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和書 492116 (298)



エロス (現代哲学の冒険)
販売元: 岩波書店

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エロス身体論 (平凡社新書)
販売元: 平凡社

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 歯に衣着せぬ辛辣な批評で知られる、1947年生まれの多作の批評家が、2004年に刊行した身体論。人間の身体は、心身二元論では捉えきれず、精神と物体の双方にまたがる「関係的」なものである。精神への身体の関わりは、特に情緒(日本語では「いる」という単語に具現されている)という形で現れ、したがって知覚以上の精神の背後には、必ず情緒の裏付けがある。人間は常にこの身体を介して生活世界に開かれ、意味の体系に組み込まれている。著者はその身体に無意識に張り巡らされた意味の体系を、便宜的に3つの機能的意味(生理機構、主観的世界像の基盤、外的世界との関係を変更させる手段)と2つの人間的な意味(他者との相互認知・相互交渉の手がかり、エロス的関係の価値を創造・維持・破壊する目標)――これらは実際には相互に絡み合い、影響しあっている――に分け、2章で詳しく分析している。愛(エロス)と労働と権力と死を思想の四大テーマと考える著者は、以下3章で性愛を、4章で労働と権力を、5章で死をそれぞれ身体論と関連させて論じ、私たちの身体が相互関係を通してのみ共同態や社会を形づくり、その照り返しとして各自の主体のアイデンティティを形成するという意味で、「あなたの身体はあなただけのものではない」という結論を導く。私見では、本書には鋭い分析が多々あり、結論自体も妥当ではある。しかし、論旨は基本的には歴史的変化や社会背景を捨象した一般論であり、個人的な怨恨すら疑わせる3章でのフェミニズムへの無理解ないしその平板すぎる理解に、その欠点が特に明白に現れているように思う。また3章での自己の経験の安易な絶対視・一般化は、その他の箇所での、常識を鋭く相対化する立場(エロスや権力のような概念も、通常の語のニュアンスよりも広義に用いられている)と、きわめて対照的に感じる。





エロスと精気(エネルギー)―性愛術指南
販売元: 法政大学出版局

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前半、現代と中世、西洋や中国、インドの性愛について、学術的ともいえる分析が行われますが、最終章は一転して、具体的な性愛術の指南になります。
この性愛術指南の内容が、あれ程深く分析した中国やインドの性愛ではなく、ルドルフ.V.アーバン著『愛のヨガ』(本著ではフリードリッヒ・フォン・ウルバンと紹介している)で紹介されている、ポリネシアンセックスをベースにした性愛術であり、『愛のヨガ』の美味しいところを取って付けたように感じます。
また、『愛のヨガ』ではこの性愛術の必要性を十分説明しているのですが、本著では上手く説明できてないように感じました。
しかし、性愛術自体については、『愛のヨガ』より具体的に記述されており、実践のためのテキストとしては実用的ですし、実際、この性愛術はとても優れており、かつ、アダルトビデオがお手本にし、相手をイカすことだけが目的になってしまっている現代人にとっては、是非、知っておくべきものだと思います。
技術重視であれば本著の最終章だけで十分ですが、グローバル化、標準化されてしまった現代の性愛術の問題点や、ポリネシアンセックスをベースにした性愛術の必要性、有効性について知りたい方には、『愛のヨガ』をおすすめします。




エロスと精気(エネルギー)―性愛術指南 (りぶらりあ選書)
販売元: 法政大学出版局

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エロスの現象学 (竹田青嗣コレクション)
販売元: 海鳥社

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エロスの世界像
販売元: 三省堂

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エロスの世界像 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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 フッサールの現象学では、志向性が世界を構造化する。竹田青嗣の思想で、志向性にあたるのが「欲望」=「エロス」である。対象があって欲望が起こるのではなく、欲望に沿って対象が現れるのである。この辺の事情は、われわれが如何に自分の恋の相手を美化するかを考えてみればよくわかる。

 竹田の優れている点は、その「欲望」を社会性と結びつけて考え尽くそうという努力をするところである。具体的には人生を欲望ゲームととらえて、それぞれが自分のエロスを満たすことをめざして、しのぎをけずるという世界像である。ただし、他者のエロスが生きのびないところでは自分のエロスも長続きしないということを指摘することも忘れない。 

 この最後の視点が大切だ。それを今の日本社会は忘れてしまっている。被抑圧者の立場からの、しかし、ルサンチマンには堕さない発想がこの著者の思想の根にはある。こういう社会思想的な知をもはや時代遅れなものととらえるかどうか。私はこの著者の知には啓蒙的ないやらしさは感じないのだが。




エロスの涙
販売元: トレヴィル

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評論である。セクシャルな写真及び絵画を全編にわたり掲載することで
持論の援用にしている。評論でありながらもその半分は言葉でない映像に頼ったものである。端的にいって、写真集と呼ぶのが適切だとおもわれる。バタイユはきわめて言葉の少ない作家で、いわゆる読者に不親切な文章を書く。いわば詩歌のようなものだ。センテンスで読むと非常に鋭く英邁な才知にあふれているのだが、すらすらと小説を読む感覚で流して読むと手のひらに溜まらない水のように手応えがなく、ゆえにつまらない本という極下の読後感で局が結ばれてしまう。しかしそれこそがサロメの蒙昧さであろう。バタイユの凄絶さはエロティシズムが肉であり魂であり人体であると説くエロスの全能感にある。すべてに先駆ける肉欲を一枚の絵画に表象する。バタイユの絵画、それはバタイユの紡ぎ出す典麗たる文章に他ならない。『エロスの涙』は性器を象った石の彫刻にはじまり、中国人の肉刑を撮った人体を切り刻む写真で結ばれている。バタイユがみたエロスの彼岸は死を否定しつづけながら暗闇に舌舐めずりする人間の業病とも呼べるものではなかろうか。雨が降り、川となり、我々を潤す水となる自然の恩恵を人間は快楽で燃やしつくす。




エロスの涙 (ちくま学芸文庫)
販売元: 筑摩書房

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バタイユの最後の本だったような気がします。
『エロティシズム』では、「禁止」(法)とその「侵犯」という弁証法(ヘーゲリアンですから)が強く前景に出ていましたが、本書では「死」と「恍惚」についての考古学とも呼べるものが展開されます。
本書で提示される「小さな死」、「中間項」といった概念は、思想的にも注目されるべきものだと思います。
ただしバタイユの思想史への位置づけは現代でも悩みどころでしょう。
本書は、読みやすいという点では良い本だと思いますが、『エロティシズム』での自身の考察を背景に書かれているため、『エロティシズム』を一読してから読まれると内容を整理しやすいはずです。




エロスの文化史
販売元: 勁草書房

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