないと生きていけないから、どうしても人に馴れないわけにはいかない。

 実は、人を使う場合も原理は同じである。

(韓非(BC280?- BC233))

命題集〜未来へ引き継ぐ人類の知的遺産:未来のための哲学講座





韓非子〈第4冊〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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 先哲の知恵の中から、レビューア自身の理解と解釈により再構成したものを、一つご紹介いたします。本書に出会うための一つのきっかけにしていただけたらと思います。

【組織にとって、使いやすい人材とは、どんな人物だろうか。ひとつの考え方。】

(1)命令が出ても従わない者は、自分の意見を大切にする「勇気のある人」だろうか。上の者を敬って罪を恐れる臆病者こそ好ましい。

(2)ある仕事を任命したときに、その仕事が「正義にかなわない」といって受けようとしない者は、ほんとうに「正義の人」だろうか。よろこんで、しっぽを振ってくるような人物こそ好ましい。

(3)悪いことをしてでも利益を求める者は「やり手」だろうか。このような人物には、注意せよ。

(4)禁止してもきかない者は「意気盛んな者」だろうか。規則を忠実に守り、命令によく従うバカ正直こそ好ましい。

(5)賞を与えても受け取らない者は、「清廉な人」だろうか。感激して受け取るような人物こそ好ましい。

(6)地位や給与のことを軽蔑して上の者の言うことを素直に聞かない者は「優れた人物」なのだろうか。与えられた地位をよろこび、もらっている給料に感謝し、少しでも給料を上げようと努力する者こそ好ましい。

(7)欲がなくおおらかで気前がよい者は、ほんとうに好ましい人物といえるだろうか。上からの指示に、ただ忠実まじめに従う貧乏たらしい者こそ好ましい。

(8)おしゃべりで軽率、くるくる考えの変わる者は「頭がいい」のだろうか。多少頭が悪くても、言うべき時だけ口を開き、行動も分に従っている者のほうが好ましい。

(韓非(BC280?- BC233))

命題集〜未来へ引き継ぐ人類の知的遺産:未来のための哲学講座







学問の方法 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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 先哲の知恵の中から、レビューア自身の理解と解釈により再構成したものを、一つご紹介いたします。本書に出会うための一つのきっかけにしていただけたらと思います。

【論理の力にだけ頼ると、かえって真相が見えないこともある。】

 論理の力を使って「理性」によって理解されたことは、「真理」とか「事実」であると思われているが、もちろんそれは、対象そのものではないことには、注意しておくこと。論理の力を使って「本当である」とか「正しい」と判断できるのは、われわれがその一部を自ら創っているからに他ならない。数学的なことがらも、また同じである。

 もちろん私たちは、それを自由勝手に創れるわけではない。偽りのことと真理や事実というものは、確かに厳然と区別はされる。

 しかし目の前の、たった一滴の水といえども、完全に記述しつくすことは決してできないだろう。そんなことは、その一滴の水「そのもの」でなければ不可能である。いま、道端に生えている草一本、あるいはアリ一匹ともなれば、何を言わんかである。

 ましては、あなた自身の生き方に関すること、人とのかかわりに関すること、この複雑な社会に関することについては、「論理的な」方法だけに頼ろうとするなら、かえって真相が見えなくなってしまうこともある。注意せよ。

(ジャンバッティスタ・ヴィーコ(1668-1744))





学校と社会 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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古典ながら、今尚実践されようともしていなかったのではないかと思えるほど、現代の教育を受けた者としては、唖然とした。つまり、現代教育の理想としてそのまま通用すると素直に思えるからである。本書を読むと、一体教育者は何をやっているのかと遅ればせながら思う。それほどに、本書の確信をつく主張は曲げることができないものなのであろう。
 内容に至っては、極めてシンプルであり、小難しいところはほとんどない。
 見ようによっては、自己啓発書としても通用するのではないだろうか。もちろん、その際は現代教育の実体、在り方に失望することとセットだが。
 このように、思うと学校という教育の現場もいかに社会の大人の縮図たる、学校外の権力意識、に追従して成立していたのだろうことが思いやられる。
 いずれにしても、本書を読むことを通して、新しい自分の教師像が浮かぶような気がした。

 




キケロー書簡集 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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本書は解説にもあるようにキケロー選集のうちから、キケローの視点で内乱の世紀の最終局面を眺められるように配列されている。よって、同時代の証言という意味合いで読んでいくという、ある程度限定された視点に限られる。よって、哲学者/思想家としてのキケロの姿を追うとなれば選集を選ぶほかは無い。もちろんキケロの行動を追う事は十分可能だし、書簡から当時の習慣や官職についた人間の振る舞いをうかがう事も可能だ。何より楽しいのは、キケロの場合によっては敵を作る事になる悪い冗談とはどのようなものか感じ取るには本書でも可能なので、その書簡に行き当たったらにやりとして欲しい。
また、贅沢禁止法のあおりを受けて野菜を主とした料理がはやっている事、言葉の移り変り、カエサルとの対決や娘の死等々、共和制末期の世相と人間キケロをうかがわせる一書である。




キケロー弁論集 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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古代ローマにおいてNO1の弁論の名手、キケローの弁論集。「カティリーナ弾劾」他3篇を収録するが、出
来は断然「カティリーナ弾劾」が群を抜いている。他のはこれよりはるかに出来が劣っている。
「カティリーナ弾劾」でのアクの強い自画自賛の連続、いかに自分が空前絶後なことを成したか、国家の危
機をすくい、前例のないほどの賞賛を得たか、そして(ポンペイウスなどよりも)武器をもたない自分のやったこ
とのほうがはるかに偉大だ、ということを何度も何度も述べるあたりは秀逸にして大笑いしてしまう箇所でもあ
る。
構成に関して言うと、訳注が多いので、巻末ではなく小口注やページ注にしたほうが読むペースがくずれ
ないのでよいと思った。あと、背景を知っておいたほうがいいので、解説を先に読んだほうがいいと思う。




饗宴 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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 この本は哲学書である以前に1つの文学作品でもあります。エロス讃美の演説が美しい文章で展開されていきます。昔の人が書いた本には現在の文学とは違った美しさがあると思います。哲学をする人に関わらずすべての人におススメします。




マルクス・エンゲルス 共産党宣言 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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 本書は、マルクス、エンゲルスが共産主義者同盟のために著した綱領である。今までの人類の歴史は階級闘争の歴史であったこと、プロレタリア革命を通じて共産主義社会を実現する必要があること、が述べられている。
 ソビエト連邦は崩壊し、東欧革命が起こり、中華人民共和国ではさまざまな問題が起きている今、共産主義は死んでしまったように見える。しかし、マルクス達の理論では、共産主義社会の実現には、資本主義社会の発展が前提になっていることに注意する必要がある。だから、現在の日本やアメリカでこそ、本当の共産主義革命が起こるかもしれないわけである。
 資本主義の基本的な部分は全く変わっていないのだから、現代を読み解くためにもマルクスやエンゲルスの著書を読むことには価値があるといえる。




近代日本思想案内 (岩波文庫 (別冊14))
販売元: 岩波書店

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幕末から第二次大戦敗戦までの日本近代思想をコンパクトに概説している。著者自身の考察を展開するのではなく、対象となる思想の内容自体をテーマ別に紹介しているという印象である。テーマとしては、自由民権思想や社会主義などの政治思想だけにとどまらず、民俗思想やフェミニズムもカバーしている。広汎な文献からの引用が豊富なので、記述が具体的で理解しやすいだけでなく、より深く調べたい時の手助けにもなる。
また巻末に付いた索引(人名や論文名)も充実しており、ちょっとした辞書代わりにもなりそうで、読者の目的に応じて便利に使えそうな気がする。
大学や短大の人文系講座でテキストとして利用されることもあるようなので、日本近代史の流れがある程度理解できている人には、手頃な入門書といえるだろう。


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